吉原祗園祭にミニチュアの山車(だし)がお目見え
毎年6月第2土曜日・日曜日に行われる吉原祗園祭。ことしのお祭りには、20町内の勇壮な山車にまじってミニチュアの山車が初登場します。
このミニチュア山車は、祗園祭の山車づくりや補修も手がけているベテラン大工の加藤雅彦さん(吉原3丁目)が制作しました。高さは約90センチメートルで、ヒノキやケヤキを材料にしています。加藤さんみずから図面を引き、2か月ほどで完成させました。
ミニチュアと言っても、つくり方はほとんど本物と一緒。滑車を使って台座を上下させたり、ちょうちんなどの細工に手をかけたりするなどのこだわりようです。加藤さんが属する宮町の山車がモデルになっていて、その特徴である歌舞伎の連獅子(じし)人形が、てっぺんに乗っています。
加藤さんは、「この山車をつくろうと思ったきっかけは、昨年10月に歩き始めた孫の佑真(ゆうま)くんを、祗園祭に参加させてあげたいと思ったことから。細かい作業に苦労するだけ本物をつくるより小さな物をつくるほうが大変かな。でも、ミニチュアづくりは道楽だよね」と笑顔がこぼれます。
目下、2台目のミニチュア山車を制作中。夢は、「ミニチュア山車がいくつかできて、小さな子どもたちもお祭りに参加し、引き回すことかな。親やおじいちゃんおばあちゃんが周りを取り囲み、ますます祭りがにぎやかになるよね」と話してくれました。
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( 写真説明 ) 祭りに向けて練習に励む宮町の皆さん