広報ふじ 昭和41年11月に吉原市と鷹岡町と合併した富士市広報紙の全記録

昭和30年 5月1日発行 内容

富士市各種農産物園場品評会の開催について

 農家経済の安定は「一般農業の振興」「有畜農業の振興」「土地改良」とこの三つに大別されると思います
 さて本年の新年号にて三つの事業の内有畜農業の「酪農振興事業」にうちてお知らせ致しましたので本号は「一般農業振興事業」について全面的事業であり最も重要なる主要農作物の「生産の増強」「技術の改善」等の基礎的振興対策事業であり各種農産物圃場品評会の30年度の計画が出来ましたのでお知らせ致しまして各農家の皆さんの一層の栽培管理の研究計画を樹立して今から準備し多数出品できる様にして下さることを切望いたします。
 尚「土地改良振興事業」については次号に於いてお知らせ致す計画しておりますから御諒承下さい。

◆富士市各種農産物品評会開催要領
1、目的 富士市農業の振興を図るため主要食糧を始め特産物のほ場立毛その他品評会を開催し技術の改善、品質の向上及生産の増強を図り以って農業経営の安定を図らんとする。
2、名称 富士市各種農産物品評会
3、主催 富士市農業委員会
後援 富士市及富士市内農業共同組合
4、開催種目(別表の通り)
5、出品資格
(1)市内居住農家で自家栽培せるものとする
(2)出品点数出品面積申込期日等はその時期種目毎に別に定める
6、審査員 審査員は農業委員、市議会常任農産委員及専門技術員(県関係より種目別に定める
7、審査規定 審査規定は其の時期種目毎に別に定める
8、出品申込 種目毎に規定の申込期日迄に各部農会の互選会を開催して別に定める様式により会長に申込む事
9、表彰 表彰は各種目毎に別に定める内規により審査の結果成績優良なるものを決定し表彰授与は年度末(昭和31年3月)に全種目終了後行う

◆開催種目別時期一覧表
種目 申込期日 審査期日 備考
富士早生甘藍 4月上旬 4月中旬 ほ圃品評会
露地苺 4月上旬 4月中旬 同
茶園 4月中旬 4月下旬 同
玉葱 4月下旬 5月上旬 同
果菜類 5月下旬 6月上旬 胡瓜、茄子、トマト産物
麦類 5月下旬 6月上旬 ほ圃品評会
水稲 10月下旬 11月上旬 同
花弁類 10月下旬 11月上旬 生産物品評会
みかん園 11月中旬 11月下旬 ほ場品評会
副羽苺 2月上旬 2月中旬 同
夏播甘藍 2月中旬 2月下旬 同
(農産課)

昭和29年度 更正資金割当額について

 静岡県は政府の指示に基づき現下における民生安定の一方策として海外引揚者戦災者その他生活困窮者であって自ら生業を営み自立して生活再建を図ろうとするものに対し更正資金の貸付を行っておりますが今回県更正資金運営委員会において管内第3回分の割当額が左記の通り決定致しましたから御希望の方は御利用下さる様御知らせ致します。


一、貸付対象者
 1.前記に記載の者
 2.新規貸付…事業計画が具体的で且つ堅実で将来性あるもの
二、再貸付
更正資金貸付事業体で運転資金が欠乏し他より融資を受ける事が困難のため事業の運営に支障を来たしているもので左の条件をそなえているもの
(イ)経営内容が堅実であって資金貸付に将来発展振興が期待されるもの
(ロ)今までに更正資金の償還成績が良好であって今度償還見込み確実なもの
三、取扱場所
富士宮信用組合内更正資金貸付代理所
四、貸付限度
1世帯につき金壱満円以内
特別の場合は金五萬円以内
五、利率…年六分
六、償還方法
月賦…半年月賦…年賦又は一時払
七、更正資金再貸付
利率…年1割以内
尚萎しいことについては市役所厚生課に御問いあわせ下さい。

昭和19年度 福祉事務所の跡をかえりみて

昨年富士市制施行と共に富士市福祉事務所が発足してより、不幸な人が一人でも減少し、明るい郷土富士市を建設すべく一意専心邁心して参りましたが、ここに昭和30年度を迎え、その跡をかえりみますと昭和29年度に於ける生活保護法による扶助費の支給状況は次の通りであります。

生活扶助 3,858,342円
(月平均321,528円)
住宅扶助 179,618円
(月平均 14,968円)
教育扶助 369,175円
(月平均 30,765円)
出産扶助 2,600円
(月平均 217円)
生業扶助 4,000円
(月平均 333円)
葬祭扶助 22,140円
(月平均 1,845円)
医療扶助 4,040,429円
(月平均 404,043円)
施設事務費 170,459円
(月平均 14,205円)
合計 8,646,763円
(月平均787,904円)

 その反面64世帯158名の家族が「お陰で幸福になりました」と喜び自立更正出来ました事は、民生委員及各種団体各市民の理解協力の結晶の賜と感謝致します。
 尚福祉行政の円滑なる運営を期すには経費も必要であるが、一に市民の理解ある心ではないだろうか、お互が各々の立場を理解し合い接する心こそ人類社会を幸福にする要素であると確信致し各市民の御協力と御支援をお願い致します。


