新聞やテレビなどで痛ましい児童虐待の事件を見て、「このような悲しい事件は二度と起こしてはならない」と感じる人も多いのではないでしょうか。事件になるような虐待は氷山の一角です。子どもへの虐待問題は、案外、身近に潜んでいるかもしれません。虐待防止について考えてみましょう。
◆児童虐待の相談件数が過去最多
平成29年度、全国の児童相談所が児童虐待の相談や通告を受けた件数は、過去最多の13万3,778件に上ったと厚生労働省が発表しました。
平成2年度の統計開始以降27年連続の増加です。
- 図表あり -
(図表説明)児童相談所の児童虐待対応件数
●児童虐待の種類
■性的虐待
子どもへの性的な行為、子どもに性的行為を見せる、子どもの性的な写真を撮るなど
■身体的虐待
殴る、蹴る、たたく、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせるなど
■ネグレクト
家に閉じ込める、食事を与えない、不潔な部屋に住まわせる、車中への放置など
■心理的虐待
言葉でおどす、無視をする、きょうだい間の差別、夫婦間の暴力を見せるなど
◆誰もが虐待をするかもしれない
自分が、さまざまな不安やストレスを抱えているときに、子どもがわがままを言ったり、泣きやまなかったりすれば、誰もが虐待をしてしまう危険性があります。自分が虐待をしてしまっていることに気づいたら、一旦その場から離れ、気持ちを落ち着かせましょう。一人で悩まず、相談することも、子どもを守る方法の一つです。
◆ストップ児童虐待
子どもに手を上げることはもちろん、心ない言葉を浴びせることも、決してしつけではなく虐待です。子どもへの虐待は、子どもの心や体を傷つけるだけでなく、大人になってからも精神面に大きな影響を残すと、科学的にいわれています。
子育てに不安のある人、身近に心配な家庭がある人は、こども家庭課 電話 55-2764か、児童相談所全国共通ダイヤル189にご連絡ください。
- 図表あり -
(図表説明)ダイヤル189ロゴマーク