高齢社会の進展により、介護サービスの費用は年々増大しています。保険料の上昇をできる限り抑え、制度を維持していくためには、介護保険から給付される費用を効率化・重点化していくことが必要です。
このような背景のもと、ことし10月利用分から、制度の一部が改正されることになりましたのでお知らせします。
どこでサービスを受けても、給付と負担が公平となる仕組みに
「居住費」や「食費」は介護保険の給付の対象外となります
これまでは、同じ要介護状態の人でも、在宅の人と施設に入所している人では費用負担が大きく異なっていました。これは、在宅の場合は居住費(家賃、光熱水費など)や食費は本人が負担しているのに対し、施設に入所している場合は、これらの費用の一部が介護保険から給付されていたからです。
そこで、給付と負担の公平性を図るため、居住費や食費が給付の対象外となります。
●給付の対象から外れるもの
(1)介護保険施設(特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養型医療施設)における居住費及び食費
(2)ショートステイ(短期入所生活介護、短期入所療養介護)における滞在費及び食費
(3)デイサービス(通所介護)、デイケア(通所リハビリテーション)における食費
●所得が低い人は負担が軽減されます
居住費や食費の金額は、利用者と施設との契約によることが原則です。しかし、所得の低い人の負担が重くならないよう、負担限度額を設け、利用者の負担が軽減される制度があります(申請が必要です)。
対象となるのは、負担段階が第一段階から第三段階の人で、施設入所者の約六割が該当します。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 表 1か月の負担はどれくらい変わる? 特別養護老人ホームに入所している人の例
( 図表説明 ) *第4段階の人の費用は事業者との契約によって決まるため、表に示した額は参考金額です。
各種負担軽減制度の適用を受けるには、介護保険課への申請が必要です。
そのほかの介護保険に関するご相談も、お気軽に市役所四階介護保険課までどうぞ。
- 写真あり -
所得が低い人の負担が一定の範囲を超えないように
高額介護サービス費が変わります
高額介護サービス費とは…
現在、介護サービス費用の一割は自己負担です。負担の合計額が、一定の上限(負担限度額)を超えたときは、超えた分が申請により払い戻される仕組みとなっています(高額介護サービス費の支給)。
●変更点
所得が低い人の負担を軽減するため、負担段階が第二段階の人の負担限度額が減額されます。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 表 各負担段階の負担限度額について
( 図表説明 ) *第4段階の人の費用は事業者との契約によって決まるため、表に示した額は参考金額です。
社会福祉法人による利用者負担軽減制度の運用が改善されます
社会福祉法人が運営主体となっている施設では、利用者が一定の要件を満たせば、利用者の負担を軽減できる制度があります。その中で、負担段階が第三段階の人のうち、所得の低い人がこの軽減の対象となるよう、運用が改善されます。
●軽減制度対象者の要件
左記の要件をすべて満たす人で、生活状況などを総合的に考慮し、生計が困難であると市が認めた人
(1)世帯員のすべてが市民税非課税
(2)収入金額が基準以下
(3)預貯金の金額が基準以下
(4)日常生活に必要なもの以外に活用できる資産がない
(5)負担能力のある親族などに扶養されていない
(6)介護保険料を滞納していない
- 図表あり -
( 図表説明 ) 表 収入と預貯金の基準
( 図表説明 ) *収入に含まれるもの
( 図表説明 ) 年金(障害年金・遺族年金含む)、給与、仕送りなど。非課税であるものも含みます。
介護保険課 電話 55-2766 ファクス 51-0321
Eメール kaigo@div.city.fuji.shizuoka.jp