広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和34年 2月25日発行 内容

市財政事情の公表

32年度 一般特別会計決算を認定
2月臨時市議会開かる

富士市の2月臨時市議会は16日招集され午前9時開会、会期を21日まで6日間に決定したあと33年度は一般および特別会計の追加更正予算をはじめ32年度一般および特別会計歳入出決算など33議案が提出され、それぞれ提案理由の説明があって各委員会に付託されました。さて本市の財政事情はどうなっているか、昭和32年度の決算から主な点を拾って公表し市民の皆さん方に御理解と御協力を願い今後の市の発展向上を期したいと思います。
2月臨時市議会の本会議及び各委員会は次の通り開かれました。
○2月16日 本会議終了後
富士駅総合改修特別委員会
○2月17日 午前9時
産業委員会
○2月19日 午前9時
建設委員会
○2月20日 午前9時
厚生委員会
○2月20日 午後1時
田子浦地区開発特別委員会
○2月21日 午前9時
本会議

一般会計決算額
3億7,067万円

富士市の32年度一般会計は当初予算に2億5,590万1,180円を計上しましたが、この間、6回にわたり追加予算をみて追加総額は1億1,190万7,400万円に達し最終予算総額では実に3億7,067万4,690円となり、これを前年度最終予算額2億6,364万9,635円に比べますと1億702万5,055円の増額をみました。この増収は前年度の好景気によって市の財政面に好影響をもたらし加えて市民の理解と協力により徴税の確保を期したもので大きな追加財源となりました。
また国庫支出金については、関係方面に対し各種事業の重要性を訴えその助成を懇願し、また地方債の獲得、その他税外収入の増収には最善の努力を払い、また歳出面については極力消費的経費の節減をはかり、投資的事業に集注するよう努力したものであります。
今後も皆さんの御理解により、市税納付などをはじめ全面的なご協力を切にお願いします。

主な事業について

◇土木関係
新市町村建設促進法に基く施設整備事業として起債、補助金を得て南前田線(延長760メートル)、山道線(延長388メートル)の新設改良をはじめ外に6路線の改修を行いました。また橋梁については逐次木橋を永久橋に改築することとし本年度は20ヵ所の木橋を永久橋に改築しました。更に例年春期に行う各灌漑用水路のしゅんせつ工事および水路改築、護岸工事などを行ってきました。
◇教育関係
教育関係では岩松小学校の鉄筋コンクリート三階建(381坪)の第一期工事をはじめ鉄筋コンクリート建(586.3坪)の富士市体育館の新築および附帯施設を完備し、また国体バドミントン競技の開催などがありました。
◇社会労働関係
本年度はまず瀬戸河原に第一、二種簡易耐火平屋建20戸と岩松小学校旧校舎移築住宅改造8戸を四丁河原に建設した。
◇保健衛生関係
昨年度より引続き火葬場建設用地の土地交渉を行った。またと畜場費は法の改正により8月1日より特別会計として設定、独立採算を以て運営することになりました。
◇産業経済関係
(1)農産関係
農林省の選定を受け最近の農地転用増加に伴い農地転用基準策定基礎調査を実施しました。とくに勧業奨励事業は本年度から発足した農林振興基本計画書を中心に農林漁業振興上の調整点を地域的に考慮し本年は新農村特別助成事業の実施と共に農業振興の諸施策を計画的に推進しました。
(2)商工関係
不燃化商店街建設のため4ブロックを竣工しました。また慣行面では駅前通りにネオンアーチを建設したほか岩本山(愛宕神社境内)に鉄骨建ラセン2階滑り台つき展望台を建設、市民の憩の場所としました。
(3)開発関係
昭和32年5月20日の全員協議会で旭化成工場誘致の賛成決議を行い以来その誘致に着々準備を進め、同年12月2日に田子浦地区特別委員会を議会内に設け更に12月20日開発課を新設して土地交渉に当たりました。

特別会計

病院事業費
歳入 7,983万円

診療実績は診療人員のみについてみますと、入院患者は延6万1,289人、外来延15万7,847人、合計21万9,136人で昨年に比べ入院368人、外来1万8,257人の合計1万8,625人の増となっています。
歳入面においては昨年度の7,741万2,000円に比し32年度は7,983万1,000円で241万8,000円の増額であります。また歳出面では昨年度の7,518万9,000円に対し32年度は7,661万4,000円となり142万4,000円の増額となっています。また予算に対する執行率は歳入79.3%、歳出76.1%とそれぞれ低下していますがこれは病院増改築及び結核病棟増築による起債確保のためと補助金を獲得するためでありました。

