広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和38年 5月1日発行 内容

駅周辺の都市改造
工費7億 45年度までに完成か

 岳南工業都市建設をめざし飛躍的発展を続けている富士市は去る昭和36年から向う10ヵ年計画で東海道線富士駅を中心とした都市改造事業に着手してきましたが、いよいよ近く工事に取りかかる予定で、いま換地設計などの決定を急いでいます。
 この都市改造事業は岳南広域都市計画の構想と田子浦港開発および国鉄身延線西回り、富士駅舎の総合改修工事に関連して富士駅周辺の21万800平方メートル(6万3,900坪)を施行区域として実施するものであります。
 総工費約7億円(うち国庫補助金2分の1)をもって先ず駅前広場の拡張、駅南口開設に伴う広場の設置と、南北をむすぶ加島踏切の東海道線との立体交差(地下道の開設)および幹線街路、区画街路の整備新設による土地利用の合理化をはかり、健全にして住みよい近代的商業市街地を造成するものであります。
 事業の実施方法は、前期と後期にわけ、前期は駅南地区の一部(2万800坪)と駅北地区(1万8,500坪)計3万9,300坪を昭和42年度までに完成し、後期は駅南地区の残部(2万4,600坪)を昭和45年度までに完了する計画であります。
 従ってこれが完成すれば、現在の雑然とした街路は、基盤の目のように区画整理されると共に狭隘な道路も適正に拡巾され、交通事情等も良好な状態に改善されるものと予想されます。
 また、富士駅広場は、現在の約3倍の広さになり、駅前にはこの模型写真のような耐火構造のビルディングが建築されることも、もう遠い日ではなく、名実ともに岳南工業都市の表玄関にふさわしい「大富士市」の誕生が約束されています。

‐ 図表あり ‐
(図表説明)・・・駅周辺の都市改造予想図

市勢の動き

(38年4月1日現在)
面積 30.55平方キロメートル
人口総数 5万691人
男 2万5,813人
女 2万4, 878人
世帯数 1万888世帯