広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和37年 8月1日発行 内容

市の機構改革成る

企画と共通事務を整備
市政に市民の声を反映


 こんど私達の市では、市の組織機構の改革を図り、6月定例市会で承認をうけ、7月10日別表の様な組織に改められましたが、これらの新機構がどの様な考えのもとに組みたてられたのかを簡単に説明してみます。
 昭和35年より事務改善に着手して、部分的には昭和36年2月市民課設置をはかり、従前あった各課の窓口の事務を統合し、市民サービスの向上と、事務能率の向上に意をそそいできましたが、今回総合的な改善を行いました。
 行政事務は、質、量ともに年々増加しつつありますが現状でこれに対処するにいつまでも旧態依然とした町役場的感覚の行政運営であってはならないと思います。
 この機構改革の大きなネライは、企画事務と共通事務を中心に整備し、直接市民のために仕事をする部門(ライン部門)例えば土木、水道、保健衛生等の動きを広く援助できる態勢に整備し、直接市民のために仕事をする部門は従来、国や県の仕事の流れにそって律せられていた「縦割制」の組織を市政のはたらきにそった「横割制」に改め市民の都合のよい形に改めようとしました。

総合的な企画 調整部門の設置

 市の行政とか財政運営について意欲的な企画経営をするためには各部門との総合調整をはかり、市の施策を総合的に計画する部門の必要性から市長公室に企画係と広報統計係が置かれることになり、広報統計係では、市民の声を充分に反映させた行政を行うため広報広聴の活動を積極的に進めてみたいと思います。

補助サービス部門の充実をはかる

 いままでの組織では、各課が物品の購入、保管、自動車、モーターバイクの維持管理、契約事務および工事の入札関係、登記事務等の仕事をそれぞれ持って活動をしていましたが、それでは年々増加する事務量等も考えますと本来の業務がそ害されていくのではないだろうかと推測され、これら各課共通の庶務的な事務の集中化をはかりました。
 例えば、自動車、モーターバイク等の管理は、総務課の車両係に集中して計画的な配車と総合的な自動車の管理を行っていくとか、総務課の財政係では、役所の物品を購入して経費の節減を図っていくといった具合で各課では本来の業務に専念でき、又事務能率の向上と充実された行政を執行していくことができることになります。

課の統合を実施する

 仕事の種類が違っても性質の同じ仕事を一緒にして仕事の専門化による適正で確実な行政運営と事務能率の向上を目的として課の統一廃合が行われました。
 保険課について説明しますと、国民健康保険業務のうち、保険税の課税と徴収事務は、税務課の市税と同一性質のため税務課にうつされました。保健の指導と給付等の仕事は市民全般の保健衛生業務として一本化し、積極的に保険課と衛・カ課を統合して新たに保健衛生課が誕生しました。

‐ 図表あり ‐
(図表説明)・・・富士市行政機構改革

係制を設け 昇進の途をひらく

 この機構改革のもう一つの大きな点は係制を置いたことにあります。これは、年々の事務量の増大と質的な複雑化に伴い職員も増員されてくる結果、課の課長が職員を監督するのに限界が生じていることと、中堅職員に昇進の途を開いて職場内の士気を高めて仕事の上の好結果が期待できるのではないか、また職制を明確化し、事務の専門化を図っていく上にも係制の設置が必要とされました。
 もちろんこうした改革は、ただ単に機構図をあらためるだけでは仕方がありません。それに伴い職務権限を明らかにし、事務手続もすっかり改めなければなりません。
 この改革によりいろいろ不備の点も出てまいりましょうが時日をかけて一歩一歩完成さしていかなければなりません。各方面からのご指導とご援助をいただいてぜひとも実のある組織を完成したい。

市役所の電話番号が変りました

 市役所内部の機構改革と電話交換機の増改設に伴い、去る7月16日から電話番号が外線、内線ともに次のとおり変更されましたのでお知らせ致します。
◎外線
(富士局)代表2300番〜2307番
着信専用 360番
教育委員会専用 200番

‐ 図表あり ‐

電気事故を防止

 東京電力では電気安全東静委員会と協調し来る8月1日より8月10日まで電気事故の絶滅をはかるべく電気安全強調旬間を実施いたします。
 電気を安全、便利に使っていただくため特に工場、事業場の電気施設の整備、不良電気工事の防止、不良電気用品の駆逐適正配線の推進等について実施いたします。次の事項につきまして注意いたしましょう。
(イ)停電、漏電を防ぐためコードや器具がいたんでいないか調べてみましょう。
(ロ)皆さんのお宅には傷んだコードとか熱くなるスイッチ、ソケットなどはありませんか。感電や火災のないようすぐ完全なものに取替えましょう。
(ハ)電気から起こる火災には引込線がトタン屋根、看板、雨ドイなどにふれて漏電し出火することがあります。悪い引込線があったら電力会社へお知らせ下さい。
(ニ)ビニールコードは熱によわいものですからアイロンや電熱器にはビニールコードを使うのは止めましょう。
(ホ)素人の電気工事は危険です。工事は信用ある電気工事店に頼みましょう。
(ヘ)電気器具をお買求めになるときは、外観や価格の点からよりも安全な(さんかくT)マークのあるものを選びましょう。
(ト)電灯ソケットから所謂タコ足配線で沢山の電気器具を使うのはコードやソケットが熱をもち出火の原因になりますので止めましょう。

涼を求めて

 40日という長い夏休みに入った子供たちはこのところ連日うだるような猛暑にきょうもまた涼をプールに求めて全くのごきげんといったところ。プールは子供たちにとってまさに“かっぱ天国”である。

‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・富士中プールにて

広報ごよみ

◇電気事故の防止
8月は統計上一年中で感電事故の最も多い月です。
一般家庭では電気器具や配線に故障がないかをよく点検し電気事故を防ぎましょう。
◇夏休み中の非行防止
夏休み中は健康的な生活プランを立てて実行しましょう。
夜間の外出などは必ず家族同伴で服装、態度に注意し、特に女子の場合は、人目をひくはでな服装はさけましょう。
◇海水浴、登山
山登りやキャンプ、海水浴に出かけるときは、必ず先生や父兄など信頼のできる人と一緒に行動しましょう。
また8月は海岸に大波がよく打ち上げることがあります。
これはいわゆる土用波といって海水浴には十分ご注意下さい。

人口の動き

人口総数 4万9,172人
男 2万4,869人
女 2万4,303人
世帯数 1万275
転入 251
転出 175
出生 58
死亡 14
婚姻35 離婚4 死産7
(昭和37年7月1日現在、住民登録による)