広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和36年 6月1日発行 内容

上水道事業を完了
給水戸数3万2,000余人

9日 富士中体育館で竣工祝賀会

富士市の上水道事業は、昭和29年3月31日市制施行後の昭和30年度より工事に着手して以来、今日まで6ヵ年の長きにわたって上水道施設を完備してまいりましたが、一応昭和35年度をもって同事業もようやく一段落したので、6月9日富士中学校体育館において上水道事業の全事業完成をたたえ竣工祝賀式を行うことになりました。
市の上水道事業は、市制施行の前年昭和28年に岩松村水道をそのまま受けつぎ市制施行に伴う新市5ヵ年計画の事業施策の一つとして水道事業計画を樹てその後着々と工事も伸展して更には水源地より直送方式をとって今日では全国でも稀にみる急速な普及状況をみせ
給水戸数 6,350戸
給水人口 32,000人余り
これは全市人口の約68パーセントに達しました。
かくて最後に残されました岩松配水池築造工事も昭和35年4月着工、同年12月末竣工をみましたので、ここに同市の上水道事業は予定通り全く完了したのであります。

‐ 写真あり ‐
(写真説明上)・・・岩松配水池の全景
(写真説明下)・・・岩松水源地の全景

岩松配水池 岩松水源地を一般に開放

「水道週間」行事の一つとして

第3回「水道週間」はことしも6月5日から11日まで全国一斉に実施されます。これは健康な日常生活を営むうえにもっとも重要な役割をはたす水道について市民みなさんの理解と関心を高めるため

▽水道による生活環境の改善
▽水道に対する愛護感謝の思想高揚
▽水道に起因する赤痢等の事故防止
▽飲料水一般に関する公衆衛生思想の普及

などをはかる目的で実施するものであります。
市水道課では、皆さんの多大な御協力によって最後に残された岩本高徳坊地内台地に建設された岩松配水池もようやく出来あがりいよいよ竣工の運びとなったので特にこの水道週間中の行事の一つとして水源池、配水池などの水道施設を一般市民に開放して水道についての御理解をいただき、今後の発展に一層の御協力を賜りたいと考えております。
婦人会その他一般市民の参観をお待ちしております。
なお団体の場合はあらかじめ水道課へ御連絡下さい。

◇岩松水源地
駅前から貫井回り岩本水源地前で下車
◇岩松配水池
岩松水源地より北西方約500メートルの高台でここから眺望する景色はまた別格です。
バスは旭町経由高原、富士宮方面行バスがあります。

