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【広報ふじ平成19年】特集 救急の日 その命、いざというとき救えますか?

 9月9日は「救急の日」、9月3日〜9日の1週間は「救急医療週間」です。
 今回の特集では、もしも、あなたが救急の現場に居合わせたときに、あなたにできること、すべきことを紹介します。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 私の大切な・・・

■救急活動の現状(富士市)
 平成18年の救急車の出動件数は7,594件、搬送人員は7,305人でした。これは1日当たり約20.8件の出動となり、1年間に市民32人に1人の割合で、救急車を利用していることになります。
 また、救急車が119番通報を受けてから現場に到着するまでに要する時間は、平成18年は平均で約6分57秒でした(平成18年救急統計より)。
- 写真あり -

■素早い手当てが大切な命を救う
 いざというとき、もしも傷病者に何も救命手当がなされなかった場合、心臓停止後約3分、呼吸停止後約10分、多量出血後約30分で死亡率は50パーセントにもなってしまいます(左グラフ参照)。
 一方、救急車の到着までには平均約7分、震災や大規模な事故発生時は、さらに時間がかかる可能性が考えられます。
 救急車が到着する前に、現場に居合わせた人が、どれだけ早く救命手当を行えるかが、傷病者のその後の救命率を大きく左右します。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 救命手当開始までの時間と死亡率(カーラー救命曲線)グラフ



私たちにつないでください「命のリレー」
中央消防署救急救命士
望月 好彦 消防司令
- 写真あり -

かえられないその瞬間(とき)を
 現在、私たち救急救命士にも、気管内挿管や薬剤投与が可能になるなど、救急現場及び搬送中の処置範囲が拡大しました。また、救急車両の設備の性能向上など、救命率を向上させるために、日ごろから取り組んでいます。
 でも、119番通報をしてから、救急隊が現場に到着するまでの間、現場に居合わせた人が、何をしてよいかわからず、ただ泣いたり、呆然と立ちすくんだりしているだけでは、助かるはずの大切な命を失ってしまいます。
 居合わせた人の勇気と、救命に関するちょっとした知識と経験が、その後の明暗を分けます。命のリレーは、現場に居合わせたあなたから始まります。そのために、ぜひ、消防本部が実施している普通救命講習を受講していただき、心肺蘇生法などの技術を身につけてください。
 万が一、救急現場で何をしてよいのかわからない場合でも、電話で口頭指導をします。まずは、冷静に傷病者の意識を確認し、119番通報することが大切です。



《救急車を必要としている人がいます!!》
その119番は本当に必要ですか?
 救急車は、事故によるけがや病気などで、【緊急に病院へ搬送する必要がある場合】に利用するものです。
 最近、軽い症状で救急車を利用する人がふえています。こうした利用が、本当に生命の危険のある人、緊急に病院に搬送する必要がある人への対応をおくらせる可能性があります。
 救急車の利用について、ぜひご理解とご協力をお願いします。

休日当直医の案内は 電話 51-9999(24時間)




救急車が来る前に、あなたができること
◆◇ 命のリレーはあなたから。◇◆

〈START 傷病者を見つけた!〉
(1) 周囲の安全確認
倒れた人(傷病者)の周りの安全を確認し、安全な場所に移すなどします。大量出血などがないことも確認します
- 図表あり -

(2) 反応はあるか
耳元で問いかけながら肩を軽くたたき、意識の有無を確認します
 ・ある → 傷病者の訴えを聞いて、必要な応急手当をします
 ・ない → (3)へ
- 図表あり -
( 図表説明 ) もしもし、大丈夫ですか?

(3) 大声で助けを求め、119番通報・AED依頼
協力者が来たら119番通報してもらい、救急車・AEDを要請します。だれもいなければ、まず119番通報を行います
- 図表あり -
( 図表説明 ) だれか来てください!

