【広報ふじ平成22年】「富士のお茶」をたくさん飲もう
ことしも新茶のおいしい季節がやってきました。
お茶といえば日本一の生産量を誇る静岡県。中でも「富士のお茶」は、富士山の恵みを受けて、火山灰土壌で苗木の発育がよく、しばしば霧が発生する特有の気候ではぐくまれる名品です。
今回は、だれもが認めるおいしい「富士のお茶」の情報を皆さんにお届けします。
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( 写真説明 ) 茶畑と富士山の写真
富士のお茶の始まりと特徴
◆富士のお茶の始まり
明治の初め、西比奈村(現在の比奈)に生まれた野村一郎氏が、富士愛鷹両山の間の原野を開墾し、茶園を造成したとされています。そして、近江(滋賀県)からすぐれた製茶師を招き、みずからも研究を重ねて野村式製茶法を完成させました。
その後、野村氏のお茶はイギリスや清(中国)の茶商人から絶賛され、その製茶技術は「天下一製法」と呼ばれるようになり、富士地域に広がっていきました。
◆富士のお茶の特徴
− 特色のある味と香りが楽しめます −
市内の茶業の特徴は、それぞれ製茶工場で茶の栽培から加工、販売までを行う「自園自製自販」の経営形態が多いことです。そのため、製茶工場ごとの特色ある味と香りを楽しむことができます。
私の茶園は、茶の香りの高い「山のお茶」を栽培しています。香りを大切にしながら浅蒸しで針のような茶葉をつくっています。
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( 写真説明 ) 製茶工場 勝亦園 勝亦英介(大淵)さんの写真
◆富士市茶手揉保存会が富士の手揉製茶技術を研究
富士市茶手揉保存会は、昭和57年に手揉製茶技術の向上と継承、消費者への茶の啓発などを目的に発足しました。
市などの事業に積極的に参加し、特に市内の米寿の人全員のお祝いに手揉茶を贈呈する「米寿祝記念茶贈呈」は昭和60年から続けられています。
また、製茶機械の導入とともに幻となってしまった、野村一郎の「天下一製法」の再現にも力を注いでいます。
「富士のお茶」の特徴を生かして丁寧に手もみをしています
「富士のお茶」は、葉肉が薄くて香りがよいので、強くもみ過ぎないように丁寧に長い時間をかけて手もみをします。
保存会では、たくさんの人においしい「富士のお茶」を飲んでもらうために、日々手揉技術の研究をしています。
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( 写真説明 ) 富士市茶手揉保存会副会長 山平園 平柳利博(中里)さんの写真
おいしいお茶を飲みましょう
☆おいしいお茶の入れ方☆
お茶の入れ方は、決まったものはありません。ここでは一般的においしく飲むための入れ方をご紹介します。
(1)人数分の湯のみに、沸騰させたお湯を8分目程度注ぐ。
※お湯の量と温度を調整する意味があります。
(2)急須にお茶の葉を入れる (1人当たり2〜3グラム、小さじ1杯分)。
(3)70度程度に冷めた湯のみのお湯を静かに急須に入れ、1分程度浸出させる。
※くき茶、ほうじ茶などは高温のお湯でさっと出します。
(4)湯のみに均等に回し注ぎ、最後の一滴まで絞り切る。
※最後の一滴にお茶のおいしさが凝縮されています。
★二煎目は80度、三煎目は90度程度でさっと入れるのがお勧めです。
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( 写真説明 ) おいしいお茶の入れ方の写真5枚
ワンポイントアドバイス
ちょっとした工夫でお茶がおいしくなります
お茶をおいしく入れるには、(1)お湯の量、(2)茶葉の量、(3)浸出時間、(4)お湯の温度がポイントです。そして、最後の一滴まで絞ってうまみを出し切ることです。
新茶ならではのおいしさは、今の時期しか味わえないので、ぜひお早目に味わってみてくださいね。
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( 写真説明 ) 日本茶インストラクター 秋山園 秋山静子(今宮)さんの写真
●お茶の効果
一煎目は甘み成分のテアニンによるリラックス効果、二煎目は渋み成分のカテキンによる殺菌効果、三煎目は苦み成分のカフェインによる覚醒効果があります。同じお茶でも、入れ方によってさまざまな味を引き出せます。
●お茶の保存方法
お茶にとって、酸素・湿気・におい・光・熱は大敵です。開封後は密閉性の高い容器に移し、冷暗所で保存しましょう。
お茶関連の年間イベント
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( 図表説明 ) 富士のお茶年間イベントスケジュール
☆お茶関連の年間イベント☆
富士のお茶振興推進協議会は、富士の茶娘とともに富士のお茶のPRイベントを行っています。詳しくは「富士のお茶ポータルサイト」をごらんください。 URL http://fuji-ocha.com/
●おいしいお茶の入れ方教室
市は、年3回程度、毎回講師やテーマを変え、趣向を凝らしたお茶の楽しみ方を提案しています。参加者の募集は広報ふじなどに掲載します。
注目イベント
★T-1(ティーワン)グランプリ★
− 家族で参加してください −
市内の小学4〜6年生を対象に、お茶の○×クイズ、種類当て競技、入れ方競技に挑んでもらい、その総合得点でチャンピオンを決めます。
昨年は吉原小学校区で開催して大好評でした。ことしは8月に規模を拡大して開催します(募集は6月)。家族一丸となって参加して、優勝を目指しましょう!
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( 写真説明 ) 富士茶商組合長 山大園 渡辺栄一(中央町2)さんの写真
富士のお茶をぜひ飲んでください
私は、茶娘の活動の中でお茶に関するさまざまな知識を学ぶことができました。今後は、皆さんとの時間を大切にしながら、お茶のすばらしさを伝えていきたいです。
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( 写真説明 ) 第16代富士の茶娘クイーン 佐野江梨奈さんの写真
問い合わせ
富士のお茶振興推進協議会事務局(富士市農政課内)
電話55-2781
ファクス51-1997
添付ファイル
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広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
メールアドレス:kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp