広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和37年 3月1日発行 内容

“優良消防団”で受彰

表彰旗を先頭に市中パレード
創立70周年をかね記念式典開く

 富士市消防団は、このほど日本消防協会から「優良消防団」として表彰され栄ある表彰旗がおくられたので同市消防団創立70周年をかね2月12日午前10時から市役所広場で関係者多数を招き記念式典を挙行しました。
 この日式典に先立ち表彰旗を先頭に、消防団員、消防自動車をつらね富士中学校生徒のブラスバンドにより駅前から市内目抜通りをパレードしこの名誉ある表彰旗を市民に披露しました。
 同市消防団は、明治26年に当時の蓼原村に初めて消防組が誕生、そく筒やトビ口を備え、火の見ヤグラを建て警鐘を吊るして火防の用意をしました。ついで県令第36号(消防規則など)の公布によって蓼原村は同法に準じて直ちに消防組を編成初代組頭に笠井市太郎氏があたった。また明治28年3月には、本市場、平垣、柚木の3区連合の規約を設けて消防組が編成され組頭に望月太平二氏を選挙し消防手の訓練、そく筒の使い方などを習い同年8月6日初めて出初式が行われたと郷土史にのっています。

‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・市中をパレードする表彰旗

所得税の確定申告と
納税は3月15日まで

申告をしなければならない人

 昭和36年中の事業の利益や給与・配当・家賃などの各種の所得の合計が「基礎控除(9万円)+配偶者控除+扶養控除」額よりも多く、それを超える金額に対する税額が「配当控除」額よりも多い人は、住所地を所轄する税務署長に確定申告書を提出し、納税しなければなりません。
 サラリーマンで年末調整の済んでいる方でも、次のような場合は確定申告をしなければなりません。
◇給与以外の所得(地代家賃・配当・原稿料など)額が5万円以上ある人。
◇2ケ所以上から給与を受けている人で、おもな給与以外の給与と給与以外の所得の合計が5万円以上ある人。
◇災害を受けたため税金の徴収猶予や還付を受けた人。

確定申告をすれば税金のもどる人

 確定申告をしなくてもよい人でも、源泉徴収された税金や予定申告をした税金が納めすぎになっている税金の還付を受けて下さい。
 特に次のような人はよく調べて下さい。
◇給与所得者や退職所得のある人で、雑損控除や医療費控除を受けることのできる人。
◇給与所得者で昭和36年の中途で退職し、その後就職しなかったため年末調整を受けなかった人。
◇予定納税をした人で災害などのため、昭和36年中の各種の所得の合計額が「9万円+配偶者控除+扶養控除」額よりも少ない人。

申告と納税は期限内に

 期限は3月15日です。これに遅れると利子税等余分な税金を収めなければならないし、各種の控除も認められなくなりますから、御注意下さい。
 その他疑問な点がありましたら税務・垂ナお尋ね下さい。

国民年金

老後の備えに保険料を納めましょう

 昨年4月から拠出制国民年金が発足しましたが、満20才になられた方は、役所や会社などで共済組合や厚生年金保険に入っている方をのぞいてすべて国民年金に加入することになっています。
 働ける間にかけた保険料に国が保険料の半額を負担して、老齢年金や障害年金、母子年金などを支給してみんなの助け合いによって国民みんなが安心して生活のできるようにはじめられた制度です。ところで国民年金に加入していないと60才又は65才になっても年金がもらえません。いますぐ国民年金に加入して保険料を必ず納期日までに市役所市民課窓口にお納めて下さい。2月現在、国民年金保険料の納期の経過した月分は、昨年4月から12月までの9カ月分となってります。
 保険料をいまだお納めていない方は、いますぐ市役所へ納めてください。保険料を納めないでおりますと、老齢年金、障害年金、母子年金等の拠出年金はもとより福祉年金も受けることが出来なくなります。
 思わぬ災害に、生活の安定と老後のしあわせのために、お忘れなく保険料を納めましょう。

