緑は私たちの暮らしに安らぎと潤いを与え、住みよい快適な生活空間のあるまちづくりに大きな役割を果たしています。
通勤・通学などでいつも利用する道に植えられている街路樹は、潤いのある街にとって欠かすことのできない名わき役。
緑が美しい季節、市内の街路樹についてご紹介します。
街路樹の役割
日本で最初の街路樹は、奈良時代に行われた街道並木の整備と言われています。その後、道に植えられた緑は、旅人の安全や緑陰の提供、街道の景観づくり、一里塚として距離を示すといった役割を持っていました。
自動車交通が発達し都市化が進んだ現在では、交通騒音の低減や大気浄化などの環境保全機能、防風、延焼防止といった防災機能の役割もあります。
青葉通り近くにお住まいの市川洋一さん(高島町)
だれもがすごいと感じる木に育ててほしい
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以前、ほかの街に住んでいましたが、富士市は緑が豊かであるように感じます。青葉通りのクスノキは見事ですね。新芽が出る前の落ち葉の掃除はとても大変ですが、鮮やかな葉の色を見るとさわやかな気持ちになります。年月を重ねて育っている木を見ていると、自然のすばらしさや大切さを実感します。必要に応じてせん定して樹形を整え、だれもがすごいと感じる木に育ててほしいと思います。これから10年、20年たってどのような木になっているのか楽しみです。
街路樹などの維持管理に携わっている 植松信雄さん(久沢)
日ごろから木の顔色を見て作業しています
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サザンカなど水やりが遅れると花が咲かないこともあります。そのため、日ごろから葉の具合、幹の肌ざわりなど木の顔色を見るように心がけています。木が無事に大きく育ってくれていると、手をかけたかいがあったと実感できてうれしいですね。作業は交通量を考え時間帯をずらすなど、人や車には特に気をつかいながら行っています。
作業の中で植え込みにあるごみも集めるのですが、私が携わっているところでは、空き缶のごみだけで年間2トントラック3台分も集まります。作業を終えて掃除をしたすぐ後に、ごみが捨てられているとがっかりしますね。
市内の主な街路樹
四季によって、花が咲いたり、葉が色づいたりと、いろいろな表情を見せてくれる街路樹。植えられている樹木の種類が、道路によって異なっているのをご存じでしょうか?
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( 写真説明 ) 1.道幅の広い沖田大通りでは、プラタナス(スズカケノキ)が迎えてくれます。秋、大きな鈴のような球状の実をつけます。
( 写真説明 ) 2.新緑から落葉まで四季の変化を楽しめるホンエンジュは、真夏にクリーム色のチョウ形の花をつけます(吉原浮島線)
( 写真説明 ) 3.吉原本町商店街東のハクモクレン通り。3月中旬、おおらかに咲く白い花が春の訪れを感じさせてくれます。
( 写真説明 ) 4.岳陽中から広見商店街まで続くイチョウ並木。秋には通りが黄金色に輝きます。
( 写真説明 ) 5.青葉通りでは、5月中旬からツツジとヤマボウシの花が咲き、紅白の色の対比が見事です。
( 写真説明 ) 6.岩本・湯沢平にはハナミズキが植えられ、4月ごろに紅白の花を咲かせます。
( 写真説明 ) 7.トウカ工デが並ぶ新幹線駅前通り。葉は晩秋に赤く色づきます。
( 写真説明 ) 植え込みの中に捨てられたごみ。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 地図
市内の街路樹豆知識
◆市内の街路樹数
6,430本(平成14年3月末)
◆街路樹の数ベスト3
トウカエデ845本、イチョウ651本、ホンエンジュ531本
緑は街の顔。街路樹は1年を通じて表情を変え、私たちに季節の移り変わりを感じさせてくれます。
緑豊かで快適なまちづくりを演出する街路樹を一緒に守り育てていきませんか。
問い合わせ みどりの課 電話 55-2795