広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和33年 9月25日発行 内容

明るい郷土に

特に目立つ青少年犯罪
まず民警一体で補導

「明るく住みよい社会」
これら誰しもが望むところであります。そして明るい住みよい社会とは生活が豊かで犯罪のない社会と言うことを誰もが考えることです。
ところが最近の犯罪の発生状況は増加の傾向をたどっております。管内の昨年度の犯罪の発生は878件となっており又それに車輌の増加に伴って昨年の交通事故は90件の発生を見ていて、これまた増加の傾向になっており私共が希望する「明るい社会」とは逆の方向に向かっているように思われます。特に青少年犯罪が目立って増加しており又一般業界の不況による生活難からの犯罪も激増しております。管内をより住みよく明るくするためにはどうしても犯罪の発生を一件でも少なくし、発生した犯罪は一日も早く解決することであります。犯罪を捜査したり犯 捜査官の耳目の及ばないところを皆さんの広い耳と目で補ってもらいたいと言う事に帰着するのであります。よく今の「警察は弱い」「あてにならない」と言うような声や「悪いことをしなければ警察なんか用がない」と言ったことを聞きますが、どうか皆さん現在の警察のあり方を正しく認識して戴きたいと思います。

生命財産を守る民衆警察

警察は常に皆さんの協力に対して12分に感謝の意を表しています。そのために迷惑を掛けたり色々煩わしい感じを与えないように細心の留意をいたしております。重大事件は勿論あらゆる事件の解決は皆さんから与えて戴いた些細な見聞がどんなに重要な役割をつとめるかを私共は常に体験し、又痛感をしているところであります。「警察は我々のための警察でこれを強くするためには自分達の安全を保持するためには、どうしても我々の手で育成しなければならない」…と・「うようにお考えになって「明るい」より住みよい生活を確保するために犯罪の防止に進 次は暴力追放であります。特に皆さんにお願いいたしたいことは従来ともすれば「ゆすり」「たかり」「おどし」等の被害にかかったり又他人のそれを見ながら「後のたたりが恐いから」人のことだから自分に関係ない。災難と思ってあきらめようと言った泣寝入り的な態度や傍観的な気持で遇してしまう人が相当あるかのように見受けられるのであります。皆さんの誰もが暴力を憎みこれをなくしたいという気持を持っていられる事と思いますが、ただ単に憎んだりなくしたいと思うだけでは事たりません。皆さんがもう一歩進んでこれを排除すると言う信念をこれ

健康優良児
ベビー30名決まる

富士市保険課は8月中に33年度の乳幼児460名の検診を行った結果、次のベビーちゃんが健康優良児として選ばれました。(カッコ内は住所と父の名前)
○国保 斉藤秀明(下五貫島・昭)、船山富男(新浜・誠)、加藤靖(前田新田・道夫)、田村裕彦(河原宿・文司)、大竹仁(上横割・勝己)、森野峰安(神道町・安男)、川村兆弘(浦町・喜一郎)、佐野浩子(平垣・政樹)、山口裕義(国久・栄)、影山好伸(上町・昭雄)、植椙由美子(五味島・茂美)
○国保準 佐野雅弘、望月守人、山田香、松下晴彦、竹内久美子、田村美智子、杉沢早苗
○社保 半沢武則(中島下・武雄)、村瀬芳孝(柳島・清)、宇佐美真里(下五貫島・薫)、実石守昭(下五貫島・昭治)、豊島雅彦(上横割・利雄)
○社保準 上野妃美子、庄司和仁、杉下昌彦、田中佐文、白井 篤
○未熟児 近藤直美(柚木・俊夫)、佐野義和(水戸島上・忠義)
(保険課)

