推進された災害復旧、建設事業
影響した7号台風
市では、さる6月1日、昭和34年度下半期分(昭和34年10月1日〜同35年3月31日)の財政事情を公表しました。ご承知のとおり昭和34年度における市財政は、33年度の黒字財政の後を受けて、ますます充実しておりますが、今回の公表で特に注目される点は、(1)まず一般会計で台風7号による災害復旧費及び田子浦港築造費負担金、都市計画道路整備費、道路新設改良費、学校施設整備費など投資的経費を重点に人件費その他の諸経費を含めて総額約7,000万円が追加計上され、災害復旧、建設の両事業が積極的に推進されたこと、(2)こ
‐ 写真あり ‐
(写真説明上)・・・市立富士第二小学校
(写真説明中)・・・宮島団地市営住宅
(写真説明下)・・・完成近い田子浦港
予算執行の概況
一般会計予算の3月末日現在における執行状況は別表に示す通りであります。総予算現額に対し、収入は91.5%(昨年同期92.2%)支出は75.5%(昨年同期79.2%)となっており、おおむね良好な執行状況であります。まず収入状況で、市債の収入割合が低いのは、起債による諸事情の大部分が、下半期に執行されたのでその進ちょく状況とのにらみあわせにより借入れをのばしたためであります。
その反面市税はさき程述べたとおり順調な成果を収めております。
支出状況では土木費の支出割合が極めて低く、ついで教育費、諸支出金、産業経済費等の順となっております。土木費についてはその殆んどが田子浦港整備事業地元負担金で県が予期以上に台風の影響及びその他の事情に依り事業が遅延したため県へ納入する時期がおくれたこと、また富士鷹岡線立体交差新設工事の遅延及び不執行によるものであります。また教育費については第二小学校改築工事及びその他追加工事によりその支出がずれている関係であります。
‐ 図表あり ‐
(図表説明)・・・昭和34年度一般会計歳入歳出予算執行状況表(3月末現在)
予算の概況
昭和34年度の一般会計予算は昨年9月末現在で3億9,960万2219円でありましたがその後昨年10月2日及び11月30日の追加更正予算並びに12月7日専決による追加予算と本年2月13日最終追加予算とによって4億6,917万8,470円となり約7,000万円の増加を見て年度末を迎えることになりました。
以上の一般会計予算の追加状況をまとめると下表の通りであります。
この結果昭和34年度の最終予算は、昭和33年・xの最終予算3億9,405万6,500円に比べて約7,500万円余の増となりかつてない大きな財政規模となったのであります。この事は消費的経費は出来得る限り切詰め且投資的即ち別掲の通り事業を重点的にとりあげ推進し財政の合理化を図った現われであります。
昭和34年度一般会計歳入歳出予算の当初と最終予算を比較しますと、当初予算額に対し約1億円の増で割合にして27.3%の増加となっています。この増加の内容を見ると歳出に於いてその使途の大半を占めるのは土木費の約4,800万円であり、次いで社会及び労働施設費の約2,400万円、教育費の約2,000万円、諸支出金の1,000万円の順となっております。これは事業の効果が後年度に及ぶ投資的事業について多額の追加が必要であり、かつ要請されることを示し、他方この増加額に見合う歳入の面では、その過半の5,000万円の自己財
以上何れにしてもこの追加更正予算により新たな事態に即応して重点的に経費の支出を図った外、これに見合う歳入の面では公共事業削減による、国、県依存財源を減額するかたわら市税を中心とする自主的財源をもって新規需要に充填し市政に対する市民各位の要望に応えたのであります。
‐ 図表あり ‐
(図表説明)・・・昭和34年度一般会計予算の推移
予算の概況
当初の特別会計は当初6つありましたが競輪会計については静岡県5市競輪組合設立許可によりこの会計は廃止決議され5つとなりました。これら予算の合算額は一般会計に比べ約53%の額に達しておりますが、当初予算の合算額に対し最終予算の合算額は約10.5%の増となり、これは病院の経常費及び水道事業布設費の増であります。これら会計の3月末日現在における収支割合は次の通りでありますが、執行状況の説明は紙面の都合で省略いたします。
会計名 収支 支出
病院 90.2% 90.3%
水道 33.6% 63.6%
国保 96% 82.5%
質屋 104.8% 95.4%
と畜場 72.4% 82.1%
住民の負担は1人当たり約6,600円
3月末日現在における市税総額については調停額3億1,304万5,030円であり、収入済額3億25万9,317円で、その調停に対する収入歩合は95.9%であります。又これを住民(45,513人)1人当たりの負担割合をみると6,597円で1世帯(9,785戸)当たり負担割合は34,179円であります。
財産、公債及び一時借入金の状況
財産
3月末日における市有財産は基本財産、積立金及び有価証券の額が、(410万8,572円)土地、建物、工作物、機械器具及び植林等(紙面の都合により説明省略する)となっております。
市債
一般会計及び各特別会計の3月末日現在の市債は、3億6,383万3,000円で、前回公表の9月末日現在の3億6,826万2,000円に比べ442万9,000円減少しております。これは一般会計において233万8,000円、特別会計において209万1,000円の元金償還をした結果であります。
一時借入金
3月末日現在において一般会計の一時借入金は皆無であります。
むすび
以上、昭和34年度下半期分の財政状況等の概要をお知らせいたしましたが、今後共、本市の財政運営には一段と留意してまいりたいと存じますので、市民の皆さまにおかれましても、市政発展のために一層のご理解とご協力をお願いいたす次第であります。
◇富士市婦人会のチリ津波義捐金は会員の温かい同情により、総額7万4,225円に達しました。従って内5万円は県婦連を通じて災害地へ、残りは富士市日赤奉仕団にそれぞれ寄託致しました。いつもながら御協力いただく婦人会の皆さんに対し厚く御礼申し上げます。
◇お盆が近づくに従って、各部落や会社工場で盆踊りの為のホークダンスの講習会の開催を希望致しますので今回富士市レクリエーション協会では教育委員会と共催で左記により講習会を開催致します。どなたでも結構です。奮って御参加下さい。
日時 7月14日 午後3時、7時の2回
会場 第一小学校講堂
講師 キングレコードより2名
参加料 無料
◇富士市文化連盟の主催により7月15日(金)午後6時から富士見高等学校に於いて京都大学交響楽団(60名編成)を招き市民の皆さんになまの音楽をお聞かせいたします。入場は無料ですからどなたでもお気軽にお出掛け下さい。
「狂犬病予防注射について」
昭和35年度春期狂犬病予防注射は4月より9日間実施し一応終了致しましたがいまだに注射もれの畜犬も相当あると思われます。そこでこれ等の畜犬についてももれなく注射を実施し狂犬病の絶滅を図るよう今後も引き続いて注射を実施致しますから該当畜犬はもれなく受けて下さい。
なお今年度未登録畜犬については必ず登録を市役所衛生課より受けて下さい。
◇注射受付期間
生後91日以上で4月(定期)の注射もれの畜犬については7月末までに受けて下さい。
※7月以後生後91日に達するものは9月末まで受けて下さい。
◇注射場所及び施術者
富士市本市場新田25-1(富士高等学校正門より北へ約100メートル)
時田新三獣医師
人口総数 4万5,842人
男 2万2,865人
女 2万2,977人
世帯数 8,962
転入 320人
転出 258人
出生 62人
死亡 20
婚姻 富士28人 田子15人 岩松19人 計62人
離婚 富士1人 田子0人 岩松0人 計1人
死産 富士7人 田子1人 岩松0人 計8人
(昭和35年6月1日現在、住民登録による)