広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和39年 1月1日発行 内容

11月定例市議会終わる
議長は佐野喜郎氏が再選 副議長は芝田幸太郎氏

 富士市議会定例会は昭和38年11月26日午前9時から会期4日間の29日まで開かれました。
今回の提出議案は昭和38年度一般会計追加更正予算(第3回)をはじめ、各特別会計追加更正予算など19案件について慎重に審議しいづれも原案どおり可決いたしました。
 こんどきまりました一般会計の追加更正予算額は、約2,900万円でその大半の約2,000万円が土木費の道路新設改良費に当てられました。つづいて本会議最終日の11月29日には、正副議長および各常任特別委員会の委員の改選が行われ、新議長に佐野喜郎(54)議員が再選また副議長には芝田幸太郎(66)議員が選任されました。終つて常任および特別委員会の委員を別表とおり決定し、新議会が円満に構成されました今後は残された都市改造事業や田子浦港の整備事業など幾多の重要事業を一つ一つ議会と市当局が車の車輪となつて、五万市民福  市民各位の絶大なご協力をお願いいたします。各常任特別委員会の委員は下の表のとおりです。

−図表あり−
(図表説明)・・・富士市議会常任・特別・委員会委員名簿 昭和38年12月17日現在

年頭の辞

富士市議会議長 佐野喜郎
−写真あり−

 白銀に輝く秀峰富士を仰いで新しい希望を抱き新春を迎えられた市民の皆様に心からお喜び申し上げます。
 本年は市制施行10周年を迎えることになりましたが、10年の歩みを静かに振り返ると、そこには市の発展と市民の協力の跡が新しい富士市となつて力強く息吹いています。全国的にも例のないまれにみる融和と協調により自然の流れに沿つて富士町・岩松村・田子浦村の1町2村が対等の立場にたち、将来の発展と住民の福利増進を目標に合併以来、市長のあいさつにもありますような幾多の事業を市当局と議会の緊密な連携と市民の皆さんの御協力により着々とその成果を納め、岳南地域の中心都市として又東駿河湾工業整備地域の重要な拠点として田子浦港  又これと平行して住民の福祉増進には市民一人一人につながる政治によつてより一層高度な成長に努力しているものの未だ急速に解決しなければならない諸事業が山積しています。財政需要の著しい増大に比して財政収入は年々苦しい過程を辿りつつあります。しかし、市長が本年度に示された重大施策は万難を拝して実現させなければなりません。
 最近市民の皆さんが特に関心をもたれている2市1町の合併問題も昨年に至り東駿河湾工業整備特別地域の指定により急速に具体化し、本年は更に進んだ話し合いが行われますが、我々は地域開発と市民の福祉の増進を両軸としてあくまでも皆さんの意思を尊重しいささかも悔いを後に残すことのないよ・、尽力するかくごでございます。
 市政は皆さんに直接つながり、我々は皆さんの代表であります今日の苦難は将来の発展と次の世代の幸福を考えますと反って新しいファイトと責任で身がしまる思いで一杯です。
 我々議員一同は就任以来一年市当局と立場こそ違つても市の発展と市民の幸福を願う共通した目的に向かって足らざるところは相補い相扶か微力を尽くして来ましたが、10周年を一つの起点として更に飛躍した向上を目指して努力することを、年頭に当たり決意を新たにするものであります。
 新春を迎えるに当たり過去10年を回顧し、先輩各位の御功績に対しましては心から敬意を表すると共に市民の皆さんの御協力を感謝し、併せて本年も健康で明るく益々隆盛あらんことを祈念して年頭のあいさつといたします。