広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和34年 5月25日発行 内容

充実する学びの窓
岩松小学校完成 鉄筋3階

5月20日 竣工式終わる

鉄筋コンクリート3階建の市立岩松小学校の新校舎が完成をみたので5月20日同校で竣工祝賀式を挙行しました。
同校は総工費3,870万円をもって昭和32年9月3日第一期工事に着手して以来、引続き昭和33年4月1日第二期工事を行いここに面目を一新した内外共に完備を誇る近代的校舎が完成しました。
総建坪は一期、二期工事を合わせ鉄筋3階建796坪余で普通教室14、特別教室5室のほか管理室、校長室、職員室、衛生室、放送室、更衣室、宿直室、小使室など。
また各教室には、従来の平面黒板を廃し新たに凸面黒板などを採用するといった明るいモダンな校舎でもあります。

‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・完成した岩松小新校舎

市内中学高校懇談会

この第一回会合が去る14日、富士中で催された。参加者は市教委から涌田教育長と塩川指導課長、中学側からは、校長、教頭、教諭ら13名、富士高から式守校長と芦沢教頭、佐野教務課長、天野生徒課長と中山、平岩両教諭。
涌田教育長からこの催しの趣意についての話しあり、ついで富士高式守校長のこの種会合の持つ意義の深さと中高の緊密なる提携の必要性を強調する挨拶があった。更に佐野課長からは本年4月富士高へ進学した市内中学校出身者について、英数国の学力テストの結果の話あり、天野課長は生活指導面から見た富士高生の姿について平岩教諭は、一年担当主任としての立場からそれぞれ感想や意見の開陳があった。
これに引続いて中学校側からは高校側に対する質問、希望或は意見等が順々に全員から述べられた。その二、三について記すと、
○学力向上に努力されることは結構だが運動も盛んにやらせかつての輝かしい姿の富士高を再現させてほしい。
○学力をしっかり身につけた運動選手を希望したい。運動が優れているということだけでは後が芳しくない。
○高校側としても授業参観を大いに歓迎している。
○中学教育の実際をタマには高校の先生に見てもらいたい。
○教科指導の面でも生活指導面でも常に中学と高校が手を携えて生徒の幸福増進の為に努力して行きたい。等等
二時間余に亘って真剣な面持の中にも和気を漂わせてのこの懇談は参会者全員の、又の機会を是非にとの共感の裡に6時に閉会となった。(教育委員会)

申込は6月末日
増改築資金の貸付

昭和34年度増改築融資の貸付および受付は市内の金融機関で取扱っておりますが、融資を受けようとする方は6月30日までに申込んで下さい。
◇受付期日 4月27日から6月30日まで
◇増築の融資
1 受付機関「金融機関」
2 貸付の条件
(1)融資面積 7平方メートル(約2坪)以上30平方メートル(約9坪)未満
(2)貸付金額 増築する住宅部分の標準建・ン費の7割以内の模様替の場合は標準建設費の3割5分以内
(3)利率 年5分5厘
(4)償還 元金均等払2か月毎(当初の償還金は1月約3,000円程度)
◇増築の要件
(1)既存住宅の敷地内に増築し増築によって住宅部分の床面積を増加すること。
(2)既存住宅の住宅部分の延坪数を含めて増改築後の一戸当り床面積が30平方メートル(約9坪)以上120平方メートル(約36坪)以下であること。
その他に、中高層耐火建築物融資及び土地担保賃貸住宅融資の受付も行っております。受付期日は、いづれも4月27日から6月30日迄です。申込の手続や必要な書類については富士信用金庫にお問い合せ下さい。(都市計画課)

富士中 岩松中にプール建設

完成予定は7月20日

待望久しかったプールが市立富士中学校と岩松中学校にそれぞれ建設されることになりました。
両校はかねてより学校内にプールを建設するためPTAが中心に学校当局側と協議を重ねてきましたが、このほど漸く実現したもの。工事はすでに着手、突貫工事が行われていますが両校のプールともに完成は7月20日の予定。
◇富士中プール
同校のプールは日本水泳連盟の公認を得ようとするもので、長さ50メートル、巾員13メートル、水深は1メートル50から1メートル20センチ、工費は約380万円で井上建設が請負ました。
◇岩松中プール
工費約330万円で遠藤建設が請負、大小2つのプールが作られます。大きい方のプールは長さ50メートル、巾員13メートルのもので、水深は1メートル20から70センチもう一つは、低学年用として長さ15メートルの巾員15メートルで水深は80センチから40センチとなっています。

