広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和35年 10月1日発行 内容

原子雲と富士山

‐ 写真あり ‐

待望の配水池
いよいよ突貫工事へ

本年度中には完成予定

本市上水道の骨格をなす配水池築造工事は去る4月初めより施行されているが、7月末2池分の堀さくを終わり前後して着手した農産課の遠藤建設請負による高徳坊の農道も岩本山の一角にみごとな偉容を現し立派に出来上がったので、この道路をフルに利用して鉄筋、セメント、砂利、砂、型枠などの主要資材を運搬し、引きつづいてコンクリート打ちをつぎつぎと進め写真に見るように1池は既に底部のコンクリートも打ち終わり、側壁及び柱の鉄筋建込みも終了他の1池もベースの捨コンクリート打ちもすみ底部及び周囲の鉄筋建込準備中であります。
本市の上水道事業は早期布設の要望に応ずるとともに給水の即効を図る目的をもって、前年度までは配水管の布設に主力を注ぎ取敢えず水源ポンプ場より直送方式をとり、昼間は68馬力2台の交互又は並列、夜間は20馬力1台の切替運転によっておったが、一般家庭の給水使用量は朝夕は激しく、夜間は殆んどなく、この間の時間的変化に完全にマッチさせることは、現在のポンプ設備では不可能であり動力量の不経済は免れない。又最近は給水戸数も5,700戸余りに達し本夏は前記大型ポンプ2台のフル運転でも瞬間的には不足をつげる状態となり従って直 この配水池は1池の内法長23メートル10センチ幅19メートル80センチ深3メートル60センチ有効容量1,400トンの鉄筋コンクリート造りで2池2,800トンの同時施行であって、田子浦水源ポンプ場の圧力タンク同様水源深井戸地下水の大気による四季寒暖の影響を避けるため全部が地下に埋設され、完成後は量水池の上に浮び出ている誠に殺風景なものとなるので、なるべく繰合わせの上工事中の状況をご覧願いたいと思います。現場には監視員がおりますが、団体などの場合は水道課員ご案内いたします。(水道課)

‐ 写真あり ‐
(写真説明上)・・・西方から見た工事現場
(写真説明下)・・・底部コンクリート打ち

ヤミ酒を追い出せ

とれ秋は農家に酒が出回り季節豊年祝いや鎮守の祭りが相次いで農村地帯にお酒がはんらんする。この時期を待っていたように、まかり出るのが「黒い酒」密造酒である。この不気味なヤミ酒を追放するために、国税庁では全国の税務署を総動員して10月中に「ヤミ酒をなくす運動」を展開する。
最近の統計によると、全国に流れているヤミ酒は全部で約17万5,000キロリットル(97万石)正規の酒の約1割相当の量が出回っている勘定である。このうち14万4,000キロリットル(約80万石)は農家でこっそり造っているもの、残りの3万1,000キロリットル(17万石)は集団密造部落で販売用に密造しているものである。どうしてこうも農村密造が多いのか。農村生活に根を下した密造の因習が想像以上に強いこと、現金支出を極端に嫌う余り何でも自家製のもので済ませる傾向があること、ヤミ酒の原料が手近にあることなどが、その まず第一に、ヤミ酒は危険きわまりない代物である。ヤミ酒造りは厳しい。監視の目を盗んで行われるもので、製品や製造器具をいちばん発見されがたい場所に隠す。便所、豚小屋、肥料だめ、どぶ等がくつきようの隠し場である。大腸菌はじめ雑多な有害菌が製品や容器から発見されない方が不思議なくらいである。次にドブロクのアルコール分は7度〜13度で、正規の酒の15度〜16度に比べウンと低い。酔うためにはどうしても多量に飲むことになり、知らぬ間に肝臓や腎臓を侵される結果にもなる。
第二にヤミ酒造りが子弟に悪い影響を与えることである。教育的な立場にある父兄が違法行為をしていたのでは、示しがつかないだけでなく、世間に対するうしろめたさが高じて、陰うつな性格を形づくることにもなる。この点に気付いた農家の青年、婦人層がヤミ酒追放に立ち上がり、全国各地に密造酒きよう正団体を組織して、活発な運動を展開しているのは心強い。
第三点は、ヤミ酒の違反者には厳罰主義がとられていることである。すなわちヤミ酒造りには5年以下の懲役、50万円以下の罰金が課せられるが、単にヤミ酒を飲んだり、持っていた者でも1年以下の懲役、20万円以下の罰金を課せられる。安いはずのヤミ酒がとんだ高いものにつく訳である。
一方、集団密造部落で販売用に造られるヤミ酒には、危険な工業用アルコールを使ったものが含まれている。こんなものにひっかかると、一夜にして失望、落命ということになりかねない。自分のもうけのためには、人の命をそこねてかえりみない悪質な密造業主には厳重な監督と摘発、そして厳重な処罰が準備されている。

空中写真の必要の方にお知らせ

空中写真の領布について、左記の通り建設省地理調査所長(現建設省国土地理院)より通知があったのでお知らせします。
「当所で保有している空中写真の領布については、従来領布範囲を国の機関及び都道府県、市町村等の公共団体に限定していましたがこれを改め一般にも領布することとし、左記により実施しますから御了承の上、周知方お取計らい願いたく通知します。

一、期日 昭和35年1月から実施の方法
(1)取扱機関を通じて刊行する
(2)領布希望者は取扱機関に申込むこと。
(3)取扱機関、社団法人日本測量協会 東京都新宿区戸山町37番地

お知らせ

拠出制 国民年金
10月1日より届出
強制適用者
20才以上50才未満の日本国民で厚生年金保険、各種共済組合又は恩給等の年金を受けることが出来ない人
自由加入者
年金を受けられる人の妻、20才以上の学生、50才から55才未満の人、軍人軍属の遺族年金や留守家族手当を受ける人

市立富士中央病院
診療科目 内科・外科・小児科・産婦人科・眼科・皮膚科・耳鼻咽喉科・放射線科
院長 多々良満寿雄
富士市本市場
電385・386・808

火災を発見した時は すぐ電話で「火事」と
火災を発見した方は、逸早く電話で「火事」と呼んで下さい。電話局では「火災通報電話」ですぐ消防団本部につないでくれます
富士市消防団本部 電話1380番

人口の動き

人口総数 4万6,246人
男 2万3,172人
女 2万3,074人
世帯数 9,065世帯
転入 233人
転出 185人
出生 92人
死亡 21人
婚姻 富士8 田子7 岩松5 計20件
離婚 富士0 田子1 岩松0 計1件
死産 富士7 田子1 岩松0 計8件
(昭和35年10月1日現在、住民登録による)