(4) 気道の確保
片手を額に当て、もう一方の手の人差し指と中指の2本をあご先に当てて優しく持ち上げ、気道を確保します
- 図表あり -
( 図表説明 ) 空気の通る道が真っ直ぐになるように

(5) 息はあるか
(4)の状態でほおや耳を傷病者の口・鼻に近づけて呼吸を確認します
 ・ある → 回復体位(*1)し、注意深く見守り続けます
     *1 体を横向きにし、気道を確保した状態
 ・ない → (6)へ
- 図表あり -
( 図表説明 ) 胸の動きを目で確認

(6) 人工呼吸(2回)
(4)の状態で、額に当てた手で傷病者の鼻をつまんで、自分の口で傷病者の口を覆い、1回1秒かけて息を2回吹き込みます。胸の動きと出てくる呼気を確認します
- 図表あり -
( 図表説明 ) 1回1秒で2回、息がもれないように注意…

(6)の後、再び(5)を行い、体に何らかの動きがなければ心停止と判断

(7) 心臓マッサージ(30回)
胸の中央(右上★印)を4〜5センチメートル沈むように、1分間に100回のリズム(*2)で30回押します。両手の平を重ね、ひじを真っ直ぐ伸ばして体重をかけるのがコツです
- 図表あり -
( 図表説明 ) *2 「もしもしカメよ…」の歌のリズムで数えると、ちょうどよいペースに

(6)(7)を、AEDが到着するまで繰り返します

(8) 電気ショック(AED使用)
AEDのふたをあけると、自動的に電源が入り音声ガイドが流れます。音声ガイドに従って処置をします(機種によっては、初めに手で電源を入れ、コネクターを差し込む作業が必要なものもあります)
- 写真あり -
( 写真説明 ) AED(自動体外式除細動器)

傷病者の胸部を裸にし、胸部に何もないことを確認して(ネックレス・ペースメーカー・濡れているなど)、電極パッドを貼り付けます。「傷病者から離れてください」と音声が流れ、心電図の解析が始まります。「みんな離れて!」と周囲に注意を促します。AEDが電気ショック(除細動)を加える必要があると判断すると、充電が始まります。充電完了後、ボタンを押して電気ショックを行い、その後(6)(7)(心肺蘇生)を再開します
  ↓

〈救急車が到着!〉
知って安心!
 ことし8月現在、市内の公共施設には、合計98台のAEDが設置されています。(中央病院の4台を含む)



AEDは難しくない。必要なのは勇気と冷静さ
AEDを使用して救護を行ったことのある医師
鈴木 康将(やすまさ)さん(鈴木医院院長)
- 写真あり -

「助けたい」との一心で動いた手
 私がAEDを使ったのは、ことしの3月のことでした。「胸が苦しい」と訴えて来院した患者さんの診察をしていたところ、みるみるうちに患者さんの血圧が低下し、やがて呼吸も心臓も停止したのです。その間、わずか数分の出来事でした。
 急いで心臓マッサージを始め、AEDを使って心臓に電気ショックを与えました。とにかく「助けたい」という一心で、機械の音声ガイドに従って夢中で処置を続け、間もなく到着した救急隊に引き継ぐことができました。
 私が、戸惑わずにAEDを操作できたのは、私が医師だからというわけではありません。機械の音声ガイドが丁寧でわかりやすかったことに加えて、救命講習を受講していたからです。冷静に判断する少しの知識と勇気があれば、だれもが命を救うきっかけをつくることができるのです。私は、実際にAEDを使ってみて、その大切さを実感しました。講習を受けると、人と助け合うことの大切さを、改めて考えるきっかけにもなりますよ。



《普通救命講習(個人)に参加しませんか?》
 AEDの使用法もマスターできる!
心肺蘇生法の基本を、救命講習指導員がわかりやすく指導します。
とき  毎月第2火曜日 13時30分〜
    毎月第4火曜日 18時〜
   (各3時間、祝日を除く)
ところ 消防防災庁舎2階PR室
対象  市内在住の人
定員  各15人(先着順)
受講料 無料
申し込み・問い合わせ
 電話で消防本部警防課(左記)へ

 あなたの大切な人の命を、救うために。
 皆さん、いざというときの救急手当の方法などについて、家族や地域で話し合ってみませんか。

問い合わせ 消防本部警防課
電話 55-2856 ファクス 53-4633
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広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
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