広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和36年 10月1日発行 内容

10月1日から消防署を設置

職員は消防長以下24名に増員

いよいよ10月1日から富士市消防署を設置することになりました。
これはいうまでもなく市民の生命身体および財産を火災から守るため従来の消防団常備部を更に強化し初期消火の完璧を期するのが目的であります。
したがってこの消防署の設置に伴い従来の消防職員15名を消防長以下24名に増員し、また消防車もさきごろ新車2台を購入するとともに、更には新鋭消防車「火災保険号」1台が寄贈されこれで人と機動力も一段と充実完備し、きょうも消防職員はシロク24時間休みなく市民の無事を祈って警戒に当っております。もし火災を発見したら電話で「火事」と電話局を呼び火災の発生場所と概況をお知らせください。

新鋭消防車
損保協会から寄贈さる

 富士市に待望の新鋭消防自動車1台がこのほど社団法人日本損害保険協会より寄贈され去る9月18日富士第一小学校講堂で関係者多数を招き晴れの受納式を行いました。
 式後放水試験を行いその性能振りをみせたあと市中パレードを行い市民に披露しました。
 この消防車は全国で178番目県下で12番目の寄贈でその名も「火災保険号」と命名され、消防署に配置されました。
 構造は1961年式いすずTX631型140馬力という強力なエンジンを持ちNM式3段タービンポンプを積載、1台約230万円の優秀車であります。また去る9月6日にはいすず61年式の消防車2台を購入、それぞれ3分団と5分団に配置しました。これで市の消防車はタンク車を含め8台になりました。

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給水の申込は道路舗装前に

 いま市内のつぎの道路を舗装工事しています。
 簡易舗装は1ヶ年、完全舗装が5ヶ年間、地下埋設工事(給水工事)ができなくなります。
 したがって舗装後は給水を申込まれても工事ができません。
 そこで将来宅地化し市水道を希望する方や未だ市水道に加入していない方は舗装する前に給水管を宅地内まで引込みしておかなければなりませんので給水希望者は早目に水道課へ申込んでください。
舗装予定の路線名は次の通り。
◇旧県道静岡−下田線 塔ノ木から高島新国道出合まで
◇県道鷹岡−富士停車場線 本市場新田堀下橋から潤井川橋まで
◇市道富士−鷹岡線 睦合木材KK前から堅堀駅前まで
◇市道蓼原−南横割線 大興製紙前踏切から富士薬局前まで
◇市道水戸島−宮下線 水戸島中、松野肉店横から小林製作所附近まで
◇県道田子浦港−富士停車場線 水戸島中、市川木材所前から第二小学校東方交差点まで
◇市道水戸島−三四軒屋 水戸島中、松野肉店横から旧軍用道路交差点まで

農地の無断転用は違反

 すべての農地転用(例えば宅地通路、物置など)の変更は、前もって必ず許可を受け・ネければなりません。無断転用は、農地法で禁じられていますが、まだ完全に守られていない状態です。
 もちろん無断行為は農地法違反として処罰されることもあり、それとともに地目返還登記や所有権移転登記が絶対にできないことになっています。
 あとでこうした事態を招き苦しまれないよう充分ご注意ねがいます。
 なお農地転用許可申請手続きについてくわしい点は市農産課へお問合わせください。

調停制度施行40周年を迎えるに当って

 調停制度が設けられてから今年の10月1日で40年になります。わが国には古くから話合いによって争いごとの解決をはかる制度がありましたが、今日、裁判所で行われているような調停制度は大正11年に借地借家調停法が制定され、同年の10月1日から土地の貸し借りに関する争いに付いて調停が行われるようになったことに始まります。
 この借地借家調停は、大正12年のこの関東大震災の後に起きたたくさんの借地、借家に関する紛争の解決に大きな役割を果たしましたので、調停制度がすぐれたものであることが一般に認められるようになりました。その後、地主と小作人との間の問題を処理する小作調停、商業上の紛争を取り扱う商事調停、金の貸し借りのような金銭上の問題についての金銭債務臨時調停、家庭内の紛争を解決するための人事調停、鉱山などの事業にともなって生じた損害の賠償に関する紛争を取り扱う鉱害調停などがつぎつぎと法律によって設けられました。さらに、第二次  戦後、民法が改正され、とくに夫婦の関係や相続の関係などについては大きな改正が行われましたが、その際、これらの家庭の問題を処理する手続を定めた家事審判法が昭和23年から施行され昭和24年には家庭裁判所で設けられました。そして、家庭に関する紛争はこの家庭裁判所で取り扱われることになり、複雑微妙な家庭内の紛争を処理するのにふさわしい家事調停が発足し、この分野では特色のある調停が行われるようになりました。一方、他の各種の民事関係の調停については、昭和26年に民事調停法が制定され、家庭に関する紛争を除くいっさいの  このように、調停制度は、その取り扱う事件の範囲が次第に広げられるとともに、その手続についても近年大いに整えられました。
 昭和35年の統計によると、日本全国の裁判所が一年間に受け付けた調停事件は、民事調停が約6万5,000件、家事調停が約4万3,000件、合計約10万8,000件で昭和15年当時の件数の2倍以上になっています。この数字からみても、今日、調停制度が訴訟とならんで民事紛争の解決のために大きな役割を果たしていることがうかがわれます。
 調停は、もちろん民事紛争解決の万能薬ではありません。法律により社会の秩序を維持するためには、法律の定めるところにしたがって権利関係を明らかにする裁判によって紛争を解決する訴訟がきわめて重要な意義をもつものであることを忘れることはできません。訴訟と調停とが、それぞれの長所を発揮し、紛争の実情に応じて活用されることが健全な裁判制度のあり方といえましょう。
 調停制度がこの40年の間に大きく発展してきた意義もここにあると思われます。調停制度の趣旨がさらに広く一般に理解され、ますます真価を発揮することが期待されます。
 なお、調停申立手続の詳細は最寄りの裁判所へ御相談下さい。

