富士市 FUJI CITY Official Site

富士市
広報ふじ > 平成16年 > 平成16年2月5日 841号 > 【広報ふじ平成16年】教えて!学校2学期制

【広報ふじ平成16年】教えて!学校2学期制

問い合わせ:学校教育課 電話 55-2869

 完全学校週5日制の実施に伴い、子どもたちに「生きる力」をはぐくむため、各学校では特色ある学校づくりを目指して、さまざまな教育活動を実施しています。
 そうした中、より一層子どもたちに時間的・精神的な「ゆとり」を生み出す一つの方策として、市内では現在六つの学校で「学校二学期制」を実践しています。
 この「学校二学期制」とは、一体どのような制度なのでしょうか?

三学期制とどう違うの?
 学校二学期制は、1年間を二つの学期に区切り、一つの学期を長くしています。学校へ行く日数は三学期制と同じですが、二学期制にすることで、終業式や始業式が、3回から2回に減ります。
 一つの学期を長くすることで、ゆとりある計画を組み、じっくりと学習に取り組むことができるようになります。

市内では6校で実践
 平成15年度は、今泉・東・富士見台・青葉台の小学校4校と、須津・岳陽の中学校2校が実践しています。
 静岡県では、現在14市町村で学校2学期制を1部導入(小学校36校、中学校20校)。全国では、35都道府県の120市町村が、1部または全部の学校で学校2学期制を導入しています。
 今後、二学期制の導入は、全国的にも増加する傾向にあります。
- 図表あり -


どうなるの?二学期制Q&A
Q 夏休み、冬休みはどうなりますか。
A 学校により始まりや終わりが少し違いますが、今までと大きくは変わりません。また、学期の区切りをつけるため、夏休みを短くして、新しく前期と後期の間に10月の三連休を含めた4日〜6日程度の「秋休み」を入れています。
Q 通信表(あらわれ)はどうなりますか。中学3年生の進路指導に影響はありますか。
A 通信表は2回(10月・3月)になりますが、長期休業前の保護者懇談や授業参観を各学校で工夫し、保護者の皆さんに、よりきめ細かに学習の様子や生活の状況をお知らせします。
 中学3年生の内申書については、前期までの成績に10月から12月までの資料を加えて評価します。
Q 学校二学期制で生み出されたゆとりの時間は、どのように使われていますか。
A 長期休業前の成績処理期間や終業式などが減るため、時間的・精神的なゆとりができ、落ちついて学習に取り組み、先生と子どもが向き合う時間などに使われています。
Q 実践校では、学校二学期制を取り入れたことで、どんな工夫をしていますか。
A 生み出された時間を有効に使うため、学校行事の見直しを行っています。また、7月・12月に「総合的な学習の時間」の校外学習を計画したり、夏休み中に学習相談や学習の支援を行ったりしています。


学校二学期制
皆さんの声

富士見台小学校6年 小野 真以子(まいこ)さん
- 写真あり -
 二学期制で夏休みが少なくなったかわりに授業がゆっくり進み、自分のペースで勉強できるようになりました。今までは、授業でわからないところがあっても、みんなのペースを遅くしてしまうのではと思い質問できなかったけれど、今では質問できるようになりました。また、二学期制になったことで、木曜日のお昼休みが長くなり、友達とのふれあいの時間がふえたことがうれしいです。
 でも、夏休みが8月27日で終わってしまって、けじめがつけにくかったです。


須津中学校1年 中村 大輔さん
- 写真あり -
 小学校ではずっと三学期制だったので、夏休み前にもらう成績表がなかったり、夏休み中にテストがあったりするなど、二学期制は戸惑いの連続でした。
 しかし、冷静に考えてみると、一つの学期が長くなり、落ちついて学習ができたので、とても勉強しやすいなと思うようになってきました。また、時間にゆとりができたことで、興味のあることに以前よりも深く取り組めるようになりました。
 もっといろいろな学校で導入し、たくさんの人の意見を聞いてみたいです。


東小学校保護者 宮坂 千恵子さん
- 写真あり -
 子どもが小学生のせいか、二学期制の導入についてはそれほど不安はありませんでした。
 二学期制になり、秋休みが設けられたということで、思い切って子どもたちに合わせて休みを取り、テーマパークに行ってきました。職業柄、平日に休みを取ることは今まで考えてもみなかったのですが、この秋休みがよい機会になったのではないかと思います。
 親子のふれあいという点で、我が家では、二学期制による秋休みは非常に有意義だったと感じています。


須津中学校教諭 伊藤 健寿(たけとし)さん
- 写真あり -
 授業改善には以前から取り組んでいましたが、二学期制がきっかけとなり、さらに教師の意識改革をしようという動きが盛んになりました。
 これまでは、7月と12月は成績処理などで慌ただしかったのですが、これが軽減され、子どもと向き合える時間が多くなりました。秋休みを利用した三者面談も、朝からゆっくり話し合いができ、生徒や保護者との連携を十分図ることができました。
 今後も二学期制のメリットを生かし、学校改革を進めていきたいと思います。


富士市教育委員会 平岡 彦三教育長
- 写真あり -
よりよい学校づくりのために、研究を重ねていきます
 現在は、学校生活のリズムが子どもたちにとってよりよいものか、魅力ある学校であるかなど、あらゆる場面での総点検の時期に来ています。そこで、各学校が創造的な学校づくりを進めるためのよいきっかけになるのではという期待から、今年度、小・中学校6校において二学期制を実践しました。
 現在、教育委員会では「学校二学期制実践研究会」を設置し、二学期制について話し合いを進めています。実践校からは、「1年間のサイクルで学校生活を見直すことができた」、「子どもたちと向き合える時間がふえた」との声もありました。不安や戸惑いを乗り越え、新しいことに挑戦して初めて見えてくるものがあります。教師には、積極的な意識改革を、子どもたちには、新しいことに向かっていく意欲を持って、自分自身を見つめ直してほしいですね。
 二学期制は、今後全国的に広がりを見せると思いますが、富士市としてきちんと研究を重ねていきたいと考えています。まずは、2年間の実践研究を通して二学期制の課題や問題点などを整理して、今後の方針を決めていきたいと思います。
添付ファイル
※PDFを初めてご覧になる方は、ソフト(Adobe Reader)のダウンロードが必要です。
「Get Adobe Reader」のボタンをクリックし、説明に従いAdobe Readerをダウンロードして下さい。
Get Adobe Reader
広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
メールアドレス:kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp
〒417-8601 静岡県富士市永田町1丁目100番地 電話 0545-51-0123 ファクス 0545-51-1456
E-mail kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp