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【広報ふじ平成30年】特集 当たり前を、当たり前に

当たり前を、当たり前に 〜 「合理的配慮」を知っていますか 〜

障害のある人もない人も、互いにその人らしさを認め合いながら共に生きるすてきなまちになるよう、一緒に考えてみませんか。
問い合わせ/障害福祉課 電話 55-2761 ファクス 53-0151

合理的配慮とは

障害のある人や難病を患っている人は、社会の中にある障壁によって生活しづらい場合があります。合理的配慮とは、平成28年4月に制定された「障害者差別解消法」で求められているもので、障害のある人から社会の中にある障壁を取り除くために何らかの対応を求められたときに、負担が重過ぎない範囲で対応することを言います。

一人一人に応じた配慮を

障害の種類や程度はさまざまです。類似したできごとであっても、そこで適切となる合理的配慮は、障害特性やそれぞれの場面や状況に応じて異なることがあります。実際の場面では状況に応じて柔軟な対応をお願いします。
負担が重過ぎるときには、障害のある人に、なぜ負担が重いのか理由を説明し、別の方法を提案することも含め、話し合い、理解を得るよう努めることが大切です。
【具体例】
(1)環境への配慮
・段差がある場合に、車椅子利用者にキャスター上げなどの補助をする。また、携帯スロープを設置する。
・目的の場所までの案内の際に、障害者の歩行速度に合わせた速度で歩いたり、前後・左右・距離の位置取りについて、障害者の希望を聞いたりする。

(2)意思疎通の配慮
・筆談、読み上げ、手話、点字、拡大文字、手書き文字(手のひらに文字を書いて伝える方法)などのコミュニケーション手段を用いる。
・書類の記入を依頼するときに、記入方法などを本人の目の前で示したり、分かりやすいメモで伝達したりする。本人の依頼がある場合には、代読や代筆といった配慮を行う。
(3)ルール・慣行の柔軟な変更
・順番を待つことが苦手な障害者に対し、順番を教えたり、周囲の人の理解を得た上で手続き順を入れかえたりする。
・スクリーンなどがよく見えるように、スクリーンなどに近い席を確保する。

“共生社会”の実現へ

障害のある人に「合理的配慮」を行うことを通じて、障害のある人とない人が実際に接し、かかわり合う機会がふえていきます。こうした取り組みにおける一歩一歩の積み重ねが、障害のある人もない人も、互いに、その人らしさを認め合いながら共に生きる社会「共生社会」の実現へとつながっていきます。
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( 写真説明 )手伝いの様子

できないことはお手伝いいただけるとうれしいです

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( 写真説明 )自立生活センター富士 代表 望月亜矢子さん(川尻)
「お手伝いすることはありますか」と声をかけてもらっても、「ないです、大丈夫です」という返答をすることもありますが、不快に感じないでほしいです。みんなが常に困っているわけではありませんし、自分でできることもあるので、そんなときは温かく見守っていただけるとうれしいです。
人は十人十色、誰にでも得意・不得意があります。不得意な部分を得意としている人にサポートしてもらえる、それが「当たり前」のまちになるといいですね。

難病や障害があっても、明るく生きられるまちへ

難病や障害は、当事者にならないとわからないことがたくさんあります。身近に難病患者や障害のある人がいることも理解していただき、困っている人を見かけたら、いつもよりほんの少し「思いやり」の心を持って、一言、声をかけてもらえるとうれしいですね。
私は全身性炎症性疾患のベーチェット病という難病を患っていますが、この難病は見た目では内部障害があることはほぼわからないため、外出時にはヘルプマーク(左)をつけています。障害のある人だけでなく、障害のない人にもこのマークを知っていただき「外見からはわからなくても援助や配慮をしてほしい」という意思が、周りの皆さんに伝わり、誰もが明るく生活できるまちになってほしいです。
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( 写真説明 )ヘルプマーク
( 写真説明 )富士市難病患者・家族連絡会事務局長 秋山悦子さん(宮島)

一人一人に向き合った配慮を

「障害」と言っても、一人一人その特性は違うので、その人に応じた配慮が必要です。例えば、私の子どもは自閉症で、言葉で伝えるだけでは理解できないことがありますが、写真や絵カード、文章にふりがなをふるなどすると、内容を理解しやすくなり、対話もスムーズになります。
障害のある人はどんな配慮を必要としているのか、しっかりと意思表示をする必要がありますし、周りの人はその人にどんな支援が必要か尋ねるなど、互いに暮らしやすい環境にするには対話が不可欠です。障害に関する知識がないと支援をするのに不安になるかもしれませんが、ちょっとしたお手伝いが、障害のある人にとってすごく助かる場合があります。自分にできることは何かを考え、自分の当たり前の世界をちょっと広げてもらえればと思います。
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( 写真説明 )
NPO法人富士市手をつなぐ育成会 理事 清水マリさん(大淵)
添付ファイル
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