広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和38年 1月1日発行 内容

年頭の辞
富士市議会議長 佐野喜郎

‐ 写真あり ‐

 昭和38年の新春を迎え市民の皆様と共に心からお慶びを申し上げます。
 昨年を振り返って見ますと5月には漆畑新市長を迎え、12月には我々新議員30名が市民の皆様によって選出され、17日に行われた臨時会において不肖私が議長に、佐野晴雄君が副議長に当選し面目を一新して新春を迎えたわけでございます。
 さて当市は東海道の要衝に位置するため、経済・産業・交通等の国策事業にも直接関係があり、本年も昨年中に引続き国鉄新幹線工事の建設、近くは東名高速道路の決定、測量用地買収とその建設急進展も予測され、更に永年懸案となっている身延線西廻りを含めての富士駅総合改良事業の実現も本年こそ希望がもたれるものであります。又静岡県第六次総合開発計画の推進も岳南地域の中心都市として県営田子浦港の整備事業をはじめ富士川用排水の完成と着々その進捗ぶりを示しております。
 富士市政も健全財政を保持しながらも市民の皆様の希望を反映して積極的政策を行っています。
 議会と市当局との関係は恰も車の両輪の如きものであり、夫々が執行機関と議決機関という両輪になり、車体である市の市政を支え、行く道が違うが如く職分の相違こそあれお互に相扶けお互の立場を尊重し、市民の福祉、市の利益に寄与することに努力しなければならない事は当然であります。両輪の均衡が乱れたとしたならば車は円滑に進むことができません。
 新年度の財政は必ずしも楽観は許しませんが、私は副議長はじめ議員一同と心を一にして市長の施策には充分検討し、主張すべき事は主張し、譲るべきところは譲って市勢の発展と市民の幸福の増進に尽力いたす覚悟でございます。
 新年を迎えるに当りまして市民の皆様のご健康と家運の隆盛をお祈りして年頭の辞といたします。

初の臨時市議会ひらく
正副議長に佐野(喜)佐野(晴)両氏が当選
各常任、特別委員も正式きまる

 初の富士市議会臨時会は、12月17日午前9時招集で開かれ漆畑市長の挨拶があったのち新議員に三役および教育長、各課長の紹介が行われました。
 ついで臨時議長に最年長者の渡辺作蔵氏がえらばれ議事にうつり正副議長の選挙を行い新議長に佐野喜郎氏(53)、副議長に佐野晴雄氏(44)が当選しました。
 終って常任および特別委員会の委員を別掲のとおり決定し、ここに新市議会が円満裡に構成され、今後は市当局と市議会が一心一体となって山積している幾多重要事業の解決に、 その活躍が大いに期待されています。
 市民各位の絶大なる御協力をお願いいたします。
 各常任委員および各特別委員名は、下の表の通りです。

新教委に山崎隆氏

 富士市水神の望月喜作氏が今回市議に当選したため後任の教育委員を選考中でありましたが、12月17日開かれた臨時市議会で同市松岡1110番地農業、山崎隆氏(44)が新教育委員に任命されました。
 また市監査委員および各組合の議員も次の通り決まりました。
◇監査委員 田辺正美
◇五市競輪組合議員 芝田幸太郎
◇都市計画審議会委員 渡辺作蔵、渡辺武夫、時田恵造、佐野喜郎、佐野晴雄
◇吉原市外2カ市町教育植林組合会議会議員 佐野喜郎、外山義一
◇富士市鷹岡町火葬場組合議会議員 服部国太郎、漆畑一江、佐野晴雄
◇臨時出納検査立会人 山仲城一、大芝光男、望月喜作

‐ 図表あり ‐
(図表説明)・・・富士市議会常任、特別委員会委員名簿

ご用始め1月4日から執務

 例年どおり市役所は、1月4日から執務します。この間は一般事務は休みになりますが、その他、緊急を必要とします埋火葬事務だけは休日でも宿日直者が取扱います。