広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和35年 2月1日発行 内容

もうすぐ1年生
すくすく育った良い子たち

○近づく入学期を前に富士市教育委員会では、1月18日から25日まで今春4月入学する市内小学校児童の知能テストと身体検査を行いました。
○よい子たちは先生に個々面接、名前を聞かされたりしての知能テスト。
○しかし大半が幼稚園に通っているだけあって知能は上々身体検査も校医の話だと昨年より今年の方が平均して身長の伸びが目立っているという。
○同市の入学児童は今年は男女合わせ846(1月20日現在)昨年より43名の減となっています。
○ぼくらはもうすぐ1年生、新しい洋服、ランドセルに小さな胸をふくらませ「お母さん行ってきます」と校門をくぐる日が待ち遠しい。

‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・身体検査を受ける良い子たち

「少年問題」あれこれ記

明けまして御目出度う御座います。
発展、躍進を約束された富士市の市民としてつつがなく昭和35年を迎えられた事を心から御喜び申上げます。
さて新春早々少年犯罪云々はどうかと思われますが青少年問題は既に社会問題とされ、最近における一部青少年の動向は我が国の前途に暗い影を投げかけ一般大衆の眉をひそめしむる状況であります。警察では本年度は特に職務の重点目標の第一に、少年補導体勢の推進と早期発見活動の積極化を掲げ市民みなさんの協力を仰ぎ少年の不良化防止の念願を達成するため努力致すつもりでおります。私共警察が毎日直面している少年犯罪の検挙、あるいは街頭での不良行為の補導、又は我が子の放蕩に思い余って申出る少年相談を見るに全く他人事とは思えず深刻な現実 私共は何はともあれ今年こそ富士市内から少年の犯罪者を出さないようみなさん方と手を取り合って進みたいと思っております。
こんなことから本年度は富士市民の連絡紙であり指針とも云うべき「広報ふじ」の貴重な紙面を拝借して「少年問題あれこれ」と題して順を追い市民のみなさんに知って戴きたいことなどを書いてみたいと思いますのでどうか宜しく御願い致します。
先ず最初に昨年中に富士警察署で取扱った少年の非行事件を前年度と比較してみますと別表の通りでその傾向を要約してみますと、
○少年犯罪は増加の傾向にある昭和26年を頂点としてその後下り坂にあった少年犯罪は昭和32年に入り急に又増え始め上昇の一途をたどっている。
○年令低下のキザシが認められる
○目立つ粗暴犯及び性欲犯の増加
粗暴犯(傷害、恐喝等)は相当大幅な激増振りを示しており特に昨年は十数名の集団的な性欲犯が発生している
○学生犯罪が激増している。
粗暴犯の増加と並んで学生犯罪特に中学生の激増振りは特に目を引かれる状況である。
以上の通りで私共は御互に協力し地域補導体勢を確立してこの悪傾向を打開しなければならないと痛感する次第であります。

‐ 図表あり ‐
(図表説明)・・・昭和32年度から34年度の行為別・処分別・年令別事件件数

少年非行事件

14才未満の窃盗がトップ

参考までに昭和34年1年間の少年非行検挙数を昭和32年と対比してみますと(カッコ内の数字は32年)なんといっても少年犯罪のうち窃盗が圧倒的に多く49件(46件)うち女が2件(3件)がありついで恐喝の15件(13件)うち女が2件となっており、また銃砲刀剣不法所持と予想外に多く12件(7件)強姦11件(1件)という統計数字をみせ更にケンカ口論の末の傷害も12件(17件)におよびその他暴行、詐欺、強盗器物毀葉、公務執行妨害などが各1、2件を数えています。
更にこれを年令および職業別にみてみますと、14才未満が窃盗14件(7件)でトップ、続いて14才から16才未満の中学生が11件(7件)を占めいかに青少年の不良化防止に力コブを入れなければなりません、「家の子にカギってそんなことを…」といわずに市民あげて市内から少年犯罪を出さないようにぜひともご協力願いたいと存じます。
別表は昭和34年度の街頭補導と棒グラフによる少年非行事件の対比表であります。(富士警察署少年係)

‐ 図表あり ‐
(図表説明)・・・昭和34年度の街頭補導と棒グラフによる少年非行事件の対比表

人生50年は昔のこと
20年も延びた日本人の寿命

日本人の寿命(正確にいうと○才の者の平均生存年数−これを○才の平均寿命という)は、戦前昭和10年ごろの男は約47年、女は約50年といわれ、昭和33年には男65年、女70年となり、昭和10年ごろに比し実に男18年、女20年も寿命が延びたことになる。つまり人生50年という言葉は遠い昔のことであって、今日では人生70年とでもいいたい時代である。
寿命の延びた原因は衛生状態の著しい改善、医術の進歩、新薬の発明普及等により乳児死亡率、結核死亡率の激減、肺炎、赤痢等の諸病による死因の減少などがその主なものである。
しかし近年日本人の寿命は延びたといいながらこれを諸外国にくらべてみると世界で最も長命のオランダ、ノルウェーは男71年、女74年というから日本人の寿命は男6年、女4年もまだ短命である。