新生活運動は蚊と蝿の駆除から

住みよい生活環境を作り快適な文化生活を営む事は人類永遠の宿望であるばかりでなく、ひいては公衆衛生の発達となり疫病を予防し我々の生命を延長する事は偽りのない事実である。最近婦人会、青年団等において盛んに新生活運動が行われているようですが、是非その第一課に蚊とハエの駆除の問題を取上げて戴きたい。
◇蚊やハエの駆除は今が最もよい時期です。自ら進んで区の一斉駆除に参加して下さい。
ハエの発生時期は6月、8月が最も多い(やま)蚊も出始める時です。今月、来月中に必ず一回以上実施して下さい。駆除計画は区長さん衛生指導員の方と相談して市衛生課へ申込んで下さい。てんでばらばらの駆除では効果が上がりません。赤痢がそろそろ出始めました。夏の伝染病予防のためにも是非ハエの駆除を急いで下さい。
◇ゴミを河川や道路端に捨てないで下さい。
今年新しくゴミ集荷用の三輪車を購入致しました。全部で3台になりましたので今までの様に滞貨はないと思います。ゴミは必ずゴミ箱に捨てて下さい。川や道路端にすててはなりません。風が吹けば紙くず等が散らばってまったくきたない。又きたない限りでなくハエの発生源になります。観光都市が苦笑しています。
近ごろは人が見ていても平気で川や道路端へゴミを捨てる心臓の人もいます。お互に気をつけましょう。下流の人の身にもなって(衛生課)

富士第二小学校に特殊学級

市立富士第二小学校内に特殊学級が来る9月1日から開催されることになり、いまその下準備を進めています。
この特殊学級といいますのは、身心の異常学童(精神薄弱児)たちだけのクラス(1クラス20名前後)を特設し、これ等の学童を中心にいろいろの角度から指導するものであります。
なお教育委員会としましてはこんど新しく特殊学級が開設されることになりますが、子供たち将来の幸福のために親の偏見をなくしこの施設を大いに活用していただきたいと思います。(教育委員会)

お互いを守る 正しい水道の使い方

夏を迎え水道使用の激しい季節となりましたが緊急停電又は予告のいとまなき工事上不時の断水等の場合は水道管内が真空状態となり蛇口より汚水が逆流し赤痢その他の集団発生の原因となった実例もありますので水道の維持管理上恐ろしい弊害を伴い絶対避くべきこととされております。今後水道による集団的事故防止のため左記事項を特に厳守する様御願い致します。
一、電気洗濯機、タライ、風呂等にゴムホース又はビニール管などで注入する場合は、これらの注入管を直接容器又は容器の汚水中に突っ込まぬこと。
二、その他すべて容器に直結せず必ず上から絶縁して注入し、用済み後は直ちに機外に取除くこと。
三、太陽熱利用の温水槽へ水道管の直結は必ず避け給水と配水は別々とすること。
四、断水後は必ず蛇口より放水ししばらくようすをみながら使用して下さい。
五、通水直後給水が著しい白色を呈することがありますが、これは断水中の管内の残存エアーが混入したものですからしばらくすると霧消し実害はありません。
六、給水・葡uの増設、変更、改造等は必ず水道課へ届出て下さい。
七、水道使用料の納付は、なるべく納付組合を利用して下さい。(水道課)

