■消防救急の広域化とは
複数の消防本部が、市の組織から離れて一部事務組合などの方式で再編成し、組織を大きくすることで消防力を強化することです。
■富士市及び富士宮市消防救急広域化協議会
市は、富士山の麓、岳南地区として、生活・経済圏で深い関係にある富士宮市と、平成24年7月に「富士市及び富士宮市消防救急広域化協議会」を設置し、次の3点について協議してきました。
(1)消防救急デジタル無線の共同整備・運用
(2)消防指令センターの共同整備・運用
(3)消防救急の広域化
このうち(1)(2)は、昨年9月、富士市消防防災庁舎で、富士市・富士宮市消防指令センターの運用を開始したことで完了しました。
■富士市・富士宮市消防指令センター運用開始によるメリット
(1)災害対応の強化(特に市境付近の災害に両市が協力して対応しています)
(2)広域的な消防部隊の柔軟な運用(災害情報を共有することで応援がスムーズになりました)
(3)財政上の効果(両市が共同で整備・運用することでコスト削減につながります)
(4)消防指令センター職員の効率的配置(効率化により生じた人員を消防署などへ配置しました)
(5)バックアップ体制の確立(富士宮市庁舎に消防指令センターサポート室を整備しました)
■消防救急の広域化の協議を終了する理由
消防救急の広域化の必要性が高いのは、管轄人口10万人未満の小規模消防本部(全国に750ある消防本部の約6割)と言われています。小規模消防本部では初動出動台数が少なく、応援できる消防部隊が不足しているなど、災害出動体制が不十分であるためです。
このことを踏まえ、富士市・富士宮市の消防救急の広域化について協議した結果は次のとおりです。
(1)両市の消防組織・体制などは、これまでの各種災害において単独で災害を完結してきた実績があり、一定の水準を満たしている
(2)富士市・富士宮市消防指令センターの運用開始に伴い、両市の災害対応の強化が図れるなど、広域化に近い体制が確立された
(3)大規模かつ広域的な災害には、消防相互応援協定を発動し、近隣の消防本部や緊急消防援助隊と協力して災害対応を行う体制を整備している
(4)広域化した場合、市民サービスの低下や、市の災害対策本部と連携した消防部隊の円滑な運用が損なわれるなど、多くの課題が考えられる
以上の理由から、両市の消防救急の広域化の必要性は低いと考え、協議を終了することにしました。
今後は、「富士市の消防として富士市の市民を守る」という使命感を持ち、富士市・富士宮市消防指令センターを中心に、これまで以上に両市が力を合わせ、市民に安全・安心を提供できるよう努めます。
【問い合わせ】
富士市及び富士宮市消防救急広域化協議会事務局(富士市消防本部消防総務課内)
電話:55-2851 ファクス:53-4633
Eメール:syoubou_soumu@div.city.fuji.shizuoka.jp