実相寺の御会(おえ)式
昭和35年11月(実相寺 岩本)
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( 写真説明 ) 現在の稚児行列
今も続く、伝統の行事
実相寺は、久安元年(1145年)、智印(ちいん)法師が建立し、日蓮上人が「立正安国論(りっしょうあんこくろん)」の草案を練った寺と言われています。毎年、日蓮上人(にちれんしょうにん)の命日(旧暦10月12日)には、御会式が行われます(ことしは11月12・13日に開催)。
実相寺の世話人をしている
影山 茂夫さん・左
磯野 初男さん・右(岩本)
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みんなが楽しみにしているお祭り
実相寺の御会式は、毘沙門さんや富士宮のお浅間さんと並ぶ、岳南地域の三大祭の一つと言われていました。寺の門から農協のあたりまで露店が並び、戦前から戦後にかけてはサーカスもやってきて、それはにぎやかでしたよ。みんなこの日が楽しみで、準備のときは家の雨戸を持ち寄って舞台をつくるなど、地域で協力して御会式を盛り上げていました。
御会式の目玉は、稚児(ちご)役の子どもたちをはじめ、貫主(かんしゅ)、僧侶、世話人、浄徳(じょうとく)婦人会の皆さんなど約120人が、本堂まで厳(おごそ)かに歩く稚児行列です。この古きよき伝統を、ずっと守っていきたいです。
実相寺は、貴重な文化財を有する、市内でも有数の史跡です。ぜひ、御会式やウオーキングをきっかけに訪れていただき、歴史を肌で感じてほしいですね。