今回は、でごいちを守り続け、整備・清掃活動を続ける入山瀬公園SL保存会の皆さんを紹介します。
入山瀬公園SL(エスエル)保存会
入山瀬公園SL保存会は、国鉄OB会富士支部のメンバーのうち約90人で構成されています。会員の皆さんは全員70歳以上で、平均年齢は77歳。
メンバーは交代で毎年4月、7月、10月、1月の最終日曜日に3時間くらいかけて、入山瀬公園にあるでごいち(D51蒸気機関車)のさびを紙やすりで落としたり、油をつけて布で磨き上げたりと整備・清掃活動を行っています。
入山瀬公園は、身延線入山瀬駅のすぐ西側に位置し、昭和52年に開園。それ以来活動を続ける同保存会は、ことしで発足25年目を迎えます。
昭和60年から会長を務め、現在も活動を続けている下村博俟(ひろし)さん(久沢)は、「子どもたちが遊びに来て、喜んでくれることがとてもうれしいです。会員も活動を楽しみにしていて、清掃が終わると、客車を図書室に改装してあるでごいち文庫で話をします。実際に機関車を運転していた人もいますし、昭和10年ころは身延線でも機関車が走っていて、昔話に花が咲きます。そして、命ある限りでごいちを守り、頑張りましょうという話になります。残念なことは、機関士室に時々ごみが捨てられていることです。そのようなときは、とても悲しいですね」と話してくれました。
下村さんや近くに住む会員は、定期的な活動以外にも月1回程度、さびないよう油を差すなどの活動も行っています。でごいちをまるで自分の子どものようにかわいがり、愛着を持っている様子がうかがえます。
今月の最終日曜日も、公園ではでごいちを愛する皆さんの姿を見ることができそうです。
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( 写真説明 ) 清掃活動をしているSL保存会の皆さん