広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和32年 5月25日発行 内容

選挙管理委員きまる 委員長に花崎氏!

 富士市選挙管理委員会委員の任期満了に伴う委員の選挙は、4月30日開会された富士市議会第4回臨時会に於て選挙管理委員3名及び補充員3名が選挙されました。当選した者は次の通りです。
◎委員
花崎 年雄(五味島)
大竹徳次郎(新浜)
落合 清(下中)
◎補充員
遠藤半次郎(中丸)
西尾 栄作(上横割)
田中徳次郎(高島)

 新委員の選挙後、最初の選挙管理委員会は5月10日午前9時富士市役所に招集され委員長選挙が行われました。
 委員長選挙の結果、花崎年雄(前委員長)氏が当選し就任しました。
 なお委員長職務代理委員には大竹徳次郎氏が委員長により指名されました。
・・・・・
 次に主な第4回富士市議会臨時会の会議の概要をお知らせします。
 市長専決処分の報告5件あり議会の承認を求めたのでこれを承認(専決処分とは議会を招集する暇がない緊急の場合などに市長が独自で処分するもので、次の議会に報告し、承認を求めなければならないことになっている)
 次いで市長提出議案8件を即決しました。この内主なるものは田子浦幼稚園の分園を中丸に設置することを正式に決定し、また今回市に於て霊柩車を購入したのでこれの使用料条例を制定しました。使用料は基礎額1,630円であります。水道事業については水道の普及に伴い水源が不足して来た関係上岩松水源二号井さく井を松本地内に設置することとなり、330万円を以て小櫛探鉱さく泉株式会社が請負ました。

中京及関西方面へ"観光宣伝自動車派遣"

 富士登山と富士五湖巡りは富士市より!
 富士登山と富士五湖巡りには是非富士山にお立寄り下さいと富士市観光協会は、富士山麓電鉄の協力を得て、中京及び関西地方、更に岡山迄、各地の関係団体を訪問し、観光客の誘致に努めた。
4月16日
富士→静岡→浜松→豊橋→名古屋
4月17日
名古屋→一ノ宮→岐阜→大阪
4月18日
大阪→神戸
4月19日
神戸→姫路→岡山
4月20日
岡山→京都
4月21日
京都→富士
 走行1,600キロメートル約100ヶ所の駅、商工会議所、公社、案内所、旅行斡旋所等を訪問現地の声も聞き多くの反省させられる事があった。
 駅前の案内所、或は休憩所設置の要望、土産品の充実、食堂や旅館サービスの点等々。
 当市へ来て夕食をとる客も、神戸霊法会身延山参拝者の3,000人をはじめ着々と増加している事は喜ばしい事である。宣伝隊が帰って関係者一同を集めて開いた反省会でも活発な意見が交換され受入態勢も充実してゆく事が期待される。

‐ 写真あり ‐

赤十字社業にご協力下さい

 日本赤十字社が国際的な性格を示す事業の一例としては海外同胞の引揚があります。未だ国交回復しないソ連、中共、北鮮等との各種連絡が保たれるのはすべて双方の赤十字の人道と博愛の精神に結ばれた国際性を物語るものであります。
 又国内では公共的な立場において天災地変等の勃発に備えて常に救護態勢を整え、一朝災害発生の際は即刻活発な救助活動を展開しております。
 その他輸血事業の普及農山漁村に対する巡回診察、身体障害者に対する適切なる指導及び診療等国民に対する医療奉仕を通じて社会福祉に大きな役割を保っています。
 日本の現状から見ますと、これ等諸事情は国の内外に亘って将来も益々協力に推進しなければならないのでありまして、この事業資金は総べて国民の理解ある御協力によらなければなりませんので、毎年無理のお願いをお掛けしている次第であります。そこで今回も是非共各戸一名ずつは社員になっていただき年醵金100円を分担願い度いと存じます。既に社員になって下さっている方には近日中に年醵金納入告知書を区長様の手を煩してお届けいたしますからそれによって納金をお願い致します。

勤労青年の勉学の途 青年学級のご利用を!

