「学校縁」…懇談会の中で提案された言葉で、「地縁」や「血縁」のように、学校や子どもを中心としてつくられる「地域の人の絆(きずな)」を指します。
「ふじの未来の教育を考える懇談会」とは
平成16年6月に、大学・企業・市民団体などの関係者14人で構成される「ふじの未来の教育を考える懇談会」が発足しました。
この懇談会では、市の教育のあるべき姿について幅広い視点から議論し、2年間、計14回の会合の中で、ふじの学校像を探ってきました。
この話し合いの成果である提言、「魅力あるふじの学校をめざして」の要旨が「教育アピール」としてまとめられましたので、お知らせします。
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( 写真説明 ) 第14回「ふじの未来の教育を考える懇談会」(5月25日 市役所8階)
( 写真説明 ) 「教育アピール」は、市内の幼稚園、保育園、小・中学校の児童・生徒に配られました。
「教育アピール」の内容をご紹介します
魅力ある学校をつくるには、子どもを中心に、教職員や家庭・地域社会などの「教育の当事者」が、お互いに「楽しさ」を感じながら行動することが大切です。
子どものみなさんへ
みなさんが、学(まな)びの「主人公(しゅじんこう)」です
●何(なに)にでも意欲(いよく)をもって取(と)り組(く)み、みずから考(かんが)え、みんなと協力(きょうりょく)して問題(もんだい)を解決(かいけつ)する力(ちから)をつけましょう。
●友(とも)だちやまわりの人(ひと)たちの「よさ」をみとめ、思(おも)いやりの気持(きも)ちをもって接(せっ)しましょう。
●ふるさと「ふじ」をみつめ、「ふじ」のよさを学(まな)びましょう。
●読書(どくしょ)は、みなさんの心(こころ)に感動(かんどう)をあたえ、「生(い)きる力(ちから)」「考(かんが)える力(ちから)」「創造(そうぞう)する力(ちから)」を高(たか)めてくれます。たくさんの本(ほん)を読(よ)み、豊(ゆた)かな心(こころ)をはぐくんでください。
地域のみなさんへ
いま、「学校の応援団」の力が必要です
●地域の未来を担う子どもたちを育てるために、「学校縁」で、応援団の輪を広げてください。
●地域の子どもたちが安全に暮らせるよう、温かく見守り、やさしい声掛けをしましょう。
●まず、大人が学び、自ら考え、みんなと協力していくことが、子どもの教育のスタートです。
●子どもたちに、学びや遊びを豊かにするための「体験」の機会を多く与えてください。
家庭のみなさんへ
家庭は、こころの「母港」です
●家庭は、人間としてもっとも基本的なルールを教えるところです。規則的な食生活と、子どもの睡眠時間を確保しましょう。
●子どもとの語らいや、家族のふれあいの時間を増やしましょう。学校のことを話題にし、友だちへの思いやりや、互いに助け合う気持ちを育てましょう。
●子どもが仲良くするためには、親たちも仲良くする必要があります。学校や地域の行事に積極的に参加し、子どもを中心とした新たなつながりを築きましょう。
教職員のみなさんへ
教職員には、「教育する勇気」が大切です
●生涯にわたる探求心と向上心をもち、総合的な「人間力」をより一層高めるよう努めてください。
●子どもたちの学ぶ意欲を高め、基礎学力をつけるとともに、独創性を育ててください。
●地域に応援を求め、地域の人びとと協力して幅の広い教育を行ってください。
●子どもや教育のことを真剣に考え、問題を指摘し、適切な評価をしてくれる「批判的友人」を大切にしましょう。
「ふじの未来の教育を考える懇談会」の会長を務めた
前富士常葉大学学長 徳山 明さん
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一人一人が「学校の当事者」です
学校は、未来を担う子どもたちを育てる場です。ふじの未来のために、学校にかかわりを持つ当事者みんなが手を携え、学校をもっと魅力的にしようと、私たちの懇談会ができました。さまざまな立場から、学校をよりよくしようと、熱心な議論が交わされました。
学校では、子どもたちは互いに思いやり、友達のよさを生かして協力しましょう。教職員は、子ども一人一人のよさを引き出す人間力を一層高めましょう。家庭では、子どもとのふれあいを大切にし、よい習慣を育てましょう。そのようなみんなの学校を、地域の皆さんが支え、地域の輪を広げましょう。
11年前の阪神・淡路大震災のとき、多くの人が家を失い、学校に避難しました。以前から学校との結びつきが強かったところでは、結束が早く、いち早く復興へ立ち上がりました。学校を大切にする地域は、災害にも強くなるのです。
学校や子ども、親たちを中心に、地域の人たちでつくる「学校縁」を広げ、明るい「ふじの未来」を築きましょう。
懇談会では、教育委員会にも次の提言を行いました。
○ふじの子どもの教育の実態と、さまざまな当事者の思いをきちんと受け止めてください。
○子どもの遊び場を確保したり、他の市町村との交流活動を進めたりするなど、子どもの体験を広げるための工夫をしてください。
○全国的に進められている教育改革に目を向け、魅力あるふじの教育を実現するために必要な制度の研究を進めてください。
○高い資質能力をもった教職員を育てるための取り組みを行ってください。
問い合わせ
教育総務課
電話 55-2865 ファクス 53-8584
Eメール kyouiku@div.city.fuji.shizuoka.jp
ホームページ http://fujishi.jp/cityhall/kyoiku-b/soumu/index.htm
学校教育課
電話 55-2868 ファクス 53-2862
Eメール gakukyou@div.city.fuji.shizuoka.jp