【広報ふじ平成27年】民生委員・児童委員
富士市公共施設マネジメント基本方針
将来世代に魅力的な公共施設を残すために
市民の福祉の向上などに寄与してきた公共施設。これまで、経済成長に伴い、数多くつくられてきました。
現在、その多くが老朽化により更新の時期を迎えようとしています。市民共通の財産である公共施設を、今後どのように将来世代に残していくべきなのでしょうか。
◆公共施設の更新は本当に無理?
市の公共施設の更新に必要な費用は、年間約155億円に上ると見込まれています。そのうち、過去の更新費用と比較可能な一般公共建築物、市営住宅、土木系インフラのみを抜き出すと、推定年間更新費用は87億円と見込まれます(下記表の青字部分参照)。これに対し、過去5年間の平均更新費用は約57億円で、約30億円不足することが見込まれます。そのため、現状規模で公共施設を維持していくことは、非常に困難な状況です。
◆本当に必要なのは建物(ハコ)?サービス?
市民生活に本当に必要なのは、建物ではなく、そこで提供されている教育、福祉などの公共サービスです。これまで公共施設は、公共サービスの必要に応じて設置されてきたことから、更新費用が不足するからといって、単に廃止することはできません。そのため、左記の基本原則のもと、将来にわたり、必要な公共サービスを持続的に提供できる手段を検討しながら、保有量の削減を目指していきます。
- 図表あり -
(図表説明)推定年間更新費用の内訳
※基本方針の中では、独自の計画を有する市営住宅、プラント施設、病院以外の建築物を「一般公共建築物」と呼んでいます。
- 図表あり -
(図表説明)公共施設に係る将来の総費用推計
地域住民を見守り、支えるネットワーク
民生委員・児童委員は、地域におけるつなぎ役
地域の「絆づくり」を進めています
- 図表あり -
(図表説明)「民生委員・児童委員」が連携・協働する関係機関と専門職
【信頼関係が大切】
富士市民生委員・児童委員協議会会長
三宅幸三さん(横割6)
- 写真あり -
民生委員・児童委員は、「隣人愛」を持って、社会福祉の向上のため活動しています。住民が抱える生活課題を受けとめ、行政や専門機関と協働して、「心のよりどころ」になる生活支援ができるよう心がけています。また、活動する上では、自然体の優しさが大切だと感じています。
民生委員・児童委員の訪問活動は大切ですが、悩みを抱える方に最初に気づくことができるのは、ご近所の方です。ご近所の方の情報から支援につながることもよくありますよ。つなぐ思いやりの心“絆”が大切です。
日ごろの何気ない会話を大切にし、何かあれば、お互いに気づいてあげられるような地域社会であるとよいですね。
豆知識
「民生児童委員の父」と呼ばれている「笠井信一さん」。実は、富士市出身です。
笠井信一さん(1864年−1929年)
- 写真あり -
【笠井信一さんと民生委員制度】
◆富士郡蓼原(たではら)村で生まれる
笠井信一さんは、元治元年(1864年)6月19日、富士郡蓼原村に生まれました。
笠井さんは、蓼原村の三省舎(さんせいしゃ)(現在の富士第一小学校)で学んだ後、旧制静岡中学校、東京第一高等学校を卒業し、東京帝国大学(現在の東京大学)英法科に入学。明治25年に卒業後、内務省に入り、人々の生活にかかわる仕事に夢中で取り組みました。
◆県知事を歴任
明治41年、笠井さんは、全国の知事の中で最も若くして、岩手県知事に任命されました。
その後、大正2年に静岡県知事、大正3年に岡山県知事に就任しました。
◆大正天皇からのご質問
岡山県知事を務めていた大正5年、宮中で行われた地方長官会議で、大正天皇から笠井さんにご質問がありました。それは、「県内で生活に困っている人はどのくらいいて、その人々が身を立てるようにするにはどのようにしたらよいか」という内容でした。岡山に帰った笠井さんは、すぐに生活に困っている人々の調査をしました。すると、県民の約1割の人がとても生活に困っていることがわかり、笠井さんは大変驚きました。また、生活に困る原因には、体が不自由なことや、働くための仕事がないことなど、いろいろな理由があることがわかりました。笠井さんは真剣に悩み、その人々を救うにはどうしたらよいのか考え続けました。
◆済世顧問制度をつくる
その結果、行政だけではなく、それぞれのまちに住み、思いやりがあり、社会奉仕の心を持った人たちと協力して、生活に困っている人の手助けをすることが必要だと考えました。これが現在の民生委員制度のもとになる「済世顧問制度」です。
その後、笠井さんは北海道庁長官や勅撰(ちょくせん)貴族院議員を務めるなど活躍しましたが、昭和4年に病気のため、66歳の生涯を閉じました。今ではその功績をたたえ、笠井さんは「民生児童委員の父」と呼ばれています。
【問い合わせ】
福祉総務課 電話:55-2757 ファクス:52-2290
Eメール:fu-fukushisoumu@div.city.fuji.shizuoka.jp
添付ファイル
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