広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和40年 1月1日発行 内容

世帯と人口(39年12月1日現在)

面積 30.55平方キロメートル
人口総数 5万2,581人
男 2万6,809人
女 2万5,772人
世帯数 1万1,508世帯

全世帯に配布
この広報紙は町内自治会を通じ市内の全世帯にもれなく配布されております。皆さんのお宅に届かないときは部落の区長または市広報係までお申し出ください。

−写真あり−
(写真説明)・・・(迎春 1965)東海道新幹線と富士山

新春のことば 富士市長 漆畑 五六

−写真あり−
(写真説明)・・・漆畑市長

 明けましておめでとうございます。
各位には、昭和40年の新春をつつがなく迎えられたことと存じ、心からお慶び申し上げます。
 昨年をふり返ってみますと、世界の政情は、まことに騒然たるものがありソ連の政変をはじめ、中共の核実験、英国労働党の勝利、米国大統領選挙と実に目まぐるしい変転がございましたが、我が国の政治、経済の動向もまた極めて多事多難な1年でございました。
 特に注目すべきは、昨秋以来、高度経済成長政策から安定成長への方向転換され、施策の重点が国民生活と直結する社会開発に注がれつつあることであろうと考えるものであります。
 さて、当富士市政にとりましても昭和39年は、まことに容易ならざる1年でございました。幸い私は市民各位の厚い御支援をいただき、当初計画した諸事業も順調な推移をもって越年いたすことのできました事は、衷心より感謝にたえない処でございます。
 茲に、昭和40年の新しい年を迎え、本年の市政の方向を展望するとき、その責務の重大さに身の引き締まる思いでございます。すでに国の指定を受けた東駿河湾工業整備地域としての主要整備事業は一部公共投資の対象となり、産業基盤整備事業のポイントとも謂うべき、田子浦港は愈々完成へ拍車がかけられてまいります。岳南の表玄関にふさわしい富士駅は、見事に完成してその偉容を誇り、駅南北6万余坪の大都市改造も進められ、永く市民の待望した南口設置は今春完成が予定せられております。
 また身延線の付替、東名高速自動車道路国道1号線バイパス等の大事業は、新春早々の問題として提起されてまいります。これに加えて、私の最も意を用いてまいりました道路行政は、本年加島踏切の立体化実現に合せその他の主要道路の改良、舗装はさらに重点的にかつ意欲的に進めてまいる所存でございます。
 この外、文教の施設、住宅、環境衛生の諸施策も決してゆるがせにはできません。
 しかしながら市財政は、前述の経済の動向よりして、税収は伸び悩みとなってまいる反面、緊急を要する財政需要は、余りにも増嵩し、財政運営は、かなりの窮地に陥いることが予測せられるのでありますが、私は市議会をはじめ、市民各層一人一人の御理解、御協力に支えら・黷アの困難な、しかもまたとない建設に対処いたしてまいる覚悟でございます。
 昨年は市政施行10周年記念の各種行事を執行いたしましたが、この記念事業として取り上げた市民の憩いの場、文化の殿堂たる総合文化センターは、国、県のお力添えをはじめ市内有力各社の巨額な御寄附をいただき建設の準備も整い新春早々、槌音も高らかに着工の運びとなりましたことは、誠に御同慶にたえないところであります。
 なお当面の市政にとりまして最も緊急な問題は何といいましても都市合併の問題であります。旧ろうまでに既に各種基本調査も完了いたしましたので愈々、本年は合併への具体的な方策が協議されてまいります。私は、真に市民全体の福祉を増進する立場から積極的にこれが推進をはかってまいる所存でございます。
 最後に御家族そろって健康に恵まれ、輝かしい昭和40年であらんことを心から祈念いたしまして年頭の挨拶といたします。

1月のしおり

−イラストあり−
(イラスト説明)・・・門松

○新年おめでとうございます。昭和40年、西暦1965年。
 さて、このところ、まったく使わなくなった日本紀元では何年でしょうか。
 紀元2625年になります。ついでながら明治以来85年、大正以来では54年になります。

○元旦はお年賀や初もうでなどに賑やかに明るく健康に、そして楽しく過しましょう。
 2日は初荷、書きぞめ。やはりこうした日本的なお正月気分は捨てがたいものがあります。
 4日はお役所や会社の「ご用初め」です。7日は「七草」たくさんの野菜を入れてとかくお正月料理に不足勝ちなビタミンをおぎなってください。

○8日は各学校の始業式。15日は「成人の日」です。日の丸を掲げて成人になった人たちをみんなで祝い合いましょう。
 20日は「大寒」で寒さがいっそうきびしくなります。カゼをひかないようお互いに気をつけてください。

謹賀新年 (議席順)

富士市役所
市長 漆畑 五六
助役 遠藤 栄
収入役 内山 正巳

公室長 影山 辰男
財務課長 長洲 幹彦
庶務課長 大石 克己
保健衛生課長 落合 広治
都市計画課長 美濃 仁一郎
市民課長 栗原 勝
農務課長 村瀬 一
土地改良課長 後藤 龍雄
土木課長 渡辺 好
厚生課長 望月 雅巳
税務課長 石井 高和
商工課長 鈴木 敏三
水道課長 橋本 朝男
外職員一同

教育委員会事務局
教育長 吉田 甫
庶務課長 鈴木 一彦
学校教育課長 幾見 茂夫
社会教育課長 木村 岩男
外職員一同

市立富士中央病院
院長 多々良 満寿雄
副院長 井出 寛
事務局長 滝川 隣龍
薬局長 麻岡 法四郎
外職員一同

富士市消防署
署長  福田 熊雄
外署員一同