昭和34年師走は一年の反省をする月でもあり、また気せわしい中にもこの一年間の歩みが断片的によみがえってきます。ここに暮れゆく昭和34年を静かにふりかえってみましょう。
○本年は市長の施政方針どおり五大事業の早期実現をはかるため田子浦港ならびに旭化成富士工場周辺の道水路の整備をはじめ富士川用水建設事業、富士鷹岡線立体交差、富士駅総合改修工事等が着々と実行に移されております。
◆富士市鷹岡町火葬場
まず本年完成をみました公共施設は富士市と鷹岡町が共同で同町馬見塚に近代施設をほこる鉄筋コンクリート建が完成、大人用4基および小人用1基の重油炉が完備しました。
◆市立富士中央病院
ついで本年4月16日には市民待望の鉄筋4階建、冷暖房エレベーターつきという立派な病院ができあがり盛大に竣工祝賀祭が行われました。
同病院は総工費約1億円が投じられ内外ともに当市が誇る白亜の総合医療センターとして大きな役割を果たしております。また病室はとくに入念に一枚の窓ガラスで明るく150ベットを有し県下でも完備した病院として稀有の偉容をみせ面目を一新しました。
◆岩松小学校
岩松小学校の新校舎は鉄筋3階建で普通教室14と特別教室5室が完成しました。工費は1、2期工事をあわせ3,870万円。
◆富士川用水建設事業
昭和26年度より着工しました同事業は総工費13億8,900万円をもって昭和35年度完成をめざし突貫工事が行われています。
◆台風7号と15号
去る8月14日富士市を襲った台風は近年来にない大きな台風で市内の住家および非住家の倒壊をはじめ農作物被害橋梁、道路の決壊など約5億円にのぼる損害を出しました。
◆その他
このほか市内南本田に待望の市立蓼原保育園が完成しました。又現在富士鷹岡線立体交差、富士二小9教室の増改築等を鋭意施行中であります。
○かくて昨年より今年、ことしより来年へと一路躍進街道を歩みつつある本市の将来に明るい希望を持って昭和34年よサヨナラと、ここに筆をおきます。
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(写真説明)・・・富士市鷹岡町火葬場
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(写真説明)・・・総合医療センター市立富士中央病院
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(写真説明)・・・鉄筋3階の岩松小学校
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(写真説明)・・・市立蓼原保育園
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(写真説明上)・・・全壊した非住家
(写真説明下)・・・横倒しになった美容院
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(写真説明)・・・富士川用水建設事業
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(写真説明)・・・完成めざす田子浦港
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(写真説明)・・・7号台風で荒狂う田子浦港
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(写真説明)・・・操業開始の旭化成富士工場
本年も冬期にかけて寒波襲来による給水装置の凍結事故の発生が予想されますので、これが対策として左記の御処理をなさるようおしらせいたします。
一、ラジオ、新聞などで寒波襲来の予報があったときは、翌朝の予備水を御用意下さい。
二、露出パイプは必ずわら巻きを又はその他の方法で保温して下さい。
三、量水器の露出しておるものは取り敢えず一時ムシロ又はワラ等をかぶせて保護して下さい。
四、凍結した場合蛇口は下から湯気を立てて温め、露出パイプは温湯をくり返しかけて下さい。但し、いずれの場合も急激に加熱すると故障を起こしますから必ず徐々に加温して下さい。
尚、蛇口に熱湯をかけたり、無理に開こうとすると却って破裂その他の事故を起こしますから特に御注意下さい。
五、二及び三については、相当古くなり巻替え又は更生を要するものを見かけるので、もう一度見なおして下さい。(水道課)
自衛官募集(二等陸空海士)
男子は皆競争の実社会で働く運命を担っています。長い一生には予期しない障害が行く手をはばみます。これを突破する能力、気力、体力の養成は青年時代が一番です。その方法は団体訓練であり、その体験をつむ生活は自衛隊が最適と云えます。
このような体験によって能力、気力、体力を作り新しい町造りの中堅として奮起を望みます。
「男は決心 先ず体験」
志願の申込は富士市役所総務課へ
◎志願受付期間 1月14日まで(木)
◎資格年齢 満18才以上25才未満の者(昭和35年3月1日現在)
◎試験 簡単な常識について(1月17日から1月31日の間)
◎採用 昭和35年3月下旬から逐次
火災を発見した時は すぐ電話で「火事」と
火災を発見した方はいち早く電話で「火事」と呼んで下さい。
電話局では「火災通報電話」ですぐ消防団本部へつないでくれます。
出ましたら簡単に火災の発生場所と状況をお知らせ下さい。
その他のお問合せは
電話「1380番」消防団本部へお願い致します。