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【広報ふじ平成25年】特集 富士市の学校給食(2)

変化する富士市の学校給食

富士市の学校給食の現状や課題などを探ってみましょう。

- 写真あり -
( 写真説明 )昭和30年代前半 富士第一小学校の給食の時間

■学校給食の移り変わり
 富士市の学校給食は、昭和22年に吉永第二小学校で初めて実施されました。
 その後「学校給食法」が施行された昭和30〜40年代は、次々と小・中学校で完全給食(主食・牛乳・おかずのそろった給食)が提供され、昭和50年代以降は、パン給食が減り、米飯中心の給食に変わってきました。
 また、この時期から食器の材質などでもさまざまな工夫や改善が行われてきました。

■「栄養改善」から「食育」へ
 学校給食は、当初「栄養改善」が主な目的でした。しかし、近年、子どもの食生活の乱れや生活習慣病の増加などが問題になり、平成17年「食育基本法」が成立し、国民運動として「食育」(※)に取り組むようになりました。
 これを受けて、平成21年「学校給食法」が改正。学校給食の主な目的は「栄養改善」から「食育」に転換されました。
 市は、平成21年に食育推進計画として「富士山おむすび計画」を策定。この計画に基づき、市内各小・中学校では、食の大切さやマナーなどについての指導を進めています。

※「食育」は、さまざまな経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てることです。

- 写真あり -
( 写真説明 )富士市食育キャラクター「むすびん」

■鉄・カルシウムなどの栄養摂取量が不足
 成長期の子どもは、栄養素を多く摂取する必要があります。
 昨年度、市内の小・中学校2校ずつを対象に栄養調査を実施したところ、鉄・カルシウムが必要摂取量に満たない児童・生徒の割合が高くなっていました(左グラフ参照)。中でも鉄の摂取量は、女子の7割以上が不足しているという結果になりました。
 市の学校給食は、食育に取り組みながら、栄養バランスのとれた献立を考えてつくられています。右下のグラフを見ると、児童・生徒の食べ残し量が年々減っていることがわかります。
- 図表あり -
(図表説明)摂取量が不足している小・中学生の割合(平成24年度平均)のグラフ
(図表説明)市内小・中学校における給食の食べ残し量の推移(一日一人当たりの平均)のグラフ

■ふえる食物アレルギー
 食物アレルギーとは、原因食物を摂取した後、皮膚、消化器、呼吸器などに起こる症状を言います。食物によっては、ショック症状を起こして命にかかわることもあります。
 アレルギーの主な原因食物には、鶏卵、乳製品、甲殻類、果物、ピーナッツ、そばなどがあります。
 市内の小・中学校には、鶏卵や牛乳をはじめとする食物アレルギーの児童・生徒が約300人います。

【保護者に聞きました!】学校給食は、子どもに必要だと思いますか?

対象/伝法小学校及び富士南中学校保護者1,497人(回答数1,332人)
- 図表あり -
(図表説明)必要、不必要の円グラフ

■理由などの自由意見[一部抜粋]
・栄養バランスがよい
・献立の種類が豊富
・給食費が安い
・毎日弁当をつくると大変
・好き嫌いなく食べられるようになる
・旬の食材、季節感のある献立が出る
・手づくりで温かいものが食べられる
・地場で新鮮・安全なものが食べられる
・自分も食べたい
・給食の時間の思い出は、大人になっても大切な思い出になる
・原発事故後、放射能汚染が心配
・給食費が高い
・無償にしてほしい

子どもには学校給食が重要

市PTA連絡協議会母親委員長
石川 裕子(ゆうこ)さん(国久保2)
- 写真あり -
 私は7年前からPTAの役員として学校給食を試食しています。給食は、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく出してくれます。また、嫌いな食べ物でもみんなで一緒に食べると、食べられるようになるのがいいですね。
 私には小学生と中学生の娘がいますが、旬で地場の食材を使っていて栄養バランスもよい給食は、子どもの成長には重要で、親としても助かります。

配慮の行き届いた学校給食を提供するために

 市内の小・中学校では、限られた給食費の中で、旬の食材や地場産品を使った栄養バランスのよい給食を年間182回実施しています。
 調理員にとっては、給食の残飯が少ないことが励みになっておいしい給食づくりにつながっています。
 特に、学校給食では、次の3点に配慮しています。
 まずは「衛生管理」。ノロウイルスなどの食中毒を出さないように、調理員が90項目の衛生チェックをします。子どもも4項目の衛生チェックをして配膳するなど、衛生管理を徹底しています。
 次に「食物アレルギー対策」。生徒数や原因食物の種類がふえているので、「除去食」が本人に確実に届くよう、十分に注意しています。
そして「食育の推進」。学校給食を食の教材として活用した「食育の推進」が一層求められています。
 これらに対する一人一人の意識を高めるために、研修会などを開き、意思疎通やレベルアップを図っています。

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( 写真説明 )学校教育課 小倉 美登江(みとえ)

給食費って一人いくら?

 保護者が納める給食費は、米やパン、牛乳、おかずやデザートの材料、調味料などの購入費として使います。
 施設費や光熱費、人件費などは市の税金で賄われています。
- 写真あり -
( 写真説明 )給食
- 図表あり -
(図表説明)市内小・中学校の給食費(一人当たり)

■給食費の納入状況と未納状況
 給食費は、平成20年に食材を国内とし、食の安全を確保するため値上げされ、それ以降は同じ金額です。
 給食費の納入額は、年間約12億円です。しかし、未納者とともに未納額も年々増加しています。
※経済的理由で支払いが困難な人は、就学援助制度を利用できます。
- 図表あり -
(図表説明)給食費の納入と未納状況


栄養、アレルギー、給食費…、学校給食って大変!
じゃあ、富士市の学校給食はどうやってつくられているの?
添付ファイル
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