広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和32年 8月25日発行 内容

賑やかに 国体開催記念行事が行われる
9月4日は…国体パレード

 本年10月26日より30日まで市体育館(目下建設中)及び富士高講堂で行われる国体バドミントン大会にさきがけて、この国体の意義、開催趣旨の普及を目的した賑やかな国体パレードが来る9月4日盛大に行われます。
 この日には県大型広報車2台、市広報車、商業宣伝カー等数台で編成し、午前10時より午後5時頃まで市内の目抜通りを中心に巡回しパンフレット及び風船等を配布しながら広報宣伝を行います。又駅前広場を利用して、国体関係ポスター、写真等の展示を行い、夜には第一小講堂及び田子中講堂において、国体映画会を併せて実施します。時間は7時より約2時間で、上映フィルムはさきに開催した国体関係の記録映画、劇映画、文化映画等です。
 皆さんこの9月4日国体パレードを期して更にお互が生活の新生をはかり、全市民が新生活の選手としてこの全国大会に参加し、その成績と共にわが郷土富士市のすぐれた姿を問うようにしたいものです。
 わが富士市が、そうしたお互の自覚によって、この国体を契機に新生し、その結果は、国体を通じて全国的な波紋をまきおこすことになるでしょう。この事を考えただけでも心がおどります。皆さんの絶大なご協力をお願いいたします。そして立派な国体が出来るよう今から心掛けましょう。

9月8日は…市民ソフトボール大会

 新生富士市となってから毎年行って参りました市民体育祭が、今年は丁度秋の国体開催時期と重なり又農繁期に入り、色々国体関係準備その他の都合により本年の市民体育祭は実現出来なくなりました。この事は一応秋の国体に主力を注ぐ意味にもなるわけですが、今度市教育委員会では来る9月8日初秋の一日を市民の皆さんが、なごやかな雰囲気の中で過ごすよう国体開催記念行事の一つとして第一回市民ソフトボール大会を実施する計画がありますので次にご紹介します。
 皆さん進んでチームを編成してこの大会に参加して下さい。
 又絶大なご声援を期待しております。
◎会場 富士市役所グランド
◎期日 9月8日(日曜日)
◎参加資格 富士市民若しくは市内の事業所に勤務する者で男女を問わない。但し定時制以外の学生生徒の参加は認めない。
◎チームの編成
1 人員 1チーム9名
2 年齢制限 20才以上30才未満 3名
  30才以上40才未満 4名
  40才以上 2名
  年令は昭和32年9月1日現在を算定日として満年令であること。
3 チームは事業所、部落を単位として編成のこと。
◎表彰
優勝チームには優勝杯(市長杯)並びに賞品、賞状を2位、3位には賞品、賞状を贈呈する。
◎申込要領
8月末日までに市教育委員会へ申込みのこと、又その際詳細についてお尋ね下さい。
◎試合方法
8月31日午後7時より部落及び事業所の代表・メの会議により抽せん組合せを行い、トーナメントで行います。

近く完成するネオンアーチ

 国体に間に合わせようと建設を急いでいる駅前え設置するネオン、アーチの構想

‐ 写真あり ‐

国体ポスター入選決る

 さきに一般より募集した国体バドミントンポスターは応募点数47点に達し事務局に於いて審査した結果、次の人達が入選いたしました。
第一席 該当なし
第二席 小林栄次郎
第三席 金山満枝
同 村松滋司
同 佐野保夫
尚今回特に気のついた点は、募集要項がよく守られず規格通りでなかった作品が相当ありました。そのため第一席に該当する作品はありませんでした。誠に残念な事です。

完成めざす 富士市体育館

 去る4月末日、石井組によって富士中敷地内え着工した鉄筋アーチ形式の近代的設備による体育館は、その後順調な工事経過をたどり、着々偉容を現して来ました。現在その大半は出来上り秋の国体までに完成をめざしています。

‐ 写真あり ‐
( 写真説明)・・・9月末日までに完成を急ぐ市体育館

9月5日から 基本選挙名簿調製のため 個別に選挙資格の調査を行います

 公職選挙法による各種選挙に使用する基本選挙人名簿は、毎年9月15日現在で、3か月以上市内に住所を有する者の選挙資格を調査し、10月31日迄に調製する事になっております。
 この基本選挙人名簿を調製するため市の選挙管理委員会では、10名の調査員により9月5日から約30日間に亘り各家庭を訪問して選挙権の有無について調査いたします。
 お伺いして調査する事項は、税金、主食の配給等には全然関係なく基本選挙人名簿調製の目的以外には使用いたしませんが、選挙権の有無について判断し、認定しなければなりませんので個々のお宅によっては相当突込んだことをお聞きする場合もあるかとおもわれますが皆様方の大切な選挙権を行使できるよう、確実な選挙人名簿を調製するための準備でありますので事実を明確にお答え下さるよう御願致します。
 なお本年調製する基本選挙人名簿は来年12月19日までに行われる公職選挙法による各種選挙に使われますので、本市では、来年予定されている市長、及び市議会議員の任期満了による一般選挙に使用されることになります。

