広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和36年 7月1日発行 内容

船の入港も間近い
(田子浦港)

‐ 写真あり ‐

新正副議長きまる
広域都市建設調査特別委会を設置
6月定例市議会終わる

 富士市議会の6月定例会は去る6月15日から17日までの3日間開催されました。
 この定例会で特筆されるのは、前議長服部国太郎、前副議長渡辺春恵の両氏が退任し、新議長に佐野喜郎、新副議長に時田義次の両氏が選任されたことであります。
 服部、渡辺前正副議長は内外ともに多端な市議会の運営に当たり、極めて優秀な成績で、その信頼を高められました。新正副議長の佐野、時田の両氏も市民の皆さんによく知られた敏腕家であるだけに各方面よりその活躍が期待されています。

 次に今議会で新しい特別委員会が誕生いたしました。その名前は「広域都市建設調査特別委員会」といいます。
 この特別委員会は、最近の市勢の伸展にかんがみ、市政の諸計画は単に富士市のみの狭い範囲の考えでなく、もっと富士南ろく一帯に関連した、広域な計画でなければいけないとの観点にたって、すすめるべきでそれらの調査研究を行うこと、それから、近頃市民各位の間にも、吉原市や鷹岡町、富士川町等近隣の市町との合併問題が論ぜられるようになっているのでこの際本問題についても慎重な調査研究をすべきであること。
 以上2つの理由から議会内に特別委員会を設置いたしたわけです。委員の定数は12人で、正副委員長は正副議長が兼任することになりました。
この委員会設置によって合併の話が進むということでは決してありません、各般の基礎的調査をするのが目的だからです。

 さて、6月議会は約40件近い議案が慎重に検討され、それぞれ議決になりました。
 その内容について詳細をお知りになりたい方は何時でも議会事務局にお出で下さい。また、議会に対する意見、要望等ございましたら率直にお話し下さい。

市政に全力を
市議会議長 佐野喜郎

‐ 写真あり ‐
 今回はからずも市議会議長に就任いたしました。もとより浅学ではありますが議員各位の御協力と市民の皆さんの御支援を得て、その重責を完ういたしたいと存じております。
 御案内のように市政の動きはまことにめまぐるしく、重要な事業が山積いたしております。このときに最高決議機関である、市議会の議長たる職責は極めて重大であります。私は議員各位とともに誓って市政のため全力を傾注いたす所存であります。ここに市民各位の御支援御協力を賜らんことをお願いいたしまして就任の御挨拶といたします。

御挨拶
市議会副議長 時田義次

‐ 写真あり ‐
 市議会の役員改選に当り、今般副議長に就任いたしました。
 浅学非才、その器ではありませんが佐野議長の補佐役として、議員各位の御支援を頂き、この重任を果たしてまいりたいと考えて・ィります。
 工業都市として建設途上にある富士市の将来はまことに有望ではありますが、同時に苦難の道が当分続くと思うのであります。
 この際市議会は和衷協同、市民の福祉増進のため一層の努力をいたしたいと念じております。
 今後とも格別なる御指導をお願いいたしまして私の御挨拶といたします。

旅行者出かせぎにも
特別被保険者証を交付

 被保険者が、旅行、出かせぎ、出張、その他の理由によって、住所を離れる場合においては、従来別個の被保険者証または被保険者証に代る資格の証明書の交付等は認められておりませんので、被保険者にとっては、旅行等により居住を離れる期間中は、医師等にかかることが困難であるという不便が生じていましたが、今回、法の改正により、旅行その他の理由により住所を離れる被保険者について特別被保険者証の交付という制度が設けられました。
 この特別被保険者証の交付については、国民健康保険被保険者証及び印鑑が必要です。  保険証の取扱は「市民課」で行っております。

赤十字募金についての御願

 赤十字の事業は今更事新しくのべる必要もない程、皆さん良く御存知のところですが、赤十字と云うと、すぐ戦争に結びつけて考えがちであります。然し平時においても、赤十字はほんとうに大切な役割りを果たしております。
一、山村僻地の無料診断
一、災害地の救援と救助物資の備蓄
一、看護婦の養成
一、救援看護法の講習
一、北朝鮮への帰還業務
 この外まだ沢山の事業を行って居ます。その中でも災害地に赤十字の旗を先頭に、一番先に乗り出して、甲斐甲斐しく救助に当られるとき、罹災者はほんとうに頼もしさと安心感を、心の底から味わうことができると申します。
 この尊い仕事の基本をなすものは全国民の理解と協力であり資金を供給せねばなりません。
 この資金は赤十字社員の醵金と国民一人一人の理解による浄財を充てる訳であります。
 当市には本年も60余万円の目標額が割当られました。近日中に区長さん始め婦人会役員の方々に資金募集を御願いする予定でございますが、赤十字事業の主旨を御諒承の上、何卒御協力下さいますよう御願い申上げます。

