広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和33年 11月25日発行 内容

初冬“富士川辺にて”

銀杏の葉も落ちみかんが色づき野山を飾る
冬がもう駈足でやってきた。
家路に急ぐ乙女たちの頬を紅く染めて
冷たい風がそっと撫でていった。
澄んだ蒼空にくっきり浮ぶ富士のお山も
いつか眞白いベールに包まれた。
やがてあわただしい師走だ…

‐ 写真あり ‐

本年度20戸を建設
公(市)営住宅入居者を公募

受付は12月1日から25日迄

昭和33年度公(市)営住宅入居者を左記要項により募集致しますから申込み期限等御留意の上申込まれたい。
なお、この住宅については申込期日(12月1日)以前に提出された申込書は一切無効でありますから新たに所定用紙(市役所厚生課田子浦支所、岩松支所にあります)により申込みして下さい。

一、建設場所
富士市松岡字大堀添2400の1(岩松中北側−緑ヶ丘区内)
二、建物の種別、構造及び家賃予定額その他

‐ 図表あり ‐

三、申込資格
A 現に市内に住所又は勤務場所を有し独立の生計を営む者
B 現に同居し又は同居しようとする親族(事実上婚姻の関係と同様の事情にある者、その他の婚姻予約者を含む)があること。
C 現に住宅に困窮していることが明らかな者で、入居契約の際敷金(家賃の三月分)の納入及び毎月の家賃支払能力のある者。
四、申込受付期間
12月1日(月)〜12月25日(木)
五、住宅竣功予定
昭和34年2月10日
六、受付場所
市役所厚生課

11月定例会

11月定例会は11月5日午前9時招集され現議員の任期最終の定例会であった。
議案は市長提出8件議長外提出2件で議会は終始熱心にかつ慎重に審議され会期は一日であったが提出議案のうち1件を審議未了とし残る9件は可決された。
主なる議案は左記の通りである。
一、工事請負契約の締結について
◇構造規模(第一種)
1 コンクリートブロック造簡易耐火構造平屋建5戸建2棟
2 木造平屋建物置6棟
◇工事場所 富士市松岡大堀添2400の1
◇請負金額 415万円
◇工事請負人 有限会社 仁藤組
一、工事請負契約の締結について
◇構造規模(第二種)
1 コンクリートブロック造簡易耐火構造平屋建5戸建2棟
2 木造建平屋建物置6棟
◇工事場所 第一種と同番地
◇請負金額 335万円
◇工事請負人 井上建設株式会社

投票日は12月5日
告示と同時立候補届受付

われわれ市民にとって最も身近な選挙である富士市議会議員選挙は11月25日告示、12月5日投票が行われます。
従って告示と同時に立候補届の受付をおこないこの立候補の届出がなされた後にはじめて告示から投票日前日までの10日間、市内各所で選挙運動がくりひろげられます。
また投票日は市内11ヶ所の投票所で午前7時から午後6時まで受付ますが、当日はみんなそろって投票いたしましょう。
なお開票は翌日の12月6日午前8時30分から富士第一小学校講堂でおこないます。

お知らせ
土日曜も執務

選挙期間中は富士市選挙管理委員会では土、日曜日を問わず毎日午前8時30分から午後5時まで執務しておりますから選挙事務その他手続上の問題でお尋ねの方は遠慮なくお出かけ下さい。選管委会の専用電話は363番です。

国保だより

「寄生虫」を一掃しましょう

「蛔虫の害は恐ろしい」とは、よく耳にする言葉だし、お互いに理解しているのだが…さて、いざ保健婦が検便に巡回しても、中々思う程、便が出揃わない。まあ忙しくて構っていられない人が多いのかも知れないが、然し寄生虫の害はお腹が痛み出して生命に累を及ぼす程にならなくても、日常どれだけ健康を阻害しているか解らない、現在、保健婦が検便の為、順次、部落を廻っているが、今日迄の検便状況から見ると、提出した人の45%は蛔虫卵の保有者だ。この人々のお腹の中には卵を産む様な大きな虫が、ウヨウヨ這い回って害を与えている事は間違いな ◎保健婦相談室
10月中旬、開設以来、主婦のよき相談所として好評である。その後も保健施設に大いに力を注ぎたいと思っているので、保健、育児、受胎調節等で不明の点があったら迷っていないで心易く来場せられたい。保健婦は面接内容については一切秘密厳守だし、誠心誠意、御相談に応じる。

