広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和34年 2月25日発行 内容

32年度市税
収入総額2億3千万円

市民1人当たり 5,480円

32年度の市税収入総額は2億3,853万円で、これを31年度の1億8,976万円にくらべますと4,877万円の増加でした。
富士市の市税収入を32年度決算からみますと、32年度はいわゆる「神武景気」から「ナベ底景気」へと下向してまいりましたが、それでも徴税に対する市民のご理解とご協力により32年度は市税予算額2億3,223万4,000円に対し2億3,853万円というきわめて順調な成績を示し、加えて前年度より2.57%を上回る好成果をみせました。
またこの市税の負担状況を市民一人当たりに計算しますと5,480円で(うち直接税−市民税、固定資産税、自転車、荷車税の負担3,906円と間接税−電気ガス税、タバコ消費税等1,574円)また一世帯当たりは29,390円となります。以下本市の税収入を基本税目別にパイグラフでみますと次の通りであります。
市税収入の内訳
単位万円
市民税 6,087
固定資産税 9,484
自転車荷車税 317
タバコ消費税 1,165
電気ガス税 6,330
都市計画税 764

‐ 図表あり ‐

固定資産税台帳の縦覧

3月1日から20日まで

昭和34年度の固定資産税課税台帳を次のように関係者に見ていただきます。期間と時間、縦覧場所は
○期間 3月1日〜3月20日
○時間 前8時30分〜後4時30分
○場所 市役所税務課
(1)昭和34年度は土地と家屋の価格は据置かれます。特別の事情のあるもの以外は、昭和33年度の価格で課税されるので異議の申立はできません。
(2)特別の事情とは、土地の地目変換、分合筆など、家屋の新、増、改築や損壊などでこれらは評価替えをした価格に課税されます。
(3)償却資産は毎年評価替えをした価格に対して課税されます。
 右のことをお含みの上御覧になって(2)と(3)について異議ある方は3月1日から3月20日までの間に異議の申立ができることになっています。くわしいことは市役所税務課におたずね下さい。(税務課)

国保だより

国保を扱う医師の範囲

国民健康保険の被保険者証(受診証)で、みてもらうことの出来るお医者さんは、従来は富士市内のお医者さんと、県内の官公立病院の数ヶ所に限られていましたが昭和34年1月に保険法の改正があって県内は医療担当が共通になりました。従って国保医療を断った左記の病院以外は、県下どこの医院、病院でも診療が受けられます。国立病院は全国各地とも診療出来ます。ただし被保険者証は忘れないでお持ち下さい。

◎県下で国保の診療を取扱わない医師
1 清水市医師会員83(官公立病院診療所を除く)
2 沼津市歯科医師会員58(官公立病院診療所を除く)
3 静岡市常磐町・川野辺病院、紺屋町・勝又小児科医院、鷹匠町・木村医院、伝馬町・紫耳鼻科医院、紺屋町・高野医院、上石町・静岡医師医院、草深町・松原医院

◎療養費請求についての注意事項
前述の様に国民健康保険の受診証で診療してもらう医師の範囲が拡大され、同時に療養費払い(窓口で全額の医療費を支払って、後で市の方へ医療費を請求する扱い)は極く特殊な場合に限定(たとえば緊急止むを得ない場合とか旅行中の疾病の様な場合に制約)されましたから、其の他の理由で療養費扱いを希望する場合は、前以て市役所に御問合せ下さい。

年間315万円を貸付

利用度高い公益質屋

戦後零細金融機関として、公益質屋は非常に利用率が高まっております。
富士市の公益質屋は開設当初、運転資金として150万円の起債を仰いだが、昭和32年度を以て完全に償還を終え今後は自己の資金によって安全に運営ができるまでになりました。
申すまでもなく公益質屋は営利を目的とした一般金融機関とは営業目的が違い、切迫した市民生活の援助のために設けられた庶民の金融機関であります。
したがって他の金融機関と比べ金利は安く月僅かに3分であります。
そして皆さんが気軽に利用できるのがこの公益質屋です。
貸付金は一世帯最高1万円までで利子は1か月千円につき30円(月3分)で流失期間は4か月となっています。
参考までに昭和32年度中の貸付金額は315万9,000円で更に貸付者を職業別にみますと次の通りです。(数字は貸付口数)
(1) 労働者1,210 (2)商工業者381 (3)俸給生活者161 (4)農漁業者41 (5)其の他480で合計は2,273口を取扱いました。

