広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和30年 6月25日発行 内容

ごぞんじですか 青年学級を

=今年の青年学級は=
 青年学級というものがあることを知らない人が、たくさんあると聞いて、驚き且吾々の用意の足りなかったことを痛感して恐縮している次第です。
 青年学級は青年学級振興法という法律に基づいて、市町村が開設する。勤労青年のための修養機関です。この法律が制定されたのは昭和28年8月ですが、青年学級が事実上あったのは昭和24、5年頃からのことです。
 青年学級青年(男女)の希望によって開設され、青年の希望によって科目が選定され、青年の出席し易い日が選ばれて授業が行われるというように極めて青年の自主性が尊重されています。
 富士市では富士地域、田子浦地域、岩松地域三ヶ所に開設されていますが三ケ所共、毎年50人から60人位の受講者があいました。今年は青年団が青年学級の性格をよく理解して、「青年学級は吾々のものだ」「他人の仕事を手伝うのとは性質がちがう」と考えるようになって、全面的に力を打ち込もうという態度をとられました。そのために三地域ともすばらしい勢で今年は発足しました。
 田子浦では受講者80名、富士では137名、岩松では270名という盛況で、当初予算では到底やって行けないと、嬉しい悲鳴を上げている次第です。
 当市の青年学級が欺くの如き飛躍をなしたのは、青年団が青年団の名に立てこもることをしないで、広くその門を開き、青年学級をそっくりそのまま団の事業の中の一大事業として取り入れた為で、青年団と青年学級との関係が理想の姿にまで発展したのだと考えられます。
 富士地域の背年団が「宣伝は吾が引き取ける」といって何十枚かのポスターを作って各所にはり出し、又或幹部が自家用のダツトサンを提供し、幹部がこれに乗って、夕刻から夜にかけて市内で街頭宣言を二日も行ったことや田子浦青年団が「よし、これから後のことは青年団が引きうける」といって全責任を負うことを買って出たことなど、青年学級をここまでもって来た原因だと信ぜられます。その結果は青年の素質の向上となり、例えば、ヒロポン禍撲滅の如きものに迄間接に大きな効果をもたらしますし、色々の面から青年の将来を幸福にするわけで、誠に  今の状態が来年3月まで続いて全員が修了し得るようにと念願します。
(教育委員会)

旧軍人 軍属 恩給扶助料 

請求は早目に
 恩給法の改正によりまして、旧軍人軍属の恩給及び扶助料が、昭和28年4月より支給されることになったことはご存じのはずで、多くの方々はすでに支給されておりますが、支給されるためには、自分で請求手続きをしなければなりませんので、左記に該当すると思われる方は勿論、はっきりしない方でも一人決めしないでできるだけ早く市役所厚生課の係に御相談して下さい。

受給資格者
普通恩給 終戦以前に普通恩給を受けた方、及び引続き、(12年下士官以下)13年(准士官以上)の実在職した、旧軍人軍属(受給年号(45才以上)に達しない方でも手続きを行って下さい。
○一時恩給 引続く在職期間が7年以上12年(13年)未満の旧軍人軍属)
○疾病恩給 四款症以上の疾病を受けた旧軍人軍属
○普通扶助料 普通恩給の受給資格者が公務によらない傷病に依り死亡した場合その遺族(妻、20才未満の子、父母、祖父母)
○一時扶助料 一時恩給の受給資格者が公務によらない傷病により死亡した場合その遺族(妻、子、父母、祖父母)

新作落語

完納「もへじ長屋第一編」

隣組常会は御屋敷町地帯より下町の方がどうも意見が活撥の様で、毎日毎日顔を逢わせている御連中だけに遠慮が御座いません。家主「エッヘン突然だが、少しばかりが相談事が出来たので皆んなに集まってもらった訳だが・・・・実は世間では家の長屋を、へのへのもへじ長屋と呼ぶが、どうも面白くない、そこで口惜しから、名誉回復の手段として「どうだ、これを見ろ」と言う様な事をして見たい、それについて思い出したのは、近頃世間で「納税組合」と云って騒いでいる様だから、家の長屋がまつ先に作って世間の人をアッと云わせてやりたいがどうだ」ひ これを聞いた途端に傍に居た虎さんが唸り出した、虎「何だって家主さん……税金だって……そうか野郎、ふざけやがってウーン」家主「おいおい虎さん、何を唸っている、税金と云ったからって、そんなに顔色を変えて怒ることもあるまい」虎「何を!てやんでい、税金と聞いちゃ俺らあな、飛んび上らあ、そうじゃねえか、夕べもよ!かかあの云うことが第一シャクに障らあね」家主「ひどく怒っているじゃないか、どう云う訳か話してごらんよ」虎「話せってやあ話すがなうちのかかあの云う事が気に喰わにゃあ「おまはんの様にショーチウばっかり飲むから税 、中位に見ても変だと思う、どれも見せな、なになにああこれか、棺納めと読むのではない完納だ」鶴「あーそうか、それで安心した、おどかすない!!馬鹿野郎」家主「鶴さん鶴さんちょいと待ちな、お前さんのポケットから赤いすじの付いた紙がはみ出ているぜ、なんだいそれは」鶴「アッしまった、督促状だ、かかあのあままた俺に付文しやがった………焼いちまえばいいに」家主「とんでもない焼いたら余計滞納するじゃないか、そんな余計滞納するじゃないか、そんな心掛けている様じゃ………余程溜っているな?」鶴「へえ自慢じゃねえが、ざっと50枚 三十、六、十(幾見)

陸上自衛隊 海上自衛隊 航空自衛隊 隊員募集

◇採用人員
陸上自衛官 約6,000名
海上自衛官 約1,000名
航空自衛官 約1,000名
◇資格
日本国に国籍を有する昭和5年7月2日生から昭和12年7月1日生まれでの男子で、新制中学卒業程度以上の学力を有し、身長155センチ以上、胸囲は身長の1/2以上、体重48キロ以上の者視力は眼鏡をかけないもの0.6以上眼鏡をかけている者0.8以上の視力のある者
◇待遇
被服、食事支給、営内(鑑内)居住、最初は2等陸士、2等海士又は2等空士として採用(月額6,000円)するが順次昇進できる
◇志願手続
志願者は、市役所総務課の係りより志願者2通をうけとりこれに所要事項を記入の上、5円切手を添え申し込むこと。
◇募集期間
市役所にて目下受付中締切7月15日
◇試験
簡単な筆記試験(国語、数学、社会)面接試験及び身体検査を行い一日で終わる。
試験 8月1日より8月15日まで
◇その他
志願手続その他について、不明な点がありましたら、市役所の係に問い合わせて下さい。(総務課)

市民の声

皆様の声をお寄せ下さい。
明るい富士市建設のため、市民の皆様の声をお聞かせ下さい。市政に関すること。生活上のこと、応報ふじについてのこと等何でも結構ですから御遠慮なく市役所総務課広報係へ御知らせ下さい。