富士市鷹岡町“火葬場”
近く事業を開始

今の火葬場は古い上に場所も悪くそして狭い等の悪い条件が多く市民の皆さんに大変迷惑をかけておりましたが、御承知のように富士市と鷹岡町が共同で鷹岡町馬見塚に火葬場を新築しました。
近く県の認可があり次第事業を始めることになりました。
この火葬場は敷地4,782.65平方メートル、床面積524.28平方メートルの鉄筋コンクリート建で、大人用4基と小人用1基の5基の重油火葬炉という東海一を誇る立派な火葬場であります。

‐ 写真あり ‐
(写真説明)・・・近く竣工式をあげる火葬場

県知事選挙 投票結果

静岡県知事選挙は昭和34年1月30日に行われました。
今回の選挙は全般的に関心が薄く相当数の棄権があるのではないかと憂慮されていましたが、それでも投票率は82.72パーセントという成績でしたが前回(昭和30年2月1日施行)の83.93パーセントには及ばなかった。
各投票所の投票率は別表の通りです。
(富士市選挙管理委員会)

‐ 図表あり ‐
(図表説明)・・・静岡県知事選挙投票調べ

未成年の喫煙飲酒を禁止

不良化防止に協力しましょう

 立春の声と共に梅もほころび大分しのぎよくなって参りました。市民のみなさん方におかれても益々ご壮健に日々を過ごされておられることを心からお喜び申上げます。
 扨て青少年不良化の防止問題については常日頃御協力を戴きおかげさまで当署管内においては、特に悪質な事故もなく今日まで参りましたことをお礼申上げます。
 然しながら他方毎日の新聞、ラジオ等に発表される青少年の非行状況を考えるとき、真に肌寒き感があり誠に憂慮に耐えません。
 時恰も行楽期に向かい加えて学年末を迎えて、学生生徒においても進学に、就職に、それぞれ学窓を巣立つ時期であり、最後の学生生活に名残りを惜しむ時でもあります。毎年の例におきましても此の時期は社会人へのスタートと学校生活から解放される安易感から学生生徒の非行が増加し特に飲酒、喫煙が目立って参ります。
 青少年不良化の原因はその初めにおける飲酒、喫煙が最大なものであることはみなさん方においても承知のことと存じます。従って私共はなんとかしてこのことを防止しなければなりません。
 特に高校生におきましてはこの時期に当たり、送別会あるいは、お別れ会、などと称して日頃のグループが集り、父母の監視の眼を逃れるため厳格な一般家庭をさけ、ことさらに料理屋、飲食店、旅館、その他の溜場を利用して宴会を開き、飲酒しあるいは喫煙して、馬鹿騒ぎをなす等の非行を行う例があり、特に昨年度隣接某市においては、これにより婦女暴行に発展した事件がありました。
 御承知の様に、未成年者は飲酒及び喫煙禁止法(明治33年、大正11年の法律)により禁じられており、これに対しては未成年者に酒を呑ませ、あるいは煙草を喫わせ、または販売した大人がそれぞれ処罰されることになっております。
 たまにある例ですが、正月とかお祭りの時赤い顔をした少・N達を調べてみますと、家族と共にやったことで、「正月だ、一杯位呑め」、あるいは「お祭りだ、少し位はいいだろう」などと父や兄に云われて、酒を呑んだり、煙草を喫ったことが判り全く無関心な親達の行為にあきれることがあります。
 どうか家庭のみなさん方におかれてはこんな少年の不良行為を助長するようなことは絶対ないようにお願いするとともに、特に料理店、飲食店、バー、旅館等を営業されているみなさんはこのような未成年者の飲酒、喫煙等の不良行為の完全防止のため協力をお願い致します。従ってこの目的を果たすため、お宅のお店へ飲未成年者の立入りを是非禁止して戴きたいと思います。
 警察では、この禁止にもかかわらず未成年者の集まりをやらせこれらに酒類を販売した場合は処分を致すつもりでおります。
 どうかお互に子供を持つ親として、次代を背負う青少年の保護育成のため、先ず飲酒、喫煙の禁止に御協力を願い、間違った道へ進まんとしている青少年を善導していただくようお願いする次第であります。(富士警察署少年係)

お知らせ

タバコ消費税は
市税の中約4.9%を占め
市の大きな財源になってます

建物を建築する場合には必ず建築確認申請(建築届)をして下さい

伊東けいりん
毎日発走12時
主催 富士市
2月前節 28日(土)、3月1日(日)、2日(月)
後節 7日(土)、8日(日)、9日(月)

人口の動き

人口総数 4万4,278人
男 2万2,112人
女 2万2,166人
世帯数 8,391世帯
転入 121人
転出 194人
出生 95人
死亡 41人
婚姻 富士21 田子8 岩松6 計35件
離婚 富士2 田子1 岩松0 計3件
死産 富士6 田子2 岩松0 計8件
(昭和34年2月1日現在、住民登録による)