 青年学級とは、市内に在住する勤労者または勤労に従事しようとする青年に対して、実生活に必要な職業、家事に関する知識技能の習得、その他一般的教養の向上を目的とするもので勤労青年の唯一の教育機関であります。
「勤労の余暇を安閑としておくらず、この青年学級で社会建設のために大いに学びましょう」
 次に今年の青年学級の実施計画を紹介すると次の通りです。
 現在すでに実施しておりますがまだ受講生になっていない方は一日も早く多数受講して下さい。尚詳細については市教育委員会にお問合せ下さい。

‐ 図表あり ‐

本年度 建売分譲住宅の建設について

一、建設場所
富士市瀬戸川原地内(岩松中学北北東200米)

二、建設戸数 5戸

三、増及び坪数
木造瓦又は厚型ストレート葺一戸建て
建坪 14坪
宅地 60坪余

四、買受申込資格
1、自ら居住する為住宅を必要とするもので同居者又は同居予定者が一人以上ある事。
2、頭金(最初負担金)の調達が確実である事
3、申込者(同居者を含む)の収入月額が税込みで約26,000円以上であり将来とも償還の見込みが確実である事
4、確実な保証人があること。
5、公庫に対して他に融資の申込みを行っていないこと。

五、申込み方法
買受申込書(市役所内厚生課に準備してある)を提出する。
細部の申込方法については市役所でお知らせします。

六、申込場所
市役所厚生課

七、申込期間
昭和32年6月20日まで

八、分譲方法及び決定
1、申込書を審査のうえ決定いたします。但し申込者多数の時は抽せんによる。
2、買受人に決定した時は静岡県住宅公社と売買予約をし同時に頭金を公社に納入する。

九、分譲価格
建設に要した実費をもって分譲します。

十、土地建物の引渡し
工事が完了し住宅金融公庫との一切の貸借が完了した時に引渡します。

十一、償還其の他
1、年利5分5厘、元利均等月賦償還
2、住宅金融公庫、18年以内
3、買受決定者の権利は譲渡することが出来ません。
4、標準建設費概算算出表(予定金額ですから多少差異を生じますから御了承下さい)

‐ 図表あり ‐
( 図表説明)・・・標準建設費概算算出表

富士市の史話と伝説について御願い

静岡市七間町松尾四郎氏が、静岡県の史話と伝説という書物を、出版する計画で、既に中部編として、富士川から大井川までの、史話と伝説を出版し、今回は東部編として、駿東、富士両郡の(御殿場、沼津、吉原、富士宮、富士各市を含む)同様な出版計画を樹て富士市分は、左記の項目をのせる予定ですが、なおこの外に、適当な伝説など御存知の方は、教育委員会係へ、6月末までにお知らせいただけば、松尾氏がお伺い致しますから、富士市紹介の意味で御協力下さるようお願いします。
富士市の史話と伝説の項目(順序未定)
史話
1雁堤と賀島新田(古郡孫太夫の事蹟。2富士川新田悲話。3田子浦に軍艦が坐洲した話。4万太郎仇討。5便道の話。6武田信玄川成島の敗戦。7富士渡舟場の話。8福泉寺薬師如来。9鮫島の地名。10旗立八幡。11田子浦。12笠井明府頌徳碑。13中島天満宮。14松岡水神社。15瑞林寺。16鶴の茶屋。17柚の木の名。18富士登山の碑。19塔の松。20三度橋。21芭蕉句碑。22横割八満宮。23明治以後の富士川下流の治水。24帰郷堤の碑。25田子浦大海嘯。26富士市概要。27北条氏政の首塚。28宮島村の塩の争。29富士市の陣 伝説
1金正寺の猫。2万野の天狗岩。3富士川堤の人柱。4お茶婆さん。5膳並。6云いなり地蔵。

不動産の登記に住民登録の謄(抄)本が必要になりました

 3月21日付法務省令第11号を以て不動産登記法施行細則の一部が改正され4月1日から不動産の所有権保存、所有権移転の登記には申請者の住民登録の謄(抄)本若しくは証明書を添付しなければならなくなりました。
 現在当市に居住していながら住民登録の済んでいない方があります。このような方は必要が生じても、ただちに登記ができなくなります最近すべての行政事務に住民票の利用が多く印鑑証明、入学、予防接種、国民健康保険等すべて住民票基礎に調査しておりますので、登録を怠ると不測の損失を被ることがあります。他の市町村からの転入者や市内での転居者の中でまだ転入届や転居届の出していない方は一日も早く戸籍課へ(田子浦、岩松地区の方は支所へ)提出するようお願いいたします。

お詫び

 先月号一面下段の当初予算図表は昭和32年度の誤りでありますのでお詫びして訂正いたします。

住民登録

転入、転居の届は14日以内に戸籍課又は支所へ