一雨ごとに富士のお山は
新緑に包まれ春を呼んでいる。
乙女たちの胸も大きくふくらみ
ゴムマリのようにはずんでくる。
そして春らんまんと咲き競う
富士川辺りの桜も…
「もう4月だ」春はまた青春のシンボルでもある。
‐ 写真あり ‐
五大事業の早期完成を図る
第2回富士市議会定例会議は、3月13日午前9時開会、会期を26日までの14日間と決められたあと昭和34年度一般会計並びに特別会計予算が上程されました。先ず遠藤市長は第一日目の本会議冒頭において34年度予算に対する施政方針を約50分間にわたり演説し同日午後施政方針に対する各課長の説明が行われました。続いて15日は休会、明けて16、17日と19日の本会議も課長説明と質疑応答があった。更に20日から25日までは、各委員会が開かれ、それぞれ付託議案が慎重裡に審議され引続き26日の本会議において市当局提出の24議案
本日ここに昭和34年度一般会計並びに各特別会計歳入歳出予算案を提出するに当たりまして予算編成についてその大綱を御説明申上げますと共に所信の一端を披瀝致しまして議員各位の御検討と御審議を賜りたいと思います。
御承知の如く昨年度より引続きまして本年度は、当市発展のための基盤となるべき重要事業が一時に累積してまいりまして、然かも本年度はその事業費に於きましても最も多額に経費を要する年であります。従いまして本年度は市財政上から申しましても将又事業の執行につきましても並々ならぬものがあり、前途極めて多難を思わせるものがあるのであります。しかしながらこれはいわば「陣痛の苦しみ」とも申しましょうか幾多難関はございましょうが、これらを排除しまして議員各位の絶大な御協力を仰ぎ市将来のための是非共遂行致し実現を期すべきものと堅
‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・遠藤市長
本年度執行予定の主要事業につきまして御説明申上げますならば、第一は田子浦港整備事業と、第二にはこれに関連する港湾並びに旭化成周辺の道水路の整備事業であります。御承知のように昨年は旭化成富士工場の誘致と田子浦港の整備事業は県当局のの格別の御配慮をいただき、また市議会議員各位の言語に絶する献身的御協力と用地関係者の絶大な御理解とを戴きましてこれが誘致に成功致しまして工場の建設、港湾の修築も着々進捗しつつあることは誠に御同慶の至りでありますが、本年度に於いても港湾の整備事業は是非共推進致しまして港湾の形態を速や 一部決定している分は既に了承願い工事は県に委託する事になって居りますが、これ等の総合的構想に基く事業は県が計画を樹立致しまして執行する予定になっておりますが目下計画立案中でありましてまだ決定的な段階に至っておりません。従いまして本予算の編成までには遂に間に合いかね後日に譲らざるを得なかったのであります。
第三は富士川用排水事業でありますが、御承知の如く本事業も田子浦整備事業と並んで県の総合開発事業の一環でありまして当富士市にとりましても灌漑用排水問題の根本的解決と併せて工業用水にも利用せんとする地区開発のための基本的事業でありますので、これまた市と致しましても積極的に推進致したいと存じます。従ってこの経費として1,107万円を計上致したのであります。
第五には富士駅改良工事の問題でありますが、本問題は当市多年の懸案でありまして昨年来これが具体化して参ったことは御承知の通りでありますが、これまた難問題がございまして現在一時停屯の状態でありますが、幸いに市民各位の御協力を得て速やかに本事業の進捗を願うものでございます。本事業施工のための鉄道利用債引受による補填金としてとりあえず437万5,000円を計上致したのであります。
以上の各事業を本年度当市が取り上ぐべき五大事業として考慮致したのであります。
なお、以上の外市の重要事業として取上げましたものは土木開発におきましては都市計画路線の延長その他の道路の新設改良、用排水路の整備、木橋の永久橋への架替県市道の一部舗装、教育施設関係におきましては、前年度に引続き富士第二小学校舎9教室の改築、保育所の新設、公営住宅の建設、し尿化硝槽建設のための土地購入防火建設帯の造成、消防自動車の購入等を重点と致したのであります。以上が本年度主要事業の大要であります。
扨て私が予算編成に際し最も関心を持ったものは我が国経済界の動向であります。御承知の如く昨年度はいわゆる「鍋底景気」に終始致しましたが、本年度は国家予算に於いても景気上昇の目的を以て事業面に多額の投資を見込んでおります。これ等の面からも幾分明るい見透しに期待するものであります。然しながらこれ等の影響が直ちに市財政に好結果をもたらすものとは考えられません。少なくとも本年度上半期より年度末に於いてはっきりするものと考えられます。か様な観点に立って市民各層よりの要望を検討し高所よりみた必然的な事業を配慮し1月中旬
飛躍的発展途上にある当市と致しましては市将来のため将又市民の福祉増進のため是非とも遂行致したい事業は山積致してあるのでありますが如何にしてこれを財政力とマッチさせ調整してゆくか私の非常に苦慮致したところであります。
徒らに予算規模を拡大し、過大な歳入の見積を行って不確実な財源に依存するが如きことは極力避けあくまでも健全財政を保持致しまして放漫財政は厳に慎むべきものと確信致しましてこれに対し査定を行ったのであります。
しかし乍ら消費的経費については極力抑制削減致したのでありまして、人件費につきましては昇給による自然増加は止むを得ないところでありますが、最少限度の人員を以て最大の事務能率の向上を期し、物件費等最少限度の額に止めまして投資的経費に振り向ける様に努め最大限度財政の許す限り各種事業を出来得る限り取上げ検討に検討を重ねまして本予算の編成を見たのであります。予算総額は特別会計を合わせまして(6億8,841万7,100円)でありまして、うち一般会計は3億6,857万5,300円と相成り、前年度当初予算に比較致しまして
昭和35年度には完成
第四には郡市計画路線である富士−鷹岡線の立体交差の完成であります。本事業は昭和33年度から35年度までの3か年継続事業でありますが本年度におきまして一挙に跨線橋を完成致しまして駅北、駅南を結ぶ主要幹線道路としても一日も早く完成致し交通を緩和し市民の利便と産業の進展に資したいと念願致すものでありまして、この工事委託料は概ね6,000万円であります。
つぎに歳入の面について御説明申上げます。
先ず市税については、先にも申上げました通り政府の施策により幾分景気上昇の見透しではありますが、これが直ちに市税に反映し増収を期待することは危険でありまして、政府の減税措置といわゆる「鍋底景気」の余波は個人及び法人所得の減収により市民税の減収と相成るものではないかと憂慮致されるのであります。
固定資産税或は電気ガス税、軽自動車税、市たばこ税及び目的税等におきましても種々の状勢を勘案致しますれば著しい税収の伸張を望むことは困難であります。
よって本年度市税調定額を一応2億5千万円前後と推定致しましてその90%を押さえ2億2,475万1,500円を計上致したものでございます。これは年度事業遂行のための出来得る限りの額を計上したのでございます。
また地方交付税につきましては、昨年の実績に徴しまして計上致しまたその他税外収入につきましては、これまた33年度の実績を勘案致しまして大体確実に収納し得る限界において計上致したものであります。
以上を持ちまして一般会計予算の説明を終わります。
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転入転出は14日以内に戸籍課又は支所へ
人口総数 4万4,300人
男 2万2,114人
女 2万2,186人
世帯数 8,399世帯
転入 149人
転出 121人
出生 72人
死亡 72人
婚姻 富士25 田子7 岩松6 計38件
離婚 富士1 田子3 岩松0 計4件
死産 富士8 田子1 岩松1 計10人
(昭和34年3月1日現在、住民登録による)