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【広報ふじ平成15年】ふじ高齢者プラン2003−富士市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画−

「自立」と「共生」に支えられた活動と安心に満ちた高齢社会をめざして

 市では、平成11年度に「ふじ生きがいプラン21」を策定し、高齢者保健福祉の充実や介護保険サービスの質的向上を図ってきました。
 このほど、3年ごとに行われる介護保険料の見直しの時期に合わせて、平成15年度を初年度とする富士市高齢者保健福祉計画、富士市介護保険事業計画の両計画を一体化した「ふじ高齢者プラン2003」を策定しました。
今回はこの計画の概要をお知らせします。
- 図表あり -
( 図表説明 ) ●富士市の高齢者人口と高齢化率の推計

○5年後には、約5人に1人が65歳以上に
 わが国の高齢者人口は急速な増加を続け、ますます高齢化が進んでいます。
 富士市では、平成13年度に、総人口に占める65歳以上の人口の割合(高齢化率)が15%を超えました。
 このまま推移していくと、計画の最終年度となる平成19年度の65歳以上人口は4万6,000人を超え、高齢化率は18.9%となることが見込まれます。およそ5人に1人が65歳以上になります。
このように高齢化が進めば、支援や介護を必要とする高齢者の増加も見込まれます。保健・福祉や介護をはじめとしたさまざまな施策をどのように行っていくのか、大きな課題となっています。

○計画目標は平成19年度
 今回策定した「ふじ高齢者プラン2003」では、これまで行った施策や事業の評価・分析を行い、今後の高齢者施策を一層充実させるために、実績を踏まえた新たな目標量を定めました。
「『自立』と『共生』に支えられた活力と安心に満ちた高齢社会をめざして」を基本理念として、平成19年度までの5年間を計画期間としています。

「誰(だれ)もが自分らしく、共にこころ豊かに生きられる高齢社会」
富士市の目指す高齢社会像

… 今回策定した高齢者保健福祉計画と介護保険事業計画の施策を紹介します …

高齢者保健福祉計画

 だれもが生涯を通じて「自立した個人」として生活でき、また、支援が必要になったときも、高齢者と高齢者を支える人々が「共生」して、こころ豊かに生きることができるような社会づくりを目指します。

健康で生きがいを持った生活ができるよう、要介護状態にならないための予防対策や社会参加の支援のほか介護家族の支援、地域ケア体制などの事業計画を定めています。

○健康を保つために
 高齢化が進む現状を踏まえ、疾病やけがによる障害、寝たきりや痴呆など介護を要する状態にならないために、生活習慣の改善を図るための支援や環境整備に努めます。

具体的な施策
◆健康づくりの推進
食生活、運動、歯の健康などよりよい生活習慣の推進、「健康推進員」の委嘱や「健康づくり市民会議」の設置といった地域ぐるみの健康づくり活動の推進など
◆保健サービスの展開
健康教育・健康相談・健康診査(新規に骨粗しょう症検診、歯周疾患検診を実施)・機能訓練や訪問指導の充実、在宅ケアや健康度評価事業の推進など
◆保健サービスの充実
保健総合情報システムの構築、専門的な人材の確保・育成といった保健福祉センターの機能強化、地域・職域との連携強化など

○生きがいを感じるために
 高齢者が、年齢や性別、世帯状況や身体状況などにとらわれず、生きがいを持って、自主的にさまざまな活動を行えるような環境整備に努めます。

具体的な施策
◆一人ひとりの生きがいのきっかけづくり
「生きがいデイサービス」や高齢者 学級の充実、スポーツ・レクリエーション活動の振興など、仲間づくりやきっかけづくりの支援
◆豊かな時間を充実して過ごすための支援
小中学生などとの世代間交流の推進、悠容クラブの活動支援、高齢者の社会参加の支援、ボランティア団体の育成など
◆高齢者の就労・起業支援
就労の啓発、シルバー人材センターとの連携・支援、職業相談・起業相談の充実など
◆地域福祉サービスの推進
 地域福祉推進の組織づくり・人材育成などの支援や連携強化など
- 図表あり -
( 図表説明 ) 保健福祉サービスの実施目標
- 写真あり -
( 写真説明 ) 生きがいデイサービス
( 写真説明 ) (木の宮ふれあい倶楽部)

○安心して生活を送るために
要介護状態になることや重度化を予防する施策の推進を図るとともに、良質なサービスの提供によって、要介護者などの生活の質が改善され、さらに介護する家族の負担を軽減することを目標とします。また、ふえる傾向のある痴呆性高齢者対策の充実を図ります。

具体的な施策
◆在宅福祉の充実
在宅生活総合支援システム、介護家族のためのリフレッシュ講座といった家族介護支援の充実など
◆施設福祉サービス
社会福祉センターの機能充実など福祉施設の整備
◆介護予防の推進
転倒予防教室など介護が必要となる原因疾患の発生予防対策の拡充、「リハビリテーション推進検討会」の設置など地域リハビリテーション体制づくり
◆痴呆性高齢者対策の推進
痴呆の正しい知識や予防意識の普及をはじめとした痴呆予防対策の充実、「痴呆性高齢者家族やすらぎ支援事業」(平成16年度から実施)など介護する家族への支援、痴呆性高齢者の権利擁護体制の整備など
◆地域ケア体制の推進
高齢者を地域で支える体制づくり、在宅介護支援センターの機能強化など
◆医療機関との連携
地域医療体制の充実など

