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知的障害児のための放課後クラブ「なんくる」が開所
　「ただいま！」「おかえり！」家族のように温かい雰囲気が、学校帰りの子どもたちを迎えます。3月22日、市内では初となる民間の知的障害児放課後クラブ「なんくる」が、吉原駅北口近くに開所しました。「なんくる」とは、沖縄県の方言で、「何とかなる」という意味です。気持ちが後ろ向きになりがちなときも、前向きに、何とかしていこうという気持ちが込められています。
　代表の鈴木礼子さんと吉田由美子さんは、自分の子どもが、養護学級を卒業した後の居場所をつくりたいと、5年前から準備を進めてきました。資金源は、アルミ缶・プルタブの回収活動や、福祉まつりへの出店によるものです。県内外の仲間がプルタブを送ってくれるなど、多くの協力がありました。
　平日には、国語や算数の学習、自由遊びをし、休日には、電車に乗ってお花見に出かけたり、おやつなどの材料を自分たちで考えて買い物に行き、みんなで一緒につくったりしています。
　代表の鈴木さんと吉田さんは、「開所してまだ間もないですが、今までは一人で家にいた子どもが、クラブで友達と一緒に過ごすようになり、うれしそうな表情を見せてくれるようになりました。
　ここでは、子どもたちが人とふれあい、楽しみながら学習できる環境を用意し、家や学校ではできないような経験をさせてあげたいと思っています。その中で、何がいいのか悪いのかを教えていきたいです。たとえ小さなことでも、自分の力でやり遂げることで、その子の自信になります。その自信が、いつか社会に出たときに生かされてほしいですね。このクラブが、心のよりどころやいつでも帰ってこられる場所であるためにも、頑張って続けていきたいです」と笑顔で話してくれました。
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( 写真説明 ) 一人一人のペースに合わせ、和気あいあいとした学習

毎週木曜日、ロゼシアターのリハーサル室には、明るい歌声が響きます。
　ことし、創立30周年を迎えた富士市少年少女合唱団は、4月3日、記念コンサートとしてオリジナルのオペレッタ（せりふと踊りを含む歌劇）『お姫様の出発』を上演しました。団員の自慢である手づくりの小道具や衣装を身につけて、伸び伸びと演技をし、公演は大成功をおさめました。オペレッタが通常の合唱と違うのは、歌って踊って演じるところです。団員の皆さんは、「どこの合唱団にも負けません。私たちが一番！」と胸を張ります。
　平成6年に、初めてオペレッタを上演したところ評判がよく、以来、合唱だけでなく踊りと演技にも力を注ぐようになりました。
　現在、団員は、年長児から高校3年生まで43人。「入団した動機は、歌うことが好きだから」と、皆さんは笑顔で話してくれました。年齢層が広くても、みんな歌が大好きで、成功させようというやる気があるから、まとまっています。小さな子は大きな子にあこがれて頑張り、大きな子は小さな子の面倒を見るという、よい関係を築いています。卒団生も、公演や練習の応援に来てくれるそうです。合唱団の雰囲気は、明るくてみんな仲よし。つらいときでも、団の友達に支えられることが多いそうです。
　「やりがいを感じるのは、友達や家族に、『よかったよ』『感動したよ』と言ってもらえたとき。役柄の性格や感情を表現するのはとても難しく、練習でも苦労します。でも、伝わったときは本当にうれしい」と皆さんは話します。
　指導に当たる辻村典枝さんは、「子どもたちが、公演などで、私が思った以上にやり遂げてくれることが、何よりうれしいです。合唱団の活動を通して、音楽の楽しさ、美しさを味わってくれればと思います。今の、素直で温かい雰囲気を大切に、育てていきたいですね」と話してくれました。
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( 写真説明 ) 自慢の楽しい振り付けや美しい歌声は、この練習から生まれます