蚊やハエばかりでなく
油虫も退治しましょう

 蚊やハエ、ノミ、ゴキブリ(アブラムシまたはゲジなどともいう)などが、ことしもまたわがもの顔に活躍する時期になりましたが多くのご家庭ではこれらの害虫のうちゴキブリの退治となると案外関心が薄いようです。
 しかし、ゴキブリも蚊やハエなどと同様、赤痢、チブス、結核などのおそろしい伝染病を媒介しますから、そのままにほおっておくわけにはいきません。
 そこで今月は、このゴキブリ退治の方法についてお知らせしてみたいと思います。

残留処理
◇まず残留処理ですが、これには残留噴霧と残留塗布の2つの方法があります。
残留噴霧はリンデン、ダイヤジノンなど残効性のある薬の油剤か乳剤を使い、これを夜ゴキブリがはいまわりそうな台所、食堂、居間などの壁下から1m〜1.5mくらいの高さまでへまく方法です。
この場合油剤はそのまま、乳剤は5%乳剤のときは10倍10%乳剤のときは20倍にうすめてもちい、まく量は1平方メートルあたり50cc以上でないと効果がありません。
◇残留処置のうちもう一つの方法は残留塗布といわれているもので、これもリンデンまたはダイヤジノンの油剤か乳剤をもちい、これをゴキブリのよく歩く場所へ幅3cmから5cmくらい帯状に細長くハケなどで塗る方法です。薬の量は油剤およびダイヤジノン5%乳剤はそのまま、リンデン10%乳剤は2倍にうすめて使います。
塗る場所は、ガス台、コンロ台、流し、カマド、あげ板などのまわり、茶ダンスの棚や引き出しの内側、壁の一番下、柱のすみなどがおもなところです。

直接散布
◇直接散布というのは、普通蚊やハエの成虫に行っているのと同じ方法で、薬剤を直接虫にかける方法です。
これにはまずゴキブリのかくれ場所をさがさなければなりませんが、おもなところはガス台、コンロ台、流しなどの裏側、カマドの下、たきぎ入れの奥、茶ダンスの引き出しや引き出しを抜いたうしろなどです。
散布する薬は、蚊やハエの成虫退治に使うDDVP油剤とか、ダイヤジノン油剤、リンデン油剤などです。
◇直接散布にはこのほかに燻煙といって、虫のかくれ場所になるような戸棚や引き出しを解放しておき、へやをしめきっておいてリンデンの燻煙剤をいぶす方法があります。
この場合は床面積1平方メートルあたりリンデン0.6gくらいをもち、へやは少なくても3時間以上しめきっておく必要があります。もちろん外へ出ていなければなりません。

誘殺
◇最後にもう一つ誘殺があります。これはゴキブリが好む穀物の粉や油などをまぜ合わせた毒エサを皿などに入れておき、これを食べさせる方法です。
一般家庭で行うにはこれが一番簡単で、このための薬も市販されていますが、ただ虫が楽になれると食いが悪くなることがありますから、ときどき薬を変える必要があります。

7月 広報ごよみ

▽富士山開き(1日)
▽全国安全週間(1日〜7日)
▽道路を守る月間(1日〜31日)
▽社会を明るくする運動(1日〜31日)
▽国民安全の日(1日)
▽七夕祭(7日)
▽海の記念日、土用(20日)
▽所得税予定納税(1日〜31日)
▽天王祭、検疫の日(14日)
▽吉原地蔵縁日(23日)
▽土用の丑(31日)

お知らせ

陸海空 自衛官採用
受付期間 7月15日まで
詳細については市民課へお問合せ下さい

建物を建築する場合には必ず建築確認申請(建築届)をして下さい

タバコ消費税は
市税の中約6%を占め
市の大きな財源になっています
‐ イラストあり ‐

人口の動き

人口総数 4万7,363人
男 2万3,786人
女 2万3,577人
世帯数 9,398世帯
転入 307人
転出 271人
出生 82人
死亡 23人
婚姻52件 離婚2件 死産12件
(昭和36年6月1日現在、住民登録による)