市は、「フジスマートプラン21(富士市ごみ処理基本計画)」に沿ってごみの減量・資源化を進めています。
しかし、市のごみ焼却量は、近年ほぼ横ばいで推移していて、可燃ごみが減少していないのが現状です。
そこで、今回は可燃ごみの減量方法について紹介します。
【減らない可燃ごみの焼却量】
◆市の可燃ごみ焼却量の推移
市は、ごみ減量のためのさまざまな取り組みを進めていて、市のごみ処理総量は年々減少しています。
しかし、ごみの焼却量(可燃ごみ)は、近年横ばいで推移していて、減少につながっていない状況です(左グラフ参照)。
また、昨年度市民1人1日当たりのごみの焼却量は717グラムで、目標値の680グラムを下回ることができませんでした(下グラフ参照)。
平成26年度の目標値の640グラム達成に向けて、さらなる減量の取り組みが必要です。
- 図表あり -
(図表説明)市のごみ処理総量と焼却量の推移
(図表説明)1人1日当たりの焼却量の目標値と実績値
◆可燃ごみ減量の目標
◇平成24年度市民1人1日当たりの可燃ごみ排出量の実績
現状/717グラム→目標/640グラム(1人1日77グラムの減量)
◆77グラムの減量ってどのくらい?
- 図表あり -
(図表説明)種類別ごみの重さの表
【可燃ごみはなぜ減らない?】
◆可燃ごみの中に多くの混入物
可燃ごみが減らない理由は、可燃ごみの中に、再生できる古紙、プラスチック製容器包装、布類が多く混入していて、その混入率が増加していることが挙げられます。
市は、常葉大学と協働で家庭ごみの組成分析調査を実施しています。
その結果、昨年度は可燃ごみの中に約7500トンの分別ごみが混入されていることがわかりました。
- 図表あり -
(図表説明)資源物の混入率
- 写真あり -
( 写真説明 )可燃ごみを種類別に仕分けする作業
( 写真説明 )可燃ごみに混入していたプラスチック製容器包装
( 写真説明 )現在の環境クリーンセンター
【可燃ごみの減量はなぜ必要?】
(1)処理に多くの税金を投入
近年、景気低迷が続き、税収が伸び悩む中、ごみ処理には多くの税金が使われています。
可燃ごみを減らし、ごみ処理費用を減らすことができれば、より効果的に税金を使うことができます。
(2)新しい環境クリーンセンターの焼却能力は今よりも小規模に
平成30年度の完成を目指して新しい焼却施設の建設に向けた準備を進めています。この焼却施設は、「フジスマートプラン21」で定めた可燃ごみ量の目標値を基準とした規模の焼却炉のため、現在の日量300トンから250トンに縮小される予定です。
可燃ごみの減量が進まないと、ごみを処理しきれなくなってしまいます。
【ごみ処理有料化も検討?】
◆もしも有料化されたら
◇目的
現在は、家庭から排出されるごみの量にかかわらず料金を徴収せずにごみ処理を行っています。有料化することで、ごみの排出量に応じた費用を負担していただき、公平化を図ります。
◇方法
指定袋の価格に処理料金を上乗せする方法(有料指定袋制)が一般的です。県内では、16市町が有料指定袋制を導入していて、金額は45リットル1袋9〜150円と自治体により異なります。
※現在市内で販売されている指定袋の価格は45リットル1袋8円程度です。
(例)1袋当たり50円になったとすると、1か月1世帯当たり340円の負担増になります。
◎期待される効果
(1)ごみ排出にかかる経済的負担を抑えようとする意識が働くため、ごみの減量が期待できます。
(2)有料化によって得られた収入は、ごみ処理やリサイクルの推進など、環境にやさしいまちづくりのために使うことができます。
では、どのようにすれば可燃ごみが減量できるか、一緒に考えていきましょう!