“工作機械”統計調査

対象は市内35事業所

今回、本年9月30日現在で市内の鉄鋼、金属、機械など重工業に属する工場の有する工作機械などについて基礎的な調査を行うことになりました。
この調査の目的は、わが国の重工業における工作機械などの現状を明らかにして、今後国家として産業政策、貿易政策など国の重要施設を定める場合の基礎資料を作成することに主眼があるのですが、同時に各企業が自らの経営指針を決定する場合にも大切な役割を果たしうるものと思います。
この調査は統計法にもとずく「指定統計」として、昭和27年3月に行われた第一回調査に引続いて行われるものであり、いわば「工作機械の国勢調査」ともいうべきものであります。
市内の対象事業所は(1)東芝富士工場をはじめ(2)小林製作所(3)富山製作所(4)米喜製作所富士工場(5)杉山鋳造所(6)富士ブレード(7)富士プレス工業KK(8)大石機械製作所(9)渡辺鉄工所(10)佐野精機工業KK(11)芙蓉機械製作所(12)笠井鉄工所(13)丸石機械製作所(14)興和鉄工所(15)加藤鉄工所(16)山崎鉄工所(17)八木鉄工所(18)長谷川鉄工所(19)東海鉄工KK(20)美尾鉄工所(21)山川板金工業KK(22)光年製作所(23)田中機械工業所(24)日進鋳工所(25)杉山鉄工所 政府が今後適切な施策を行うためには、皆様方の御協力によって、この調査結果が正確に工作機械の現状を示すことが絶対必要なこととなる訳であり、そのためには皆様方の調査票は行政管理廳長官の認めた特定の職員のみが取扱いまた徴税やその他皆様方に直接利害関係のある目的には絶対に使えないことになっています。
以上のような趣旨を御理解の上調査のため直接皆様のところにお伺いする調査員にぜひとも御協力下さるようお願いします。(総務課)

あなたの職場にも週休制を

労働基準法が施行されてからすでに11年を経過し、8時間労働、週休制の原則は次第に多くの人々に理解されてきました。しかしながらその実行については大企業は別として中小企業特に商店等においては種々の理由から完全実施されるに至らず、時日の経過と共に大企業と中小企業との労働条件の差はますます大きくなりそのため中・ャ企業に進んで就職し或は企業の振興を積極的に推進しようとする意欲を弱めている現状であります。すでに東京、大阪の問屋、商店街のみならず全国的に週休制実施の運動が展開されており、本県下においても各地業種組合等が 皆さん何卒、全産業週休制確立のため深い御理解と御協力をお願いします。
なお吉原労働基準監督署管内において週休制実施の段階にありますものは次の通りであります。
◎美容師組合(吉原・富士・富士宮)
所定休日 7、17、27日のほかに労働者個々に1日又は2日
営業時間 四季を通じて原則として午前9時〜午後7時まで(吉原労基署)

敬老金を手に

盛会だった「としよりの日」

全国的な行事となった9月15日「としよりの日」を朴して市内居住の75才以上の人を招待して体育館で敬老会を実施いたしました。出席者は520人で極めて盛会であった。遠藤市長、漆畑社会福祉協議会長、秋山婦人会長のお祝の挨拶があり数々の記念品が贈られ最後に婦人会、青年団の舞踊等の余興で賑わい老人は満面に喜びを浮かべて終日幸福感に包まれ有意義な一日をすごしました。
殊に80才以上の268名に対しては市から敬老金2,000円を贈呈し、85才以上の67名については県知事から敬老金を贈られたことは誠にお目出度いことであります。更に88才以上の方5名に対しては大興製紙社長佐野貞作氏及び芝田幸太郎氏から沢山のお祝いの品物が贈られましたことは誠にありがたいことでありました。

‐ 写真あり ‐
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(写真説明)・・・敬老会場

メートル法になれよう

1日も早くメートル法に慣れましょう。日本中がメートル法になる日はいよいよ明春1月1日から実施されます。
尺、間、ヤール、ヤードなどとまちまちだった寸法もすべてメートル法によってメートルが単位になるのです。重さや面積のはかり方も、もちろんメートル法になります。
そこでみなさんの毎日の生活に関係の深いものを扱っている小売店はすべて来年1月からメートル法になりますから、まごつかないよう早くメートル法に慣れるようにいたしましょう。
参考までに下欄にメートル法の手引を掲載してみました。御利用下さい。

