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【広報ふじ平成29年】富士市立高校の「究タイム」〜市役所プラン〜を紹介します!

富士市立高校の「究(きゅう)タイム」〜市役所プラン〜を紹介します!

富士市立高校では、郷土への誇りを抱いた「自律する若者」を育成するために、特に探究学習を通じてこれからの社会を生き抜く力を育成しています。今回は市立高校の探究学習「究タイム」〜市役所プラン〜について紹介します。

「究タイム」とは

「究タイム」とは、富士市立高校独自の「課題解決型研究学習」で、5つの単元で構成されています。みずから課題を見つけ、関連する情報を収集し、その情報を整理・分析して明らかになった考えをまとめ、表現し振り返るという、チームによる課題解決的な学びを繰り返し、社会で必要な力を身につけます。

●序 第1単元(1年生前期)
「発想スキル」 グループ活動を通じて、協働的思考力、創造的思考力を高めます。

●論 第2単元(1年生後期)
「ディベート」 多角的な見方や論理的な考え方を学び、コミュニケーション能力や協働力、批判的思考力を高めます。

●活 第3単元(2年生前期)
「地域探究」 地域の課題に向き合い、解決策を検討し提案することで、地域の一員としての意識を高めます。市役所プランはこの「地域探究」の内容です。

●究 第4単元(2年生後期)
「テーマ探究」 自分自身で設定したテーマについて探究し、社会問題や自分の将来について視野を広げます。

●夢 第5単元(3年生前期)
「夢探究」 自分自身の成長を自覚し、将来とのつながりを意識したスピーチを通して夢を語ります。

市役所プランとは

「市役所プラン」は、生徒みずからが実際に目にしたり、聞いたりした情報をもとに課題を発見し、さまざまなプロセスを踏みながら、高校生にできることに意識を置いて課題解決案を提案していきます。一方通行ではなく、地域の人と語り合いながら活動を進めることで、市立高校の生徒が富士市のまちづくりの力になることを期待しています。
地域住民の一人として、地域課題とその現状を自分ごととして捉え、その解決に向けて何をすればよいかを考え、地域活性化に向けてみずから行動する力を育成することを目的としています。

〔テーマ例〕
・特産物を使った料理で地産地消を促す
・バリアフリーマップをつくる 
・耕作放棄地を利用し、その有効活用を通して地域との交流を深める など

〔地域との連携〕
 地域課題の解決に向けて、市民の皆さんとの連携を重視しています。
 まちづくり協議会委員や市役所職員から意見を伺い、大学教授からも助言を得ながら課題解決に向けて取り組みます。

市役所プランの内容

2年生全員がまちづくりセンターを拠点に地域の魅力と課題をみずからの目で見つけ出します。そして、「高校生にできること」を地域の人に提案します。

4月 市役所プラン オリエンテーション
市役所職員から市の現状を学びます。また、市に関する資料を読み込み、全体を把握します。
- 写真あり -
( 写真説明 )オリエンテーションの様子

5月 まち歩き
地域の人から話を伺いながらまち歩きをして、市の現状や課題を探します。その後、地域の人にインタビューをしながらグループワークを行います。
- 写真あり -
( 写真説明 )まち歩きの様子

6月 中間発表
 地域の人や大学教授を招き、地域の魅力と課題について中間発表を行います。 発表をもとに地域の人や市職員とディスカッションをしたり、大学教授から企画書の方向性についてアドバイスをいただいたりします。
- 写真あり -
( 写真説明 )中間発表の様子

7・8月 地域の行事に参加
グループごと自主的に地域へ足を運んで企画を試したり、地域の行事に参加したりします。自主的に行った活動をレポートにします。

9月 最終発表
 企画書を再構成し、「高校生にできること」の最終提案を行います。
- 写真あり -
( 写真説明 )最終発表の様子

10月 プレゼンテーション
市民の皆さんを招き、代表者によるプレゼンテーションを行います。
- 写真あり -
( 写真説明 )プレゼンテーションの様子

高校生によるプレゼンテーション

どなたでも聴講できます。高校生が考える富士市の未来について聞いてみませんか。
とき/9月27日(水曜日)12時30分〜
ところ/富士市立高校4階各教室
申し込み/当日直接会場へ

これまでの「究タイム」から実際に実現したこと

「究タイム」を通じて、各地区で実現したことの一部を紹介します。
・天間地区 てんまんじゅう研究会の発足、梅まつりでの販売
・鷹岡地区 曽我兄弟武者行列を11年ぶりの復活につなぐ
・青葉台地区 お茶クッキーの製造・販売
・まちづくり未来会議に参加 など

地域の皆さん・生徒の感想

地域の皆さんの感想
・真剣な生徒の皆さんの心意気を感じ安心とうれしさをいっぱいもらいました。
・地区の人々との絆(きずな)を大切に、互いに大いに力を出し合って地区活動成功のために一緒に頑張りましょう。
・地区についてよく調べ、自分たちなりに課題を見つけ、解決策を考えて提案していました。私たちも、実行できる案は積極的に取り入れたいと思います。

生徒の感想
・自分の地元ですが、ふだん気にして歩いていないので、見たことのないものなど新たな発見が多かったです。
・富士市の活性化を図ろうと、いろいろな調査を行ってきましたが、現実的なプランを考える難しさを感じました。
・今あるよいところを生かして、世代を越えたつき合いが必要だと感じました。交流できるような場や機会を私たちがつくっていきたいです。

そのほか、生徒のアンケートでは、「人の役に立てる人になりたい」が97.3%、「総合的な学習で学んだことは、ふだんの自分の生活や将来に役立つと思う」が94.7%で、多くの生徒が「市役所プラン」はよい経験だと感じていることがわかります。

みずから行動できる人材の育成

平成23年度から「究タイム」が始まり、平成27年には「第9回キャリア教育優良教育委員会、学校およびPTA団体等文部科学大臣表彰」を受賞しました。授業のカリキュラムに探究学習を組み込んでいる高校は珍しく、全国各地から教諭や行政担当者が視察に来ています。
市役所プランでは、課題に対する解決策までの過程を重要視しています。生徒にはグループでの活動を通して、互いの意見を尊重する力や創造的な考え方を身につけてほしいと願っています。今後とも地域の皆さんの協力を得ながら、主体的に行動できる生徒の育成に努めていきたいと思います。
- 写真あり -
( 写真説明 )富士市立高校企画研究課 長谷(ながたに) 和志教諭

問い合わせ/富士市立高校 電話 34-1024 ファクス 38-3223 Eメール ky-ichiritsu@div.city.fuji.shizuoka.jp
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