アートオリンピックでアポロン賞を受賞した
川原 善次郎(ぜんじろう)さん(今泉)
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ことし3月、オリンピック精神に基づき、芸術を通じ平和へのメッセージを世界へ発信する事業として、「美と平和の祭典・アートオリンピックinアテネ 現代日本芸術名作展」が、ギリシアのアテネ市で開催されました。川原さんは、日本画部門で最高の賞であるアポロン賞を見事受賞しました。
日本画とは、古代以来、中国・朝鮮からの影響を受け、日本で発展した独自の様式を有する絵画です。絹や紙に毛筆でかき、主として、岩を砕いてつくられた岩絵の具へ、にかわ液を混ぜて用います。
川原さんは、新興美術院の会員で、新興展に出した天竜寺蓮池が、アートオリンピック出展作品を選んでいたアテネ市担当者の目にとまり、推薦を受けました。
川原さんは、「中学生時代から絵をかくことは好きでしたが、日本画を始めたきっかけは、公民館の成人講座に通うようになってからです。作品の制作は、だいたい仕事が終わってからなので、1日に2〜3時間です。
日本画は、一つの場所に5〜6回、薄く重ね塗りをします。濃い色から薄い色に塗りかえていくことによって、絵に奥行きが出てきます。同じ重ね塗りでも、前の色を隠す油絵とは全く異なりますね。また、同じ色を出すのにも、にかわ液の量で個人個人で差が出るので、とてもおもしろいです。
今は、神社・仏閣をかくことが多いのですが、今後は、風景や花のような身近な物を描いていきたいですね」と語ってくれました。
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( 写真説明 ) 受賞作の「天竜寺蓮池」