◎酒・塩・醤油など
1合買っていたもの 2デシリットル(約1合1勺)
5合買っていたもの 1リットル(約5合5勺)
1升買っていたもの 2リットル(約1升1合)

◎砂糖・塩など
半斤買っていたもの 300グラム(80匁)
1斤買っていたもの 600グラム(160匁)

◎肉・魚など
50匁買っていたもの 200グラム(53匁)
100匁買っていたもの 400グラム(107匁)

◎バター・紅茶・コーヒーなど
半ポンド買っていたもの 250グラム(0.55ポンド)
1ポンド買っていたもの 500グラム(1.1ポンド)

◎衣料品
3ヤール買っていたもの 2.75メートル
鯨1尺買っていたもの 40センチメートル
鯨5尺買っていたもの 2メートル
鯨1丈買っていたもの 4メートル

◎ホース・金網・コード・ゴム紐など
1尺買っていたもの 30センチ(約1尺)
3尺買っていたもの 1メートル(3.3尺)
1間(6尺)買っていたもの 2メートル(6.6尺)

未亡人連合会生まれる

会長に秋山てるさん

富士市内に呉竹会(富士)白百合会(田子浦)白菊会(岩松)の未亡人会があって夫々同様の目的のもとに団体を作っていたのであるが横の連絡が無くては力が弱い為、この度富士市未亡人連合会を結成しその創立総会を去る9月7日午前9時半より第一小学校講堂で開催しました。
参加者300人で会長に秋山てるさんが決定し事業計画予算の確定を見て申合せ事項を定めお手盛りの余興で日頃の労苦を忘れまことに有意義の総会であった。
◎申合せ事項
一、母と子の明るい成長を誓いましょう。
一、団結をますます固く新生活を実行いたしましょう。
一、母子家庭に平等な就労を念願いたしましょう。
(厚生課)

公明選挙「部落座談会」

今年こそ明るい選挙を

公明選挙運動はすでに7年にわたってその歩みを続けております。「明るい、正しい選挙」すなわち公明選挙を真に推進するには、国民一人一人の義務であると同時に常に国民の自覚によってのみ行われなければ効果はあがらないと思います。従って政治をより良くするには、私たち有権者が正しいその権利を行使することによってできるのであります。
そこで富士市選挙管理委員会は公明選挙推進協議会の名のもとに、去る9月3日から26日まで市内の公会堂及び集会所など24会場で13日間(1日2会場)にわたって、公明選挙啓発「話し合い」活動を実施しております。
さてこの座談会は、26日で終りますが効果はどうであったでしょうか。効果的には各会場ともに出席率は余り好成績とは云えませんでしたが、それでも公明選挙に関する活発な質問が飛び出し一年ごとに「話し合い」活動は向上してまいりました。
この「話し合い」の質問要旨を参考までに拾ってみますと、なんといっても▼部落抽せんの是非及び選挙運動の行き過ぎ是正の問題が圧倒的に多くついで▼戸別訪問、選挙運動期間中における飲食物の提供禁止があげられ、特に選挙運動中の部落における街頭の見張り立番については今後絶対にやめるとの意見が強く各会場で申し合わせました。
またこのほかに選挙違反の強力取締りをはじめ市議選挙の日取り、選挙運動の出来る期間、選挙違反の限界、告示について、寄付金、陣中見舞、運動員の活動範囲、選挙運動費用などの質問がありました。
特に今年は最も身近な市議会議員選挙が、任期満了に伴い本年11月13日から12月12日の間に行われることになりました。それだけに私たち選挙民は今年こそ「公明選挙」の実を結ぶために飲食物の提供や陣中見舞、戸別訪問などの禁止をよく守り明るい正しい選挙を推進していくことになりました。

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(写真説明)・・・部落座談会会場