消防署の人事発令

富士市消防署の設置に伴い10月1日付で署の人事をつぎの通り発令しました。

◇富士市消防本部
消防長事務取扱助役消防司令長 遠藤 栄
消防次長総務課長兼務消防司令 内山正巳
◇富士市消防署
消防署長心得 消防司令補 金山万三
消防司令補 久島秀男
消防士長 鈴木正喜
同 大石昭典
同 宮川 淳
同 山崎良雄
消防士 鈴木倭夫 外10名
消防士補 佐藤久雄 外1名

目標額は89万9,000円
赤い羽根共同募金

10月1から10月31日まで

毎年10月1日から行われます共同募金の時期がきました。共同募金の主旨は今更事新しく御説明するまでもありませんが。
一、貧困家庭の援護
二、養老施設、保育施設、母子寮授産施設、身体障害者更生施設、その他あらゆる社会福祉施設の援護
三、県、市町村の社会福祉協議会等の交付金
等に配分せられ、不幸な人、困って居る人の援護に役立てる為に使われるものであります。
今年度当市の目標額は、89万9,000円と決定いたしました。
皆様方の御理解と御協力を得て目標額を完遂し援護に支障のないように致し度いと存じます。
近日区長さんを通じて御願いに参ります。
何卒格別の御協力を切に御願い致します。

9月定例市議会ひらく

第4回市議会9月定例会は、9月28日から開かれました。
今回提出された議案は約20件で主なものは次の通りです。

◇工事請負契約締結について(4件)
1 市立富士南中学校新築工事第一期分
2 市道富士、鷹岡線舗装工事
3 市道吉原、富士川線改修工事
4 市上水道岩松水源補強設備工事
◇追加更正予算関係3件
◇教育委員会委員、公平委員会委員などの選任同意

10月 広報ごよみ

▽新聞週間、「法の日」週間、労働衛生週間、簡易保険週間、牛乳週間(1日〜7日)
▽共同募金運動(10月〜12月)
▽やみ酒をなくす運動、里親、職親を求める運動、雑音一掃運動、国民年金制度普及月間(10月中)
▽この子達の親を探そう運動(4日〜11月8日)
▽目の愛護デー(10日)
▽吉原木元神社秋祭、鉄道記念日(14日)
▽秋季交通安全運動(中旬)
▽結核予防週間(25日〜31日)
▽読書週間(27日〜11月9日)
▽靖国神社秋祭(18日)
▽えびす講(20日)
▽吉原天満宮秋祭(24日)
▽国際連合の日(24日)
▽全国更正保護大会(21、22日)

お知らせ

市立富士中央病院
診療科目 内科・外科・小児科・産婦人科・眼科・皮膚科・耳鼻咽喉科・放射線科
院長 多々良満寿雄
富士市本市場
電385・386・808

陸海空 自衛官採用
受付期間 10月31日まで
詳細については市民課へお問合せ下さい

建物を建築する場合には必ず
建築確認申請(建築届)をして下さい

今月の納税
市、県民税 第3期
保険税 第4期
10月31日までに納めて下さい

人口の動き

人口総数 4万7,753人
男 2万4,010人
女 2万3,743人
世帯数 9,524世帯
転入 284人
転出 181人
出生 95人
死亡 25人
婚姻22件 離婚2件 死産9件
(昭和36年9月1日現在、住民登録による)