市民のみなさんこの機会をのがさず一度ごゆっくり水道施設を参考までに見学して下さい。

上水道事業の概要

富士市上水道事業は、昭和29年度に岩松水道の完成をみ、引つづき翌30年度より富士市上水道の基本をなす水源さく井に着手し岩松、田子浦両水源のさ・ュ井を完成しあわせて柚木、六軒屋方面の既設管末端を延長し、駅南西部地区並びに市役所付近の給水をはかり、31年度には岩松水源ポンプ場の設備および岩松2号水源のさく井と駅北地区の配水管布設をなし続いて32年度には駅南地区、33年度には駅南地区、33年度には駅北東部地区と田子浦水源設備および浜通り地区の配水管布設を終了した。
更に34年度において最後に残された駅南(川成島、宮島、五貫島、柳島、三四軒屋)地区の配水管布設を施行し、殆んど全市にわたる配水管網の布設を終わった。また34年度は、岩松水源地と配水池間の送水管および配水本管の布設をなし、これと同時に配水池の築造工事にも着手しその大半を35年度へ繰越施行したものである。
大体年度別に順次給水拡張計画をたて、あらかじめその前年度より各関係区長を通じ給水工事費の積立、勧誘など給水申込み取りまとめの労を煩わし逐次給水の拡張をはかったもので、この間31年度に給水の急激な普及膨張に加え湯沢水源では水不足の状態となったので、岩松水源と湯沢間の送水管の連絡をし新水源の活用を始め、また同年度異状渇水による駅南あまさ荘附近一帯の水質異変に対処するため附近の工場より一時もらい水して下横割一部の配水管布設を行い臨機の処置を講じ市民の要望に応えてきた。
また全市にわたる配水管は総延長9,134メートルに達しとくに初期消火の即効をねらい人家密集の場所においては消防車の入り得ないような狭い道路にまで小型消火栓を設け大小あわせて地上消火栓410基余を取りつけ防火施設の強化につとめた。
配水池は一般家庭の給水使用量は朝夕がもっとも激しく夜間は殆んどない。この間の時間的変化にマッチさせるため使用量の比較的少ないとき一時貯水させこれが自然調節をはかる目的で送られるもので内法23.10メートル、巾19.80メートル、深さ3.60メートルで有効容量1,400トンのもの2池すなわち2,800トンである。
また配水池に一時貯溜された原水が四季地表の温度変化の影響をさけるため鉄筋コンクリート造りで全部が地下に埋設されている。
なお配水池表面は芝張り、周囲の小堤はネズミモチの生垣、構内は適当に植樹をなし美化をはかった。
以上の通り昭和30年度から35年度までの水道事業6ヵ年の概要であるが、これに要した建設事業費総額は約2億4,600万円、起債借入2億900万円、一般会計繰入金約3,700万円となっている。

軽自動車税の一部改正

昭和36年4月30日公布、5月1日より施行の地方税法の一部改正にともない軽自動車税の税率が次の様にかわりますのでお知らせします。
軽自動車は軽2輪、軽3輪、軽4輪とに区分され各々の税率は次の通り。

(イ)2輪のもの(側車付のものを含む)
年額1,500円(従来1,500円)
(ロ)3輪のもの(側車付のものを含む)
年額2,000円(従来1,500円)
(ハ)4輪以上のもの
貨物用(側車付のものを含む) 年額2,500円(従来1,500円)
乗用(側車付のものを含む) 年額3,000円(従来1,500円)

軽自動車税はいずれも月割課税です。廃車、所有権移転及住所変更等の手続は速やかにして下さい。

諸統計の解説・図表入り
静岡県管内地図を発行

1部70円 希望者は市商工課へ

静岡県統計課編集によります「静岡県管内地図」が近く発行されますので希望者は富士市役所商工課へ6月15日までに申込んで下さい。
この新地図の表面は20万分の1、A全版全県地図(約新聞紙2頁大)で8色刷りのほか合併市町村新旧対照図、県観光図等が掲載されています。
また裏面は、昭和35年度に実施した三大統計(国勢調査、農林センサス、事業所統計)の各市町村別結果表のほか諸統計の解説、図表、写真等掲載がされています。
なお領分価格は1部70円の美麗袋入りで市価の半値程度です。

6月 広報ごよみ

▽電波の日(1日)
▽気象記念日(1日)
▽計量週間(1日〜7日)
▽歯の衛生週間(4日〜10日)
▽水道週間(5日〜11日)
▽時の記念日(10日)
▽入梅(11日)
▽吉原祇園祭り(12日〜14日)
▽夏の健康を守る運動(21日〜7月20日)
▽夏至(22日)

お知らせ

転入・転出は14日以内に市民課に届出て下さい

今月の納税
市民税 第1期
保険税 第2期
6月30日までに納めて下さい

建物を建築する場合には必ず建築確認申請(建築届)をして下さい

タバコ消費税は
市税の中約6%を占め
市の大きな財源になっています
‐ イラストあり ‐ (イラストあり)・・・タバコ消費税について

人口の動き

人口総数 4万7,268人
男 2万3,721人
女 2万3,547人
世帯数 9,353
転入 382人
転出 272人
出生 76人
死亡 19人
婚姻50 離婚2人 死産9人
(昭和36年5月1日現在、住民登録による)