一、主婦の仂き場所、炊事場、風呂場等の、清潔を保持すると共に、逐次仂きよい様に手を加える。僅少の費用と、工夫によって、相当改善されるものであります。
二、窓明け、布団乾し、手洗、清掃、整理整頓を、習慣づける事。
三、蚊、蠅、のみ等を、発生前に絶滅する様、DDT、BHC等を撒布する
四、鼠の駆除を実施する。
五、生活環境の改善を、計画的に実施するため、目的貯金をする。

納税告知板

◎4月の納税
固定資産税第1期分。納期4月30日限り
お忘れなくお願いします

◎納税組合へ加入しましょう
納税者に有利で便利な納税組合へ加入しましょう
近日中に下半期分納税奨励金を交付します

◎滞納税金は至急完納しましょう
滞納は市の発展を妨げます。完納の市民に対しても申訳ありません。1日も早くどうぞ!

‐ 図表あり ‐
( 図表説明)・・・産業別事業所及び従業員数
( 図表説明)・・・昭和29年度商業調査結果表(個人商店で常用労仂者を使用していない)
( 図表説明)・・・昭和29年度商業調査結果表(個人商店で常用労仂者を使用している)
( 図表説明)・・・昭和29年度商業調査結果表(法人)

‐ 図表あり ‐
( 図表説明)・・・昭和29年度中の富士市の火災(自4月至12月)

延びゆく富士市

富士市の人口(昭和30年3月末日現在)
総人口 41,283人
男   20,569人
女   20,714人
世帯数 7,457世帯
出生   712人
死亡   265人

健康な生活はまず環境の改善から

 健康な日常生活は、生活環境の改善から生じると、申しても差支えありません。
 永年に亘って、習慣となっている日常生活を、改善すると云っても、中々実施は困難であると思いますが、次の様な事について、出来るだけの努力をする事を、お願いしたいと思います。特に4月中に行うことが、適切であります。

汚物取扱業者について

 衛生課汚物取扱業者を左記の通り、許可したので告知いたします。

一、業者住所氏名
富士市水戸島1ノ2
富士衛生舎 渡辺 千秋
富士市松岡1616ノ2
東海衛生舎 平田千伊
富士市十兵衛65
富士市清掃舎 松本春吉
二、業種
屎尿収集運搬業
三、許可年月日昭和19年11月1日
右清掃法第15条に基づき、汚物清掃業を許可した。
以上の業者は一定の料金を取って、業を行うことが出来ますが、その他の者は原則として、料金を取ってはならない事と、なっていますから、ご了知下さい。

富士市各地口町名一覧表

市内各区に於て年度替りの関係もあり区長の選任更送が行われておりましたが現在までに届出のあったもの及び引続き在職して居る方々は次の通りであります。

区名  区長氏名
高島  大村延一
藤間  栢森勇
川原宿 小川和作
塔ノ木 船村実
南本田 滝川武司
五味島 花崎勝
本市場下 高田武雄
同中 庭山民之助
同上 石川金十
本州社宅 田辺正美
国久 井出貞作
本市場新田 時田崇
松本 遠藤隆一
中島上町 秋山好作
中島下町 佐野武雄
中島新道 森野秀松
柚木 佐野延一
平垣1 赤池一雄
平垣2 小長井豊作
平垣3 渡辺勇
平垣4 井上稔
本町 時田恵造
中町 田中儀作
上横割 吉川米作
十兵衛南 笹山林之助
十兵衛北 町田勝利
下横割南 鳥居重郎
下横割北 加藤源治
水戸島上 大芝彦十
水戸島中 渡辺玄吾
水戸島下 熊王藤一
森島 鈴木栄作
宮下 大石兼雄
東芝社宅 駒井喜雄
水戸島東芝社宅 小林権作
大昭和社宅 林正雄
浅間町 小島菊次
四ツ家 山本彦十
浦町上 渡辺朝治
浦町下 中川彦松
林町 南部新三郎
新町 竹林磯松
橋下 加藤週造
四丁河原 上 溝口和三郎
四丁河原 下 志田万平
水神 鈴木孝一
上 影山啓作
上中 荒岡愛造
下中 影山伊佐美
瀬戸河原 若竹秀三
東田 影山浅治
旭町 井上幸平
滝戸 佐野勝雄
柳島 吉村五郎
川成島 和田謙三
東宮島 漆畑笑一
西宮島 立田永吉
上五貫島 川口四郎
下五貫島 漆畑重雄
新田助六 大竹弘司
三四軒屋 斉藤和一
靖国 野中俊雄
新浜 時田栄作
中丸 米山寛造
小須 村瀬松吉
田子 飯田伝一
鮫島 渡辺清十郎
前田新田 遠藤木吉
前田 鈴木尭

市民の声

明るい市制は市民の心を心として市政を行う事だと思います。市政に関する事生活上の事は何でも結構ですから御遠慮なく市役所広報係へ御知らせ下さる事を重ねて御願いいたします。