市は、ことし3月、ともに生き、支え合う地域社会づくりを推進していくため、「ふじし障害者プラン」を策定しました。今回はこの計画について紹介します。
どのような計画?
この計画は、市民懇話会やワーキンググループを通じて、障害のある人や施設などの関係機関から広く意見を集め、策定しました。
福祉・保健・医療・教育・就労・生活環境など、多くの分野にわたる障害者施策を体系化しています。
この計画のもとに、関係機関と連携して、市全体で総合的な取り組みをより一層推進していきます。そして、市民だれもが対等に参加でき、自己実現を可能とする社会づくりを見直します。
【5つの基本目標】
1.相互の人格と個性を尊重し支えあう共生社会づくり
啓発・広報
障害の有無にかかわらず互いに認め合う社会を実現し、障害に関する理解を広め、多くの市民参加による啓発活動を行います。
●「市民福祉まつり」でのNPOや企業などと連携した啓発
●福祉出前講座や福祉体験講座の開催 など
情報・コミュニケーション
情報通信技術を活用し、障害者の個々の能力を引き出し、自立や社会参加を支援します。また、平等に情報を得られる社会を実現します。
●見やすいホームページづくり
●障害者用駐車場などの情報が載った「福祉マップ」作成 など
- 写真あり -
( 写真説明 ) 要約筆記ボランティア
2.生活支援体制の整備と保健・医療サービスの適切な提供
生活支援
個人の多様なニーズに対応する生活支援体制を整え、豊かな地域生活実現に向けたサービスの充実に努めます。
●身近な相談体制の整備
●スポーツ・文化芸術活動の支援
●施設から地域生活への移行の支援 など
保健・医療
障害の原因となる疾病について正しい知識を普及し、予防や早期発見につなげ、適切なリハビリなどのサービスの提供を行います。
●健康診査による疾病予防
●市内全中学校へのスクールカウンセラーの配置 など
- 写真あり -
( 写真説明 ) 障害者手帳の交付説明会
3.能力発揮と社会貢献のための自立・社会参加
教育・育成
障害児の個性に応じたきめ細やかな支援を行うため、発育段階に応じた教育や療育を行います。
●学習障害や自閉症などの子どもに対する支援
●「ことばの相談室」の充実 など
雇用・就業
障害者が能力を最大限に発揮できるよう、その特性を踏まえた雇用・就業条件の整備を図ります。
●働きやすい雇用形態の促進
●就業差別のない雇用環境づくり
●ジョブコーチの活用による就労支援 など
- 写真あり -
( 写真説明 ) 心身障害者小規模授産所
4.地域において自立し安心して生活できる基盤づくり
生活環境
住宅・公共機関・歩行空間など生活空間のバリアフリー化を推進します。また、防災・防犯対策の充実を図ります。
●ユニバーサルデザインに配慮した設計・工事の推進
●地域の防災訓練への障害者の参加 など
- 写真あり -
( 写真説明 ) 障害者用駐車場
( 写真説明 ) 段差のない歩道の設置
5.ライフステージに対応した支援システムの構築
地域の福祉・医療・教育などの専門機関と連携し、障害者が自立できるよう、一貫した相談・支援体制を整えます。
●乳幼児期…早期発見・早期療育
●学齢期…社会参加・自立支援
●成年期…自立生活・就労支援
●高齢期…生活の質の向上
- 写真あり -
( 写真説明 ) 移送ボランティアによる外出支援
( 写真説明 ) 手話通訳者による相談受付
「ふじし障害者プラン」の策定に携わった
小林 公子さん(地域生活支援センターゆうゆう施設長)
- 写真あり -
温かく見守ってくれる人の存在が大きな力となります
将来への不安を抱えている当事者にとっては、「家族や親しい人だけでなく、身近な地域でも、温かく見守ってくれる人がいる」という安心感が、自立への大きな力となります。
障害のある人もない人も、ともにわかり合える社会を実現するために、私たち一人一人にできることは、特別なことではありません。「一緒の時間を共有すること」「話に耳を傾けること」「お互いを思いやること」などから、正しい理解や信頼関係が生まれます。
このプランは、寄り添い、支え合い、わかり合える社会を実現していきたいという、多くの人の思いが込められ策定されました。これをきっかけに、理解の輪が広がっていくといいですね。
問い合わせ
障害福祉課
電話 55-2761 ファクス 53-0151