2月から配給通帳がかわります

いままで使用していた主要食糧購入通帳(配給通帳)は1月末日を以って使用が廃止され、新しい配給通帳により2月から配給を受けることになりました。
新しい配給通帳は1月中に皆様の登録している配給店に届いていますから2月分の米を購入する際に配給店から受領して下さい。
なお2月以降の転出、転入等異動人口手続をする場合は、新たに交付された通帳により市役所又は支所に届出をすることになります。(商工課)

ジフテリヤ 百日咳 予防接種

第2回は2月15日から

昭和34年度予防接種法により定期百日咳及びジフテリヤ予防接種を左記の通り実施致します。該当者は必ず受けるようにお知らせ致します。なお本年度から時間と経費の節約および免疫効果を一層有効ならしめるため厚生省認可の2種類混合ワクチンをしよう致しますからご承知下さい。
一、受けなければならない者
昭和34年1月1日から昭和34年6月30日までに生まれた者
二、日程は次の通り

‐ 図表あり
(図表説明)・・・予防接種日程表

小事が大事
公民館便り

「つまらぬという小さき智慧袋」という句がありますが、いったいつまらぬと考えるのは、小さな智慧袋であって、どんなつまらぬことでも、よく考えればそこに汲めどもつきぬ甚深の味があるものです。よく見れば…なんだなと深く注意して見ることが肝腎であります。クレオパトラといえばエジプトの女王で絶世の美人で、今の言葉でいえばウルトラシャンであった。ローマの大軍が幾度か、このエジプトを攻めて戦には勝ったがアントニーもシーザーもクレオパトラの容色に迷ってしまった。そこで「もしクレオパトラの鼻が2分ほど低かったら世界の歴史は変 俚諺の「蟻の穴から堤がくづれる」で、小さいことが大きなことになる道理です。
或る人がニュートンを讃めて「木から林檎の落ちるのを見て引力を発見された君は実に偉大な天才である」といった。するとニュートンは「それは、そうかも知れんが一つは注意力だよ」と答えた。又ブルーネルという人は今から百年も昔にロンドンのテームス河の下に地下鉄道を通した人でありますが、その以前にも、しばしばこの地下鉄道の設計者はあったが、みな失敗した。或日テームス河の流れを見ながらボンヤリ考えこんでいると、バサリバサリと物が落ちるような音が聞こえて来る。よく見ると一本の材木を舟喰い虫が噛っている。「しめたぞ」彼ブルー

家庭メモ

衣類のしみぬき

お正月は外出が多かった、またごちそうになったりする機会が多かったので、せっかくの晴れ着にシミ(汚点)をつけたりしたと思います。シミぬきはなるべく早く、布地と染色を損じないように行うのがコツです。
つぎにシミぬきを一覧表にしてみました。
▽しょう油、さとう、みそ汁など水か湯ですぐ洗う、中性洗剤(ソープレス、ソープ)を使えば完全。
▽果汁、梅干など=石けん水で洗い、そのあとをアンモニアでふく。
▽油、ペンキ、印肉インキ=ベンジンもしくは揮発油でふく。
なおあとがのこるようであったら中性洗剤で洗う。
▽ニス=テレビン油でふき、あとは前項どおり。
▽酒など=ぬれているうちならキリ吹きで水をかけておけばシミにならない。あとがついたときはアンモニアでふき、湯で洗う
▽墨汁=すぐならば石けん水でおちるが、それでもとれない場合は飯粒をぬりつけ、15分くらいあとに湯で洗う。
▽青インキ=中性洗剤のぬるま湯で洗い、なおとれないときはインク消しを使い、あとを水でよく洗う。インク消しがないときはアンモニア、しゆう酸、過マンガン酸カリの順でふきとる。
▽鉄サビ=しゆう酸でふく。

お知らせ

早い通報 少ない損害
火災を発見したらいち早く「火事」と電話局を呼んで下さい
すぐ消防団本部につないでくれます

建物を建築する場合には必ず建築確認申請(建築届)をして下さい

タバコ消費税は
市税の中約6.3%を占め
市の大きな財源になってます
‐ イラストあり ‐