富士市オリジナルの段ボールコンポスト「だっくす食ん太くん」。ペットを飼う感覚で、楽しみながら家庭内の生ごみを処理するというコンセプトで開発されました。今年度、モニターアンケートを実施し、総勢1,000世帯の皆さんから回答をいただきました。
○富士市オリジナルダンボールコンポスト「だっくす食ん太くん」…通気性のよい段ボールを容器として使用し、竹チップに消化酵素をまぜた基材によって生ごみを分解します。
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( 写真説明 ) だっくす食ん太くん
●設置場所は?
約7割の世帯が屋内で利用しています。これは、台所など利用しやすい場所に置いた家庭が多かったこと、屋内に置いてもにおいが気にならないことが理由と考えられます。
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●生ごみ1日の投入量は?
300グラム未満の世帯が半数以上を占めています。これは、すべての生ごみを処理するのではなく、腐りやすい生ごみや残飯に限って投入した世帯が多かった結果と考えられます。
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●堆肥の利用先は?
生ごみを分解消滅させた基材は、堆肥として利用できます。これを家庭菜園などに利用したいと考えている世帯が多くモニターに参加していることが見て取れます。今後は、堆肥の使い道がない世帯への普及に努めることで市民全体が取り組める事業に育てていきたいと考えています。
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●虫の発生は?
7割強の世帯で気にならないと回答しました。「困った」と回答した世帯の大半は、屋外に設置していました。また、屋外に設置する場合に推奨した「コンポストキャップ」(収納袋)を使わなかった世帯から虫の発生が多く報告されました。
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●においは気になりましたか?
1割程度の世帯が「気になった」と回答しました。においの原因は、生肉・生魚など、動物性の生ごみを入れたことでした。また、処理しきれない量の生ごみを投入したことも原因となりました。
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●処理機としての扱いやすさは?
7割近くの世帯が簡単に処理できると回答しました。「難しい」と回答した世帯では、かきまぜるのが大変、基材を包む堆肥ネットのチャックの開け閉めが面倒という理由が上げられました。
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●今後も継続して使いたいですか?
6割強の世帯が継続したいと回答しました。継続したくないと回答した世帯と比較すると、コンポストの扱い方になれたかどうかで継続可能世帯と差があることがわかりました。
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■楽しく生ごみ減量を!
モニターにご協力いただき、ありがとうございました。
今回のモニター結果からもわかるように、「だっくす食ん太くん」は多くの世帯で取り組める生ごみ減量方法です。しかし、使い方がわかりにくいというご意見もありました。確かに、生ごみをまぜたり、水切りをしたり、細かくしたりと手間がかかるのも事実です。単なる生ごみを処理するだけの箱と考えれば雑に扱い、愛着もわきません。しかし、発想を変えて、ペットを世話する感覚で楽しみながら取り組んでいただけたらと思います。
今後は、多くの皆さんに継続して利用していただくために、利用世帯同士の情報交換の場の提供や、わかりやすい取り扱い説明書の作成などに力を入れていきたいと考えています。
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( 写真説明 )環境部長 早房慶悟(はやぶさけいご)