白バイがお目見得

交通事故防止に一役

国道一号線に沿って真新しい鉄筋コンクリートのクリーム色をした建物これが富士警察署です。この建物の中にご承知のように、刑事係、防犯係、会計係、警務係(庶務)そして自転車運転や、交通事故を起こしたとき、なじみの深い交通係があります。
交通係の構成は署長の下に係長以下7名(女子職員2名)です。
係の任務はいろいろありますが、一口に言って
◇交通の指導取締と交通事故等の処理
◇それに運転免許(許可)に関すること
であります。中でも交通の指導取締を適切に行い交通事故をなくし事故によって失われる尊い人命や財産を守ることが一番大切な任務であります。
この重要なしかも皆様日常の生活に直結する交通機関に対する取締や指導、それに事故を起こした場合の処理を行っていますので皆様から見れば一番親しみの深い係と申せましょう。
時々お酒を召し上がってきては「あまり取締をやらないでもらいたい」と苦情を申される方がありますが汗をふきふき取締の重要であることを説明し納得してもらっています。違反をして処罰された方の中には好意を持っていない向がありますが、係員は
・無免許運転
・よっぱらい運転
・いねむり運転
・速度のだしすぎ
など各種の違反により起こるおそろしい交通事故をなくし平和な明るい富士市にしたいため最大限の努力をいたしておりますのでなにぶんのご理解をお願いいたします。そのため交通法規に反し、しかも事故の原因になることに対して強い正しい取締を行っているわけです。違反した人は全部悪いことを承知しています。取調べをしてみて、「あなたは悪いと言うことを知らないようですね」と尋ねてみると「とんでもない、そんなことぐらいずっと前から知っていますよ。馬鹿にしないで下さい。」と、あべこべおこられる始末です。そこでまってましたと一本釘を 過日はこんなうれしいことがありました。真白い封筒にひらがなばかりで書いた小学校4年生の便りが届きました。その一通を紹介しますと、「交通のお巡りさん。お元気ですか、毎日毎日雨の日も風の日もおそろしい交通事故をなくすため働いてくれておりますね、本当にありがとう。私達も学校で先生や友達と交通事故の話をします。毎日事故が起きているのも知っています。この間は信号機のある十字路でトラックが事故を起こしたのを見ました。本当におそろしいことだと思いました。なぜあんな処で事故を起こすのでしょう。運転手の中にも悪い人があるそ 皆様の要望にそうよう違反者はどしどし取締って行くつもりです。今も勇ましく街頭に出動しました。私達係は一人も違反者のないことを祈っているのですがはたしてどうでしょうか?桜も散り、いよいよ入梅の時期、そして一番うっとうしい季節です。また年間を通じこの5月は最高の事故発生をみるのですから無理からぬことです。事故ノイローゼ季節です。富士署管内では昨年4月18件(年間最高)5月14件(年間3位)となっています。もちろん事故の原因は
・よっぱらい運転
・スピードの出しすぎ
・いねむり
と、この季節に多い違反です。
「死のドライブ死者2名」
「花見の帰りに交通事故」
「いねむり運ちゃん三重衝突」
「無免許運転の少年老人をひく」
などこの行楽期に多い新聞の三面記事のみだしです。せっかくの楽しい旅行やサイクリングがおそろしい事故に変わってしまってはなんにもなりません。自動車を運転する方はもちろん歩く人もお互いに注意しあってこの楽しい季節だけでも事故をなくしたいものですね。私達も無事故であることを祈っています。特にサイクリングも目立って多くなってきました。道路いっぱいにならないで一列になって左側を走ることが必要です。今年こそ4、5月を年間最下位にしたいと思い絶大の努力をいたしますので皆様のご協力を切にお願い致します。参考までに今年の3 ○1月10件、死者2名、傷者14名、物の損害28万2,000円
○2月21件、死者2名、傷者12名、物の損害16万7,000円
○3月12件、死者なし、傷者8名、物の損害37万円
○合計43件、死者4名、傷者33名、物の損害171万9,000円
でありきわめて大きな被害であります。なんとかして事故を減少したい、これが私達の願いです。自動車は増えて生活も近代化し文化生活も営めると言うものですが、こう事故が多く尊い人命が傷つくとは皆様なんとか事故防止の名案はないものでしょうか?お考えになられましたら、どしどし係までご教示下さい。皆様の交通係へのご理解こそ大切なことです。係は団結して交通事故の防止にとり組んでいます。ご支援とご理解を重ねてお願いします。(富士警察署交通係)

「癌」無料相談所設置

最近癌による死亡者数が全国的に増加しつつありますので、一般国民の対癌知識の向上、早期発見、早期治療は極めて大切なことであります。この意味に於いて、日本対癌協会から各地の癌の相談所を設けるべく全国的に呼びかけをしています。富士市に於いては左の通り無料相談を実施いたしますから御利用下さい。
しかし当機関は「相談」に限られた施設ですから、診療を望まれた場合は別で有料となりますから御承知下さい。対癌無料相談は毎月第4水曜日午後2時から3時まで富士中央病院で行っております。