都市計画街路きまる

まず幹線道路を整備

富士市の都市計画街路事業は、市制施行後の昭和31年4月に決定しすでに一部工事に着手しましたが、その後県の総合開発事業の一環として駿河湾臨海工業地帯に指定され、田子浦港と各種会社のめざましい伸展とあわせ国鉄新幹線問題をはじめ身延線西回りによる東海道本線乗入れおよび富士駅舎の改築、更には岳南広域都市計画の街路などとにらみ合わせ十二分検討した結果、下記のようなすばらしい都市計画街路網図ができあがり、このほど国の許可を受けて正式にきまりました。
くわしい点については市役所都市計画課にお問合わせ下さい。

‐ 図表あり ‐
(図表説明)・・・富士市都市計画街路網全図

郷土の歴史
史蹟と名所を訪ねて

 私達の郷土には、昔から里人に語りつがれ、受けつがれて来た史蹟や名所にまつわる色々なお話がたくさん残っております。
 そしてこれらの話のあるものは人々の心を温め、又あるものは史蹟や名所とともに今の世にも残って生活にうるおいを与えております。そこで私達は、祖先が残してくれた話の 数々を史蹟や名所とともに郷土民の記憶にとどめておく必要があると思います。
 幸い諸先輩が集めて下さったいくつかのお話が、ここにありますので、この際、一人でも多くの市民の皆様に知って頂くことは、あながち無駄なことではないと思いますので、今回から号を追って掲載していきたいと思います。
 なお皆様の中で更にくわしい資料や他のお話の資料をお持合わせの方は、係までご提供下さるようお願い致します。

芭蕉句碑
この碑は本市場の旧富士市役所跡(消防本部東側)の庭樹の下にある。

ひと屋根は しぐるる雲か 不二の雪

とある。その裏面には

しぐるるや 失ひもせず 山の月
文化丁丑冬 丹波野楊

と刻してある。

 その由来として、伝えるところによると、貞享4年(西紀1687)のころ、松尾芭蕉が、東海道行脚中、いまの柚木地先の一茶享に休憩の際、その風懐を一句に托し碑を建てて去った。その後文化丁丑(西紀1817)の冬、丹波の野楊が一句を和して碑陰に刻せしめたという。
 この碑はもとその茶店の庭にあったのを、明治15年のころ平垣の松永家の奥庭に移され、昭和4年3月加島小学校へ寄贈され、同校の玄関前に移した。ところが、昭和12年深井先生の胸像建設にあたり、再び現在の地に移されたのである。(次号は深井譲先生の像について)

‐ 写真あり ‐

ハエを退治しよう

いまが一番よい時期

 暖かくなりますと、うるさいぐらいハエが活躍をはじめます。
 このハエを撲滅するには、いまが一番よい時期です。
 冬の1匹が夏には1万匹にもなるといわれています。冬から春にかけてハエの退治がいちばん効果的ですので、隣組あげて一斉に消毒を実施してください。
 ハエの発生する場所は、便所、畜舎、たい肥小屋等です。できれば次のことを守って下さい。
(1)金アミを張ってハエの産卵を防ぐこと。
(2)便所には殺虫剤をまいて幼虫を退治すること。
(3)便所の汲取口などにはしっかりしたフタをつけ、ハエを中に入れないようにする。

お知らせ

◎勤務時間外の電話は専用電話をご利用下さい
市役所退庁後、市民から電話による問合わせ等につきましては、たいへん市民の皆様にご迷惑をかけております。そこで今後は、執務時間外(平日午後5時すぎ、土曜日は午後、日曜、祭日)に市役所へ電話をおかけする場合は下記のように取り決めたのでお知らせします。
◇360番、361番 宿日直室
◇362番 小使室
◇363番 市選挙管理委員会(総務課内)
◇364番 水道課
◇365番 教育委員会事務局
◇2360番 市民課窓口

◎3月20日は市民税・事業税の申告日です
申告書の提出がないと各種の控除が認められません。期限までに必ず提出して下さい。

◎時局講演会ひらく!
日時 3月11日(日曜日) 午後4時〜6時
場所 富士市第一小学校講堂
講師 政治評論家・唐島基智三先生
演題 「世界の動きについて」
主催 富士市・富士商工会議所

◎3月分の水道料金の納入についてのお願い
3月分に限って3月27日までに市金庫へ納めて下さい

◎家庭環境の整備はまずハエを退治しましょう
‐ イラストあり ‐
(イラスト説明)・・・うっかりママさん