広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和37年 11月1日発行 内容

老後の生活安定に
もれなく国民年金に加入しよう

 国民年金は、昭和34年11月、福祉年金が発足してから早や3周年をむかえとくに今月は国民年金の普及月間でもあり、老後の生活安定のためもれなく加入いたしましょう。
 この制度の柱ともいわれる拠出制国民年金は、昨年4月から実施され、さらに今年の5月から障害年金、母子年金、準母子年金、遺族年金の給付がはじまりました。
 市でも現在1名が母子年金を申請中で近く給付の予定になっています。
 今や国民年金は、私たちの生活と密接にむすびついてきました。

内容も大巾に改善充実
 国民年金は、加入者のために昨年10月と本年4月の2回にわたって制度の内容が大巾に改善され、たいへん有利な制度となってきました。
 この改善の一番大きな点は、保険料を免除された期間にも、国が掛金をしてくれるということです。
 つまり、従来の国民年金制度では、保険料を納められないような生活困難な人には保険料の免除だけをしていましたが、現在ではこの免除された期間にも国で保険料を負担して、 いままで受けられなかった拠出制の年金を受けることができるようになっています。
 また保険料の掛捨の問題も、死亡一時金制度の創設により解消しています。このほかいろいろな面で改善充実がはかられ、国民年金はその規模においてもわが国最大の年金制度として成長してきています。

一人も年金制度から取り残されぬよう
 国民年金では、昭和36年4月1日現在で満20才から49才までの人とその後20才になった人のうちで更生年金保険各種の共済組合など公的年金制度に加入している人やその人たちの配偶者以外の人々は必ず国民年金に加入しなければならないことになっています。
 将来、隣近所のお年寄りの方がすべて年金をうけ自分一人だけが年金をもらえず取り残されては全く肩身のせまい思いをすることでしょう。こんなことのないよう国民年金に加入していない方は、いますぐに加入いたしましょう。
 一方、国民年金に加入しても「どうせ老後になってから…」だとこんな考えで折角、加入した国民年金の保険料を滞納したり、免除の手続きもとらずにいる人がまだ相当あるようです。このように保険料も納めず、免除も受けずにサボっていますと最悪事態にあっても、年金はもらえずその責任は誰もとってくれません。

富士市文化祭

第6回富士市文化祭は10月27日から「文化の日」を中心に市内の各会場でにぎやかに開催します。
各会場は次のとおりです。

■展覧会の部
▽和染展 10月27、28日
富士信用金庫本店2階
山ももの会
紅花会
あさひ会
▽写真展
▽絵画展
▽書道展
▽華道展
富士第一小学校講堂
11月2日より4日迄
毎日午前9時より午後7時
▽茶道 右同会場に於いて
11月4日午前10時より
午後3時まで茶席を設ける

■音楽会
11月18日
第一小学校講堂
▽音楽1部
午前12時半より2時迄
テナー 菊地初美
ソプラノ 金谷槙子
▽音楽2部
午後2時より4時迄
富士中学校バンド
国久婦人コーラス
台所軽音楽
歌の会コーラス
詩吟
東芝マザーコーラス

身体障害者の 無料診査と更生相談

11月21日勤労者会館でひらく

身体障害者および戦傷病者の無料巡回診査ならびに更生相談は、11月21日午前9時から午後2時まで富士市水戸島の勤労者会館で行います。
身体障害者手帳を持っている人、又は持っていなくても身心に障害のある人は遠慮なくお出かけください。今回の診査ならびに更生相談の目的は、障害のある方を医学的に詳しく検査して治る見込みがあるかないか、障害が現在よりも悪くなるようなことはないか、又いろいろの器械で不自由を助けることができるかどうかを診察することになっています。このほか係員がどんな身上相談にものってくれます。生活の問題、就職の問題等でお困りの方は、よい機会ですから気安く御相談にお出かけ下さい。
また身体障害者や戦傷病者で傷痍箇所の再手術又はその他の治療をすることによって現在よりも尚日常生活と職業能力が向上すると認められる場合は、国が指導した病院で医療が受けられます。この場合、戦傷病者無料で一般身体障害者は財力のない方は無料です。そして診査の結果、更に精密な診察を必要とする場合は、身体障害者更生相談所診査部(静岡・浜松赤十字病院)にお出でになれば更生相談の取扱いで診察できますから市役所厚生課から診察更生相談依頼書をもらって同病院においで下さい。
なお診査相談に要する経費は無料です。とくに目、耳のひどく不自由な方および子供には付添人をつけて下さい。年令には制限がありませんから診査、更生相談を受けたい方は印鑑をもって一人でも多くお出かけください。

年末保証融資のお知らせ

 年末金融緩和の一助として市内金融機関の協力により、中小商工業者年末融資貸付の取扱いを次の方法により開始いたしましたから御希望の方は、所定の場所に申込まれるようお知らせいたします。
 なおこの融資は、金融機関と取引のない方、初めての方に特にこの機会を利用していただき、金融機関と正常な結びつきの機会をつくり、今後中小商工業者の隆盛をねがっておりますのでこの融資を充分活用して下さい。

◆申込の資格者
富士市民で6ケ月以上、正常に同一業種の商工業を営んでいる法人、個人。ただし市民税完納者であること。
◆貸付最高額
金50万円(少額申込を歓迎する)
◆貸付期間 90日以内
◆資金の使途
事業資金(ただし保証協会保証対象業種)
◆申込期日
昭和37年10月20日から12月10日まで
◆申込場所
富士商工会議所内中小企業相談所
◆申込用紙
申込の場所に用意してあります。
◆保証人
1名以上
◆利率
日歩2銭4厘以下
◆返済方法
一時払
◆貸付金融機関
静岡銀行、駿河銀行、清水銀行、協和銀行富士支店、静岡相互銀行、中部相互銀行富士出張所、富士信用金庫本店、同岩松駅南支店
◆恩典
この年末金融は、市内商工業者への貸付に対して静岡県信用保証協会で債務の保証を約束しますので、楽に借りられます。またその保証料は90日に限り市が補給します。
◆その他
年末は金融機関も忙しくなりますので早目に申込んで下さい(満額の日をもって打切ります)