広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和37年 12月1日発行 内容

火災シーズン到来
火事はイヤだ
もう一度、火の元点検

 これから数ヶ月は一番火災の多い季節です。火の元に注意して火災を出さないように致しましょう!火の始末人にたのむなまかせるな!

■居室の中で起きる火災の原因
◇電気コンロ、電熱器
 1 つけたままの外出、スイッチの切り忘れ
 2 置場所が悪い(カーテン、フスマやもえやすいもののそば)
◇コタツ
 1 火種の入れすぎ
 2 中に物が落ちる
◇置ゴタツ
 1 コタツを入れたまま寝る
 2 火種の入れすぎ
 3 火種のこぼれ
◇電気アイロン
 1 スイッチの切り忘れ
 2 故障
◇石油コンロ
 1 使用場所が悪い
 2 火のついたまま油を入れる
 3 ナベカマのふきこぼれ
◇マッチ
 1 子供のいたずら
◇タバコ
 1 すいかけのタバコの置き忘れ
 2 寝タバコ
 3 すいがらのなげ捨

■これだけは守りましょう
○可燃物から30センチ、上部1メートル以上離して不燃性の台の上に水平に置く
○ガソリンと灯油を間違えないようにする
○燃料を入れる時に必ず火を消してする
○油は火気から遠ざけておく
○炎を強く出しすぎないこと
○ナベカマのこぼれを防ぐ

■電気関係の火災に注意
 1 安全器には必ず規定のヒューズを使いましょう
 2 一個のソケットから沢山の電灯や電熱器などを一度に多く使うのはやめましょう
 3 一年に一回位は漏電の有無をしらべてもらいましょう
 4 引込線がトイやトタン屋根にさわっていないか調べる

富士市の火災件数と損害見積額
年別 件数 損害見積額
昭和32年 25件 747万6,365
昭和33年 24件 278万7,450
昭和34年 28件 1,054万4,400
昭和35年 18件 94万4,100
昭和36年 38件 3,798万6,600

‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・出動OKの消防署員(消防署前にて)

ご存知ですか
消防署のしごと

 富士市消防署が発足して1年余過ぎました。私達は市民の皆様から愛される消防となるため消防署でやっている仕事をお知らせして御協力をお願いいたします。

望楼勤務
 毎日昼も夜も望楼で監視して火災の発見につとめています。

通信勤務
 毎日昼も夜も市民から火災のしらせをしてくる電話「火事番」について早い通報の受信につとめております。
 一年中消防署は寝ることなく必ず夜の夜中でも望楼に通信勤務におきており早期出動に備えております。よく耳にする言葉ですが消防は火事がないと暇だろうといわれますが今の消防は昔と違って火を消すことより火を出させないという方向にかわって来ておりますのでその方の仕事が年々多くなって来ておりますので火事がなくても火災予防という仕事が非常にいそがしく又技術的にもむづかしくなって来ておりますので火事のないときはその方面に力を入れてやっております。たとえば市民と直接関係のあるものをあげてみますと

建築物の同意に関すること
 皆様が家を建てたり改築したりするとき届を出しますがそれが消防署へ廻って来て火災予防上危険であるかどうかたしかめております。

危険物に規制
 ガソリン等のようにすぐ引火する油類を販売したり取扱ったりするところは危険なのでその設備や場所や消火設備について取締りをしております。

防火管理者を置く
 人命の安全が第一です。そこで50人以上の人が勤めたり集ったりする施設に対し防火管理者という一定の資格をもった人を置かせて消防署と連絡を取り万が一火災になった場合どのようにして人命を救助するかについて訓練や計画を指導しております。

地水利の調査
 これは署員として知っておかなければならない第一のことです。いついかなる方面に火災があっても道をよく知り早く現場につき最も近い消火用水を使用して火災を最少限度にとどめるため隔月に一回全員で全市にわたり実施しております。

火災原因の調査
 将来の火災の予防又立入検査の参考とするためどのようにして火災が発生したかを調べます。

火災警報とは
 空気が乾燥したり風が強くなる見込のときに市民の皆様に火気の取扱に注意していただき火災を出さないようにしていただくため発令します。

火災警報の発令信号は次の通り
▼半鐘の場合
○ ○−○−○−○−○
▼サイレンの場合
○−約30秒 約6秒●――
▼掲示板 火災警報発令中

火災警報発令された場合次のことに注意して下さい。
1 山林原野に火入れをしない。
2 煙火を使用しないこと。
3 屋外で火遊び又はたき火をしないこと。
4 屋外で火遊び又は爆発性の物品その他可燃物の附近で喫煙しないこと。
5 残火、たばこの吸いがら、取灰火の粉を始末する。
6 屋内で裸火を使用するときは窓出入口等を閉じて行うこと

これに違反すると罰則があります

消防署の装備
◇58年式 いすず消防車
 135馬力 タンク車 タンク容量2,200立 無線機付
 1分間最大放水量 3,785立法メートル
◇61年式 いすず消防車
 140馬力 普通型 無線機付
◇超短波無線電話機
 基地局 1基
 移動局 2基 消防車積載
◇人員 20名