広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和38年 6月1日発行 内容

財政事情の公表
市のお金はこのように使われました
37年10月1日〜38年3月31日迄の6ヵ月間

 市財政の重要性については、いまさら述べるまでもなく市民の生活に深いつながりをもつ市政は、市財政によって支えられるのであります。
 そこで市では市民の皆さんが市の行政に要する費用をどれだけ負担しているか、又国や県からの交付金、あるいはその他の公金などがどれだけ市に収入されているか、そしてそれがどのように使われたかを明らかにして広くその実態を知っていただくため市では、条例にもとづいて毎年6月と12月の2回にわたり市の財政事情を公表しております。
 今回の公表は、昭和37年10月1日より昭和38年3月31日までの昭和37年度富士市一般会計歳入歳出予算の執行状況を中心にこれに伴う市財政の動向を記したものです。「今日より明日」と、市民の生活の改善を図り、より高い文化を求めて向上することが市政の目標であります。市民の皆さんにこの財政事情を見て戴くことにより、市財政の実情をご理解ねがい、今後更に市財政の充実、健全化を実現したいと念願いたします。

一般会計予算

 一般会計は市財政の中心をなすものであります。
 昭和37年度当初予算の概要については、前回の財政事情で説明いたしましたので、今回はその後の市財政の動きを説明いたします。
 当市の財政は、市勢の進展とともにその財政規模も多額になってまいりました。皆さんご承知の通りここ数年来の富士市は各種工場の進出拡張や田子浦港の築港、また都市計画街路の整備とその発展ぶりは誠に目覚しいものがあり岳南工業都市の建設へと着々と進んでおります。
 5年前の昭和32年度の予算額3億7,067万4,000円に対し現在では、9億2,475万2,000円と、2.5倍の財政規模をもつにいたったことは当市勢の成長を如実に示しているといえます。
 次に最近5年間における各年度の最終予算額並びに市税予算額の推移を図で示すと、上の図のとおりです。

‐ 図表あり ‐
(図表説明)・・・予算総額及び市税予算額の推移(各年度最終予算額)

近代都市建設へ
田子浦港道路網の整備を重点

 当市の発展は、田子浦港整備と共に最近特に大、中工場の進出、道路網の整備等により目まぐるしく変わりつつあります。これに並行して住宅建築も非常に多く、したがって人口の増加はいちじるしいものがあります。
 こうしたなかで近代都市建設のために市は、公共的施設の整備、生活環境の改善のために多額な財政支出を必要としているのであります。このような実状から市としては、極力財源の確保につとめ特に“人づくり”の根幹である教育施設の充実及び市民の皆さんのより住みよい町にするため、道路を始め環境衛生の整備と明るい文化的な生活が営めるようその実現のため多大の努力をいたしてまいります。

6月 広報メモ

▽じめじめした、いやなつゆがやってくるのが6月。
とくに、遊びざかりの幼児にとってはかわいそうな時期です。放っておくと運動不足、睡眠不足、食欲不振などをおこします。そこでお父さんやお母さんたちにちょっとした思いやりと工夫をこらしいただいて、この雨の日を利用して幼児の情操教育をかねて伸び伸びと遊ばせることを考えてみましょう。
▽天候は悪くても、はだ着だけは、手まめに洗って、最後はアイロンでかわかして、いつもサラッとした衣服をつけたいものです。

お知らせ

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‐ イラストあり ‐
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市勢の動き

(38年5月1日現在)
面積 30.55平方キロメートル
人口総数 5万805人
男 2万5,875人
女 2万4, 930人
世帯数 1万940世帯