熟練の技術や知識を持つ、「ふじマイスター・匠人(たくみびと)」
宮崎 誠さん(今泉1)
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建築板金工として「ふじマイスター・匠人」に認定された宮崎さんは、冷暖房・給排水管工事の設計・施工を行う会社を営んでいます。現在、設計や現場の指導に当たる一方、みずからの持つ技術を若い職人に引き継ぐことに力を注いでいます。
宮崎さんは、板金工として働く父親の背中を見て育ち、20代半ばに職人の世界へ入りました。技術はすべて「見て」覚え、人より先に身につけようと、人一倍努力を重ねました。以来、板金業一筋に約50年。高度成長期にはホテルや工場などの大規模な工事を次々と手がけ、全国各地の職人たちとともに汗を流しました。そこで学んだことの中で、今も大切にしているのは「人の和」。「職人は技術も個性も十人十色なので、仲間の和を保つことが最も大切です。言葉を交わし、一人一人の長所を見出し、最大限に生かすのが今の私の役目です」と語ります。
また、忙しい仕事の傍ら、21年間、交通安全指導員も勤めました。「仕事との両立ができたのは、家族の理解と協力があったからです。一人では今の私はなかったでしょうね」と、家族への感謝も忘れません。
毎年秋に行われる「技能フェスティバル」では、宮崎さんも企画に携わり、板金のほか多くの職種の熟練の技や作品を、間近に見ることができます。「技に熱心に見入っている子どもたちを見るとうれしいです。多くの人に、ものづくりの感動を伝えていきたいですね」と、熱いまなざしで話してくれました。
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( 写真説明 ) 正確かつ丁寧な設計が、工事の基礎