危ない20代の若者
年間10人死亡、142人が負傷

33年度の交通事故白書

交通安全協会と富士警察署は管内の交通事故の実態を明らかにし交通事故防止の一助とするため33年度中の交通事故統計を取りまとめた小冊「交通事故白書」を発刊しました。交通事故が益々増加の傾向にあるとき管内の交通事故の実態を理解していただき更に事故防止のため御協力御支援下さることを願って以下白書の要点を説明します。
◇交通事故件数は年間142件の発生で一昨年の57%増という急激な増え方です。その結果10人が死亡、142人が重軽傷を負いました。この増加ぶりは県下の平均を遥かに越えたものでまことに寒心にたえません。月別の発生件数調では4月が21件と最高を示しました。陽春の気のゆるみがこんなところ現れるのでしょう。花にうかれる季節にも一層の注意が必要です。
◇事故を起こした車別の調べでは小型貨物が45件、普通貨物が33件と全体の3分の1を占めました。三輪車、トラック等を運転する方の注意の必要を示しています。
◇事故の原因別調べでは自動車の徐行違反が33件と圧倒的多数を示しました。徐行とは交差点坂道等法規で定められた危険な場所では25キロ以下の速さで、その場所に応じて安全な速度で運転することです。事故を防止するには先ず第一に運転者が徐行を励行することです。
◇事故の発生場所の調査ではやっぱり国道が危険であることが良く示されました。特に潤井川橋附近が17件、本市場5又路が15件と集中的に発生しました。
これ等の場所を通るときは危険信号だと思って注意して下さい。
◇事故で怪我をした被害者の年令調査の結果は20才代の元気盛の人が54名と最高を示しました。これは若く血気にまかせて注意を怠るためで、また一才未満の幼児が4人も死亡しました。保護者の責任を痛感します。
◇事故を起こした運転手の年令を調べたところ、これも20代が73名と実に全体の61%を占めました。前の被害者の年令調査と合わせ考えるとき若い人達に対して特に声を大にして注意を喚起し自戒を求めずにはいられません。
◇事故を起こした運転手の運転経歴の調査では免許証をとったばかりの未熟の人よりも3年位経過して大分運転に自信がついて来たときの方が事故が多く発生しています。運転が上達したといって油断大敵です。一寸の気のゆるみが悲惨な事故になります。また無免許運転の事故も沢山ありましたがこの種の事故は大きくなり勝ちですから本人の注意はもちろん保護者、雇主等身辺な人の適正の指導の必要を感じます。
◇何曜日に事故が多いか調べたところ金曜日に一番多く発生しました。楽しい土曜、日曜が近くなったので気分がゆるむ為でしょう、何時でも緊張して運転することが大切です。
◇警察官の指導取締の調査の結果、交通違反の検挙が実に1,692件に達しました。この他に違反したため警察官が注意したり指導した件数は数え切れないほどあります。交通事故に不可抗力はなくほとんどが法規を守ることや一寸した注意力を働かせることによって防ぐことが出来るものばかりです。交通法規に違反することはたとえ些細なことであっても悲惨な事故のもとになります。そこで交通事故から身を守る為にお互いに充分注意して進んで交通法規を守り事故のない明るく楽しい街をつくるよう努力しましょう。(富士署交通係) ‐ 写真あり ‐

無料検診の巡回

疾病の予防、早期発見と手当を目的として健康診断の巡回を致します。市内の各先生方が順次担当して出席してくれますから遠慮なく御出掛け下さい。
なお血圧測定、検便も取扱いますが、出張所に於いて投薬は致しません。会場及び日時は別表の通り。

‐ 図表あり ‐
(図表説明)・・・会場及日時及担当医師

春の火災予防運動始まる

第一に火の元の見廻りを

今年もまた春の火災予防運動週間が2月28日から3月6日まで(車両火災予防週間)と3月7日から13日まで(一般火災予防週間)がはじまります。
市民の皆さんカマド、たき火、取灰の後始末やコタツは大丈夫ですかチョットの用心で火災を防ぐことができます。火災の原因は殆んどが失火からといっていいようです。寝る前には必ずもう一度火の元の見廻りを励行したいものです。
市消防団本部の統計によりますと33年1月から12月までの火災発生件数は25件(昨年は24件)で278万7,000円(昨年797万5,000円)の損害を出しました。
また最近は各家庭において石油コンロの使用が激増しよく石油コンロによる出火をみているので取扱い方については充分気をつけるようお願いします。火災を発見した方はいち早く「火事」と市消防団本部へ連絡して下さい。

弔慰金請求について

現在遺族会に入会していない遺族(終戦後帰郷等で死亡した軍人の遺族)で未だ弔慰金請求をしていない方がありましたら、その請求権の有無を検討したいと思いますので至急2月中に市役所厚生課へ申出て下さい。
尚4月以後は請求の権利が全く無くなりますから特に御留意下さい。(厚生課)

街の篤志家

「気の毒な人たち」にと富士市社会福祉協議会あてに寄付された昭和33年度中の芳名者は次の通りであります。(順不同)
実石昭治(100円)
天野屋利平(100円)
富士見高女(1,000円)
稲葉清子(300円)
若月邦夫(2,000円)
佐野伊之輔(5,000円)
高橋寅松(2,000円)
塩川辰義(1,000円)
佐野清一(1万円)
石田安太郎(5,000円)
大竹勝己(1万円)
鈴木 厚(600円)
吉原ロータリークラブ(2万円)
鈴木しとみ(2万円)
沼津ロータリークラブ(1万円)
西尾省次(2,000円)
秋山てる(5,000円)
キリスト富士教会(782円)
佐重良夫(200円)
中島下区子供会(500円)
十兵衛南子供会(1,000円)
矢部孝次(5万円)
本町1丁目子供会(300円)
上野美義(760円)
佐野清一(1万円)

納税相談開く

富士宮税務署は来る3月2日より16日まで(3月8日(日曜)は除く)毎日午前9時から午後4時まで富士市水戸島勤労者会館において「納税相談」を行います。
この納税の期間中は皆様の納税に対する苦情をドシドシ聞き皆さんの要望に応えたいと思いますので遠慮なくお出かけ下さい。
尚3月は33年度の総決算です。所得税の確定申告と納税は3月16日までに必ず納めて下さい。(富士宮税務署)

富士川用排水 役員決まる

富士川用排水土地改良区の役員選挙は去る1月23日臨時総代会を開き左記の通り理事12名、監事3名がきまりました。
理事長 遠藤脩治(市長)
理事 漆畑五六(市議会議長)、伊東千代吉(市議)、大石助太郎(農)、杉山弥太郎(農)、西尾栄作(市議)、鈴木弁蔵(市議)、望月喜作(農業委員)、遠藤実(市議)、羽切松雄(市議)、野中俊雄(農)、時田貞一(農)
監事 大村瑛一郎(農協組合長)、杉沢宇三郎(農)、川口芳雄(農)

お知らせ

転入転出は14日以内に戸籍課又は支所へ