○暮らしやすいまちのために
 高齢者の自立支援や生活の質の向上、社会参加を促進するよう、住まいや道路などのバリアフリー化を進めるとともに、外出しやすい移動手段の充実を図ります。また、関係機関の連携により、高齢者に対応した市民参加のまちづくりを進めます。

具体的な施策
◆住居・生活環境の整備
住宅整備資金貸し付け事業など高齢者が生活しやすい住宅の整備支援、だれもが利用できる公共施設の整備など外出しやすい環境の整備
◆安心・安全のまちづくりの強化
地域防災対策の強化、防犯・防火対策の推進、交通安全の推進
◆地域で支える福祉活動の推進
地区福祉推進会の活動・設立への支援など

○推進体制の整備
 計画推進体制の強化を図るため、国・県との連携を深めながら、保健・福祉、介護保険、医療、生涯学習、まちづくりなどとの総合的な推進体制を強化します。また、人材の確保と育成、情報提供体制や相談窓口の充実を図ります。
富士市社会福祉協議会、民生委員、NPOなど関係機関との連携と支援に努めます。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 機能訓練教室

介護保険事業計画

住みなれた地域や居宅で可能な限り自立した生活を営むことができるよう居宅サービスを重視し、また、施設サービスが必要とされる場合は必要度や緊急度を考慮し、適切な利用がされるよう努めます。

要介護状態の人を対象にした介護保険制度を円滑に利用していただくため、居宅や施設での介護サービス量の見込みや施設整備の目標を立て、平成17年度までの65歳以上の人の介護保険料を定めています。


富士市介護保険 運営協議会副会長
舘林(たてばやし)芳子さん(今泉)
- 写真あり -
地域で支え助け合う取り組みが大切に
 市民や事業者の代表などから成る介護保険運営協議会では、市民懇話会的な位置づけで、2つの計画にかかわってきました。計画の策定を通じ、在宅サービスの充実や家族介護者への支援の必要性を感じました。そのためにも地域で支え助け合う取り組みが大切だと思います。
今後は、計画に盛り込まれた内容の一つ一つが実となり、富士市の福祉の向上につながることを期待しています。


○要介護・要支援認定者数、サービスの見込み量を算定
 計画では、介護保険制度施行後3年経過した実績をもとに、要介護・要支援認定者数の推計、介護保険対象サービスの見込み量を算定しました。
 富士市の要介護度別出現率の現状を踏まえるとともに、施行後の前期高齢者(65〜74歳)・後期高齢者(75歳以上)ごとの要介護認定者比率の推移などを考えた結果、左の図のように要支援・要介護認定者及び利用者を推計しました。
また、介護保険制度施行後のサービスの利用状況など、給付実績の分析評価、高齢者実態調査による利用意向、地域特性などを考え、各年度のサービスの種類ごとの事業所供給量調査をはじめさまざまな調査結果をもとに、居宅サービス及び施設サービスの供給量を算定しました。

○保険料の月額基準額は2,825円
 保険料の算定は、できる限り富士市の特色を反映させ、各サービスごとの3年間の見込み量を費用化することにより行いました。
平成15年度から平成17年度までの3年間の保険料は、第一号被保険者(65歳以上)一人当たりの月額基準額を2,825円としました。これは前計画での保険料に比べ、125円の引き下げとなります。実際の保険料は、所得などに応じて5段階に区分していますが、それぞれの段階層の状況を検討し、より負担能力に見合った設定を行っています。

○介護サービスの円滑な提供
介護サービスの円滑な提供を行うため、市では、次のような介護保険事業の運営に努めます。

具体的施策
★介護サービスの確保に向けた施策
多様な事業者の参入の促進など
★情報提供体制の整備
「事業者ガイドブック」、「ふじしの介護保険」の冊子作成など
★要介護認定の正確性・公平性の確保
★介護サービスの質の向上、苦情対応
介護支援専門員の育成と支援、介護サービスの評価、介護保険モニター制度の推進、介護サービスの安全性確保の推進、医療機関との連携など
★サービス未利用者に対する利用の支援
★低所得者対策
★計画の点検・評価

高齢者保健福祉計画と介護保険事業計画にかかわる事業の点検は、市民及び、医療・保健・福祉関係団体の代表、学識経験者などで組織する「富士市福祉計画推進会議」や「富士市介護保険運営協議会」で検討・協議していきます。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 要介護認定者及び利用者の推計
- 図表あり -
( 図表説明 ) 主な居宅・施設サービスの整備目標

問い合わせ
 生きがい福祉課 電話 55-2760
 保健福祉センター 電話 64-8990
 介護保険課 電話 55-2765
添付ファイル
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広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
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