◎国保の届出について
国民健康保険では、転入、転出の場合や会社工場等への就職、退職により社会保険の資格が異動した場合は10日以内に市役所へ届出なければならない。無届のまま放置すると、保健税の適正課税が困難になり、軽減される資格がありながら減額されない場合もあり、又、異動の期日に遡って一時に課税、徴税されることになるから注意をしなければならない。

伊豆水害見舞

日増しに寒さに向かう折柄水害を受けた伊豆方面の人々の苦しさは真にお気の毒であります。
市内大方の寄せられた同情義損金品は大変に喜ばれ復興の支えとなっております。
10月14日より11月15日までに厚生課で扱った義損金品は、次のとおりです。(それ以前の分は前月号所蔵)
中町婦人会 1万円
水戸島下婦人会 1万1,730円
杉沢アパート一同 500円
田子浦寿会 2万円
引揚者更生会 5,000円
富士自動車工場工員 525円
新浜勝又竹次郎 300円
協和銀行一同 3,000円
本州製紙従業員 1,510円
本州製紙調木A番地40名 7,450円
岩松農協扱 200円
兵庫県西宮高旅行団 8,014円
富士市商店会連盟 6万5,150円
第一小生徒 2,636円
岩松小生徒 1,750円
田子浦青年学級 500円
富士青年団 4,959円
田子浦青年団 1万500円
上五貫島青年団 2,000円
旭化成富士工場 新毛布300枚 新下着1,000枚
扇興運輸KK 新毛布30枚
水戸島下婦人会 布団3枚
森島婦人会 布団追加1枚
本州社宅婦人会 布団8枚
藤間婦人会 布団3枚
塔ノ木婦人会 布団4枚 枕2個
水戸島南町婦人会 布団8枚 枕6個
上横割婦人会 布団20枚 枕10個 座布団2枚
本町婦人会 布団24枚
平垣1婦人会 布団10枚
平垣2婦人会 布団27枚 毛布3枚
平垣3婦人会 布団14枚
平垣4婦人会 布団11枚 枕2個
本市場 土屋梅作 白米1斗
柚木 佐野延一 ラジオ1台
各区有志 衣類1,000点
各区長扱分 25万850円

社会教育委員決まる

任期満了に伴う富士市社会教育委員は11月1日改選の結果、次の通り決まりました。

<委員>
秋山てる(婦人会長)
外山儀一(PTA連絡協議会長)
伊藤周三(第二小学校長)
生子仲太郎(田子浦中学校長)
井上三郎(富士体育協会監事)
宮田玄英(富士文化連盟理事)
漆畑 敏(富士市連合青年団長)
大村芳臣(元田子浦青年団長)
井出 保(元富士青年団長)
久保田安則(元岩松青年団長)

展望台周辺施設充実等
観協総会で採決

昭和33年度富士市観光協会定時総会は、11月12日午前10時より富士市公民館において開催され、昭和32年度歳入歳出決算の承認を求める件、昭和33年度事業計画案及び歳入歳出予算案の審議が行わ・鼬エ案通り可決されました。
昭和33年度事業計画のうち主なものは
○岩本山展望台周辺の観光施設の充実と整備
○田子浦港附近の景勝地の観光開発
○大宮−富士駅線道路の沿線整備
○観光客誘致のための関西方面宣伝隊派遣
○観光宣伝物の作製等があげられます。
なお昭和3年度観光協会の予算総額は101万8,000円、その内事業関係費が83万1,000円となっており観光事業の推進に期待がもたれます。

人口の動き

人口総数 4万4,026人
男 2万1,979人
女 2万2,047人
世帯数 8,302世帯
転入 133人
転出 190人
出生 80人
死亡 27人
婚姻 43件
離婚  2件
(11月1日現在、住民登録による)