広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和36年 3月1日発行 内容

総工費実に60億円
完成急ぐ田子浦港
明年夏には3,000トンの船が入港

 駿河湾臨港工業地帯に指定されいまや大きく発展が約束されている田子浦港修築工事は昭和34年8月14日の7号台風と同年9月26日の15号台風の襲来を受け莫大な損害を蒙りましたが、その後この田子浦港建設工事は特殊潜函工法によって東防波堤および西防波堤、波除堤などの建設を急ぎ、今日ようやく田子浦港周辺もミナトらしい形成がみられこの調子で進めば昭和37年夏ごろまでには3,000トン級の船舶が出入できるような人造港が完成します…と富士臨海地区総合開発事務所港湾部では語っています。

‐ 図表あり ‐
(図表説明)・・・田子浦港完成予定図
‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・港内に映える「逆さ富士」

 同港湾部の計画によりますと、総工事費約60億の巨額を投じます昭和40年度末完成をめざし昼夜兼行で突貫工事が押し進められています。
 第一期工事はすでに沼川河口東側の防波堤(延長125メートル)波除堤(延長45メートル)波消堤(延長180メートル)をはじめ航路護岸延長50メートル)工事および西側に防波堤(延長110メートル)波除堤(延長25メートル)防砂堤、水路などいずれもこの3月末までには竣工することになっています。
 一方しゅんせつ船による港内のしゅんせつ工事は予定よりおくれていますが大体この6月ごろまでには一航路分として水深3.5メートルまでのしゅんせつを終え300トン級の船が出入するという。
 従っておそくも昭和37年夏ごろまでには水深7.5メートルのしゅんせつを完了、3,000トンクラスの船舶が田子浦港に姿をみせるものと各方面から大きな期待と関心が寄せられています。
 また港内のしゅんせつ工事と併行して漁港建設や旭化成工業株式会社富士工場の専用埠頭(延長250メートル)などの工事が「拓け行く建設のツチ音」と共に付近一帯は日増しに「ミナト田子浦」に変わりつつあり、港に映える逆さ富士がまた一段と景観をみせています。

‐ 写真あり ‐
(写真説明上)・・・建設中の漁港工事現場
(写真説明下)・・・港内をしゅんせつ中のしゅんせつ船

1日から20日まで
固定資産課税台帳の縦覧

 3月1日から20日まで市役所税務課内で固定資産課税台帳の縦覧を行っています。
この固定資産といいますのは、土地、家屋、償却資産をいい、固定資産の納税義務者は、本年1月1日現在で固定資産課税台帳に登録されたものであります。
 とくに本年度は、地方税法による基準年度(価格がかわる年度)ですからこの一年間に土地の埋立、国有地の払下げ、地目変換、家屋の新増築損壊など特別の事情のあった場合は類似の土地や家屋の価格に比準して評価、登録されます。したがってこのような変更のあった方はぜひこの20日間の縦覧期間中に台帳を一度閲覧して下さい。
◇縦覧期間
3月1日から3月20日まで
◇縦覧場所
富士市役所税務課内

3月末で受付は終わり
国民年金の高齢加入者

 国民年金もいよいよあと1ヶ月で掛金の徴収がはじまります。
 制度についてはいろいろな「パンフレット」或は「新聞」などですでに御承知の事と思いますが、あらためて加入についてお知らせ致します。
これに加入する人達の中には
(1)強制的に加入しなければならない人
(2)希望によって加入する人
の2つがあります。
(1)の強制的に加入しなければならない人とは20才から49才までの人で厚生年金とか恩給法等に全然関係のない人であり
(2)希望によって加入する人は
(イ)20才から49才までの厚生年金とか恩給法等の被保険者又は受給者受給権者の配偶者及び遺族年金をもらっている人、学生さんです。
また50才から54才までの(1)と同じように他の年金は全然関係のない人と(2)の(イ)に該当する人の2種類あります。
 強制加入者については個別訪問もしましたが大部分の人達の手続きをすませました。
 2月に入ってからの希望による加入者についてもわかっている範囲で届出用紙に名前を記入しておくばりしましたから、希望のある人は印をおして市役所に出していただけば手続きがすみます。
特にこれらの人のうち50才から54才までの希望による加入者は3月31日までに届出をしていただかないとその後に入りたくても入れなくなりますから御注意願います。
 国民年金法についてはまだまだ不満足な点も多いと思いますがこれから発足する制度ですから皆様の協力によってよりよいものにしましょう。
 疑問の点がありましたら御遠慮なくお問合せ下さい。
 富士市役所市民課年金係へ

犬はつなぎましょう

 最近生活が安定するにつれて、犬を飼う家庭が増えておりますが、この飼い犬がよく郵便配達員や御用聞きをよく襲ってたいへん迷惑しているので飼い主は必ず犬をつないで下さい。

風邪の予防はマスクが一番

本病の予防又は罹患した場合は次に掲げる事項を遵守して下さい。

(1)インフルエンザは飛沫感染によって伝播されるもので病原体の排泄口及び侵入門戸は総て口腔及び鼻腔に限られています。従ってマスクの適正なる使用と、うがいの励行が本病の予防上一番望ましいことであります。特に患者は他人への伝染を防止するためマスクは必ず使用する様にして下さい。
(2)被服は身体の採暖に注意し栄養に気をつけ過労、不摂生をさけ身体の抵抗力の増進を図ることに心掛けて下さい。
(3)老幼弱者はできる限り予防接種を受ける様にして下さい。
(4)本病に罹患した場合には速やかに医師の診断を受け静かに療養し死亡原因となる肺炎等の合併症の併発を防止すること。
(5)患者は通常自宅において別室に隔離し別室がないときはカーテン、びょう風、衝立等で健康者と隔てること
(6)患者のつば、たん、鼻汁等で汚染された紙片、布片等は焼却し室内の空気の交換を図り、日光射入をよくし、寝具衣類はしばしば日光消毒を行って充分乾燥させ患者の使用したタオル、食器等は熱湯に浸して消毒すること。(衛生課)

広報ごよみ

◇緑化週間(1日〜7日)
◇花いっぱい運動(期間未定)
◇耳の日(3日)
◇ひな祭(3日)
◇固定資産課税台帳縦覧期(1日〜20日)
◇青色申告の申請(1日〜20日)
◇所得税確定申告の期間(15日)
◇彼岸入り(18日)
◇春分の日(21日)
◇動物愛護デー(21日)
◇彼岸明け(24日)
◇家族計画普及運動(20〜31日)
◇春の火災予防運動(2月28日〜3月13日)
◇旅行シーズン乗客心得(3月〜5月)
◇春先の犯罪防止(3月〜5月)

お知らせ

建物を建築する場合には必ず建築確認申請(建築届)をして下さい

今月は納税貯蓄の月
今月が納期となっている税金は国税、県税、市税ともにありません。
この機会に貯蓄してつぎの納税にそなえましょう。

タバコ消費税は
市税の中約6%を占め
市の大きな財源になっています
‐ イラストあり ‐

人口の動き

人口総数 4万6,796人
男 2万3,446人
女 2万3,330人
世帯数 9,248世帯
転入 172人
転出 107人
出生 95人
死亡 34人
婚姻31件 離婚3件 死産9件
(昭和36年2月1日現在、住民登録による)