伝統的な鋳造技術を教えにブータンへ行った
金森 寛さん(鈴川東町)
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ブータンの職業訓練学校へ、国際協力機構(JICA)のボランティアとして、2年間梵鐘製造などの鋳造技術を教えに行った金森さん。鋳造会社に勤務していましたが、海外協力にも関心があり、以前にも10年以上、主にマレーシアなどへ鋳造技術を教えに行っていたそうです。
ブータンは、ヒマラヤ山脈の南に位置し、標高が高く、チベット仏教を国教とする国です。信仰心が厚く、宗教と生活が一体化しています。でも伝統的な梵鐘などは、輸入製品がふえたため、国内の鋳造工場は減ってしまいました。
「私は、鋳造技術復活のため、職業訓練学校で2年間に24人の生徒を教えました。生徒は10代後半から20代前半までで、女性が多くて、熱心に学んでいましたね。授業は、梵鐘や小仏具のつくり方などさまざまな鋳造技術の工程を細かく教えました。一方、授業以外は、寮住まいの生徒と頻繁にお祭りやパーティーなどをして、家族のようなつき合いをしてきました」と語る金森さん。ブータンの人たちと自然が大好きだったそうです。
「ブータンを離れるとき、今後の成長を願って、特別に卒業証書を手づくりして、生徒に渡しました。生徒がとても感動してくれたことが私の思い出です。
最近では、技術指導のかいあって、ブータンの町には少しずつですが、鋳造工場がふえてきています。機会があればまた海外協力に行きたいですね」と、ブータンでの貴重な経験を熱く語ってくれました。
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( 写真説明 ) ブータンの職業訓練学校での金森さんと生徒たち