台風に備へて被害防止

 今年もいよいよ台風シーズンに入ってきます。台風時における雨と風の暴威によって、農作物の豊凶が左右されることは勿論、河川道路等の施設の被害だけでも、全国で年平均八百数十億円に上っています。これに農作物、家屋、家財等の損害を加えると年平均2,780億を突破するものと推定されています。今から十分注意して被害を最小限に防ぐように考えましょう。
▲家屋の補強、雨もり防止
▲家の周囲に通行人の障害となるような物は始末しておきましょう。
▲暴風雨ともなれば、まず停電はつきものです。ローソク、懐中電灯の用意を。
▲浸水すると流れ出すような物は高い所に置く心掛けも大切です。
▲避難の場合を考えて3日分位の食糧、医薬品、衣類等の準備を
▲避難場所ではデマに気をつけて下さい。
▲垂れ下がった電線を発見したら近づかないよう、すぐ東電か交番へ。断線をぬれ手で片づけようとして死んだ人、或は自転車にからんで感電死した人もあるから、子供を持つ親は充分注意して下さい。
▲台風が吹きまくる時の外出は見合わせましょう。
 そのほか、海や山へ出かけるときの注意も大切です。

霊柩自動車運輸事業を開始

 最近新生活運動が叫ばれている折から、葬儀の改善を図るため、かねてより霊柩自動車運送事業を衛生課では計画し色々折衝を続け着々準備を進めて来ましたが、去る8月6日より運転を開始することになりましたので生活改善の一端として御利用下さいます様おすすめいたします。
 尚使用料は基礎額1,630円でその外に実車料、作業時間に応じ加算額がつきます又、生活困窮者に対する割引等がありますが詳細については衛生課迄お問合せ下さい。

‐ 写真あり ‐
( 写真説明)・・・衛生課に備えた霊柩自動車

「としより」をいたわりましょう

 「としより」を大切にする度合でその国の文化の程度をはかることができるといわれています。
 国民のすべてが「としより」を尊敬し親愛の心をもってすねにその幸福を考え、又「としより」と若い人達が協調し、お互の立場を尊重し合ってこそ明るい社会が建設されるものです。そこで本年も「9月15日から21日」までの一週間「としよりの福祉週間」には色々の行事がありますがこの週簡に当たって、みんなで心掛け度いこと実行したい事を記してみます。皆さんでご協力下さい。
1 各家庭で「としより」を敬愛し楽・オい雰囲気を作る様努力する。
2 「としより」のない家庭では祖先の御冥福を祈る。
3 「としより」の為に住みよい部屋などを作る計画を考える。
4 各種団体等に於ては会合の際「としより」の福祉について話題を作り何等かの実践をはかる。
5 電車、汽車の中で「としより」をいたわる。
6 交通ひんぱんの道路において「としより」を危険から守る。
7 老令年金制度促進制度の展開
8 「としより」は「老人クラブ」を作って社会の進展に順応する様努める。
9 「としより」は若い世代と協調して老後の生活設計を考える。

事業所統計調査 結果まとまる

 全国の人口の状況を調査する国勢調査に対し、この事業所統計調査は、事業を行っている全国の事業所の所在とその産業別、規模別分布を明らかにし我が国経済の実態を知るために3年目ごとに行われている調査です。さる7月1日現在で本市に於ても青年団員等の協力で一斉に調査した結果がまとまりましたのでお知らせします。

‐ 図表あり ‐

国民金融公庫利用について 希望者は早目に!

 公定歩合の引上げに始まる金融引締政策により、県下でも、地元銀行都市銀行とも、一、二厘の金利引上げ選別融資の強化等が行われ早くも中小企業全体に影響しはじめております。
 この様な情勢に対処し、政府に於ては中小企業へのしわ寄せを防止するため、国民金融公庫に対し第4四半期貸付予定の政府資金のうち35億円を第2四半期に繰上げ使用せしめる事に決定し、金融引締の現況下にもかかわらず、積極的貸出しに応じる態勢をとりつつあります。
 現情勢下9月−10月にかけて申込みに急増するものと思われるので、借入希望者はなるべく早目に中小企業相談所(商工会議所内)においで下さい。相談所では申込用紙も準備してあります。
 尚、国民金融公庫の性格貸付条件は次の通りです。
◎国民金融公庫とは…
 銀行その他一般の金融機関から資金の融通を受けることが困難な商工、庶民の金融機関として金融界にクローズアップされてきたもので本公庫は一般金融機関と異なり資本金額は政府が負担して貸付業務を行っている点が特色であり、従って借入側に有利な方法を採用し、調査料不要、貸付期間5年以内、場合によっては据置も認め、月賦返済の方法をとっています。
 又、借入に際しては一般金融機関との取引の有無をとわず、かつ手続も簡単で担保の有無はさほど重要視しない。
◎取扱業務
普通貸付・特別小口貸付・遺族国債担保貸付・恩給担保貸付・厚生資金貸付
◎普通貸付
資格…中小企業者で適切な計画をもち、その事業資金を必要とされる方
貸付限度…個人50万円、法人又は共同200万円以内
利率…月利8厘
期間…5年以内
返済…月賦その他
保証人…1名以上
担保…100万円以下不要
 その他詳細は中小企業相